浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「闘え!浦和の女達~レッズレディース」

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

浦和レッズレディース6連敗を喫するも、下を向く選手はいなかった。

「INAC」と聞いただけで、女子サッカーを少しでも知っている人なら、誰もが当然のように「強い!」と思う。昨シーズン、レッズレディースが4回対戦して一度も勝てなかったチームである。

日本女子代表メンバーが数多く所属し、日本女子サッカーを牽引していると言っても過言ではない。選手個々のレベルが高く、基礎技術に安定感があるだけでなく、チームとして熟成されている。対するレッズレディースは、手塚貴子新監督の下で新たなチーム作りが始まり、なでしこ開幕戦となった高槻には3-0で勝利をしたものの、結果だけ見れば5連敗中であった。日本女子サッカー界の女王に君臨するINACに対し新生レッズレディースがどんな闘いが出来るのか、楽しみであった。

5連敗を止めるべき、ゴール前を固めて退いて守ってカウンター狙いでチャンスを物にするのか?それとも、やり方を変えずに、ここまでの培って来たものを貫き通していくのか?例え女王INACだろうが、勝利は喉から手が出るほど欲しい状況の中で、手塚監督はどのような手腕を振るうのか?

試合前日、手塚監督に真意を尋ねてみた。すると「今まで積み上げて来た物を崩したくはない。相手のプレッシャーを回避して、攻撃に繋げて行くスタイルは変えない。ただ、相手のボールポゼションの時間が長くなるので、スライドした守備の確認をした」と微調整はしたものの、戦術を変えずに挑む構えを見せた。そして「相手は日本を代表する選手、韓国代表もいる。個人技術が高く、隙のないチームだ、怯む事なく、臆する事なく、闘おう!と選手を送り出す。若い選手ですし、5連敗はメンタル的に沈むところはあるが、上を向いて開き直ってやるしかない!ここまで、崩されてやられている訳ではない。ミスからの失点。ポジショニングの部分を修正すれば防げる」と力強く話してくれた。

守備の要である高畑志帆選手の足首靱帯損傷により、ボランチからセンターバックにコンバートされた岸川奈津希選手は「INACは相手をスライドする守備から、同サイドに寄せて、逆サイドを突くスピードが速い。川澄さんとか早いから、逆サイドに展開させない事、シュートさせない事を意識したい。やるサッカーはINACでも変わらない。そこで、どういう結果になるのか分からないけど・・・。自分達がやり続けて来た事をやる。闘い方を変えて、例え勝ったとしても、5連敗を止めただけで、何も残らない」と女王に胸を借りるつもりでぶつかって行く事を話してくれた。

監督や選手達の話を聞いて、6連敗は見たく無いが、自分達が今シーズンになってやって来た全ての力を出して負けるなら悔いは無いと思った。浦和駒場スタジアムに応援しに来てくれるファン・サポーターは、どんな事が起きようが、選手達が必死になって闘う姿を後押ししようと思ってくれている筈である。チャレンジ精神でやるしかないのだ。

そして迎えたゴールデンウィークの後半、晴れ渡る空の下に、6875人の観衆が浦和駒場スタジアムに足を運んだ。試合は、しっかりとスライドした守備をベースに我慢強くチャンスを覗った。しかし、ボールを奪ってからの攻撃の組み立てが上手くいかないが、前半0-0で折り返して、試合展開としては悪くはなかった。行ける!と期待が持ったが、そう甘いものではなかった。後半15分中島依美選手のDFとGKの間を狙ったアーリークロスに田中陽子選手が抜けだし、身体を投げ出して対応した岸川選手はボールに行っていたようにも見えたが、判定は厳しく、得点機会阻止として一発レッドの退場処分になってしまった。一人少なくなり、ゲームプランは変わってしまったが、レッズレディースの選手達は果敢に挑んでいった。試合は0-3と敗戦したが、試合後、6連敗に対するブーイングを打ち消す拍手が起きた。

INAC戦後、加藤千佳選手は「後半はいけるんじゃないか?!っていう手応えは感じた」と話し、安田有希選手は「失点はしたが、大きく崩されていない。一人少なくなってから、よりハードワークしないといけない。みんなが思っていた。リスクを負って前々と行きチャンスも作れた。前向きにいきたい」と話した。堂園彩乃選手は「前半は粘り強く遣れた。負けるような内容で無く、結果は負けた。そう言うゲームが続いている。勝負の難しさを感じているが、踏ん張るしかない」奮起した。とても6連敗しているチームと思えないぐらい、下を向く選手はいなかった。敗戦はしたものの悲観する内容ではないのだ。

INACに対してボールをポゼションされながらも前半は守れた。そして数的不利な状況で、ゴールを脅かす事も出来た。それだけのパフォーマンスが出来るのであれば、勝利を手にする事は出来る。試合後の温かい拍手に応えるためにも、もっと球際強く、もっと走れ、そしてゴールにどん欲になれ!闘え!浦和の女達!

Q 足首を軽く捻った時でも、プレーを止めた方が良いのでしょうか?

A 痛みと腫れがあるかどうかで判断します。酷い捻挫は、必ず捻挫した所から出血が始まるので、直ぐに腫れてきます。腫れが無い場合でも、立ちあがって体重をかけてみたり、少しジャンプをしたり、内側に捻ってみて痛みがあるかを確認します。
大切なのは、最初に怪我した時に適切な治療をすれば、靱帯は伸びずに治りますが、大丈夫だと思って放置したりすると、足首の靱帯が伸びたままで関節に緩みが残り、ちょっとした事で捻挫を繰り返しやすくなります。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。
川久保整形外科クリニック
整形外科・スポーツ整形・リュウマチ科・リハビリテーション
http://www.kawakubo-clinic.jp/

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