浦和フットボール通信

MENU

河合貴子のレッズ魂ここにあり!「魂の継承~広瀬治氏・広瀬陸斗選手」

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

赤き背番号8の魂は受け継がれていく

16日に行われた湘南との練習試合で、浦和の聖地と呼ばれるピッチに、堂々と「背番号8」を付けたレッズユースの広瀬陸斗選手の姿があった。父親の広瀬治氏よりふたまわり程小さく、線の細さを感じる身体つきであったが、その姿は父親の現役時代を彷彿させる物があった。現役時代の広瀬治氏は、「背番号8」をつけ、冷静にゲームを読み、まるで指揮者の様にゲームをコントロールしていた。パスのセンスはもちろんのこと、正確なFKやCKは、観て居る者たちを魅了していった。広瀬陸斗選手はまだまだ荒削りのプレーではあるが、シャドーのポジションで積極的にボールを受けて、サイドに展開したり、トップに当てたり、スルーパスを狙ったりとチャレンジをしていた。

練習試合後、まだあどけなさが残る広瀬陸斗選手は「受け身ではなく、積極的にプレー出来たが・・・。パスを貰うところまでは良いが、パスを貰う前から先の展開を考えないといけない」と悔しそうに話した。「お父さんと同じ背番号8だったね」と話しかけると、少し照れながら「あっ!意識していなかった。陽介さん(柏木選手)がチャリティーマッチに行っていたから・・・。たまたまです」とはにかんだ。何も言わずに「背番号8」のユニホームをそっと広瀬陸斗選手のロッカーに置いたスタッフの心遣いに、広瀬治氏の現役時代を知っている者にとっては、感無量であった。

広瀬陸斗選手は、フットボールの指導を父親から一度も受けたことが無いそうだ。広瀬陸斗選手が小学生の頃、「少年団のコーチは凄いんだよ!パパには出来ないだろう?!」と少年団のコーチを誇らしげに自慢したことが在ったそうだ。それが、当時の広瀬治氏は嬉しくて堪らなかった。逆に「パパがJリーガーで凄いんだよって息子が自慢していたら嫌だったなぁ」と当時を振り返った。

「息子には、何も教えていない」と広瀬治氏も話すが、何も教わっていなくても、父親の背中を見て確実に広瀬陸斗選手は育って来ていると感じた。広瀬陸斗選手は「生まれてからずっとボールを触っていた。小さい時に、パパの試合を観て、格好良いなぁ~って思っていた。いつか、パパを越えてやる。もっと、世界に飛び出したい!」と真っ直ぐに澄んだ瞳を輝かせて話した。何も父親から教わらなくても、息子へと浦和のフットボール魂は継承されていた。

浦和で選手として、コーチとして20年に渡り活躍した広瀬治氏であったが、昨シーズンで浦和を離れることとなった。広瀬治氏は「フットボールの町浦和と言われるぐらい、フットボールを知っている人達が沢山いる中でプレーが出来たことを誇りに思っている。フットボールは人生そのもの。いろんなことを学んできた。そして、いろんな方々の支えがあって成長出来た」と感謝の気持ちを口にした。そして、その感謝の気持ちが「地元出身のJリーガーを育てたい」と言う思いに繋がっていき、広瀬治氏は『ヒロセ エスクエーラ』フットボールスクールを立ち上げたのだ。

「フットボールは、しっかりとボールを止めて蹴る。基本が無いと発展はしない。ブレ球が格好良いから蹴ってみようでは、その先の発展はない。自分は、ドリブラーではなかったから、キックのコツやボールコントロールのコツなど基礎技術を確りと指導して、選手に必要とされる繊細な感覚を指導したい。ミスを恐れずにチャレンジ出来るトレーニングで、フットボールを通して仲間の大切やフットボールが出来る環境への感謝の気持ちを子供たちが忘れないでいて欲しい。今まで、選手としてコーチとして浦和で経験したことを地元で伝えたい」と広瀬治氏は熱い思いを話した。選手として、コーチとして浦和で20年過ごした広瀬治氏だからこそ、子供たちに伝えられるものがあり、伝えることは広瀬治氏の義務であるように感じた。

父親の背中を見ていて、自然と継承した広瀬陸斗選手のように、広瀬治氏の指導の下で、集まった子供たちに、浦和のフットボール魂が継承されて行くことになるだろう。その魂は、いつの日かきっと真っ赤に染まったスタジアムの歓声に包まれて至福の時を迎える。

『ヒロセ エスクエーラ』
場所 FUTSAL POINT 浦和たじま(さいたま市南区松本1-21-7)
開催 毎週火曜・木曜 17時~18時20分
対象 小学1年生~6年生

Q.「C」のCOMPRESSIONの圧迫は?

A.圧迫することにより腫れが抑えられ、また出血も抑えることが出来ます。最初は軽い腫れでも、時間と共に腫れが強くなってきます。最初に圧迫が強すぎると腫れとともに痛みが強くなる場合もありますので、注意が必要です。柔らかい弾力包帯で転がす程度に適度の緊張で圧迫するだけで十分です。また圧迫は、怪我した場所の上下を広めに均等に巻くように注意してください。

1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。
川久保整形外科クリニック
整形外科・スポーツ整形・リュウマチ科・リハビリテーション
http://www.kawakubo-clinic.jp/

パートナーサイト

ページ先頭へ