怪我の永田は来週にはチーム合流へ

初夏を思わすような気温25度を超えた４月10日は、名古屋戦に向けて選手達は心地良い汗をかいた。仙台戦で負傷交代した永田充選手は、右足ふくらはぎ軽い肉離れで、軽いウオーキングでリハビリメニューを終えた。早ければ、来週にはチーム合流出来る見込みである。

アップ後、ビブ組はGK西川、DF槙野、那須、森脇、MF宇賀神、青木、鈴木、梅崎、原口、興梠、FW李。ビブなし組はGK加藤、山岸、関根、濱田、坪井、平川、阿部、柏木、関口、山田、矢島、FW阪野　と分かれてハーフコートのミニゲームを行なった。

ビブなし組は４－２－３－１であるが、トップ下に入った山田直輝選手がワントップの阪野豊史選手の周りを衛星的に動いていて、まるで名古屋のFWケネディー選手と玉田圭司選手のようであった。

名古屋戦に向けて、中と外を使い分けろ！

ミシャ監督から「サイドにボールを入れると、相手はボールサイドに絞ってくる。真ん中を上手く使わないとサイドは空いて来ない。サイドを使うと逆に中が空く」と中と外の使い分けの指示が飛んだ。ミニゲームの途中から、ビブ組とビブなしのボランチを入れ替えて、ビブ組に阿部勇樹選手と柏木陽介選手の組み合わせにした。

サイドにボールを仕掛け、中を使いながら落としのボールで逆サイドに大きく展開したり、ワンタッチで縦に楔のボールを入れてから、サイドに展開する振りのなかから、中央を使いDF裏をねらったりと、多彩な攻撃パターンが見られた。

宇賀神「名古屋はサイドがキーになる」

練習後、宇賀神友弥選手は「名古屋は、サイドがかなり空いてくるので、そこがキーになる。ただ、そこを簡単に使うのではなく、ワンクッション中に入れて、ワンタッチ、ツータッチで逆サイドを使ったりしたい。相手は、ワイドの高い位置を取ることを警戒してくるから、ボールの逆サイドが空いてくると思う。もちろん、１本で狙うこともあるが、色々と織り交ぜながら出来たら良い。名古屋は嵌めて、取ってのスタイルでプレスを掛けてくるから、『有難う』と言うぐらいワンタッチ、ツータッチで外せたら良い」とゆとりを持って冷静に名古屋戦に挑む。

槙野「逆サイドでチャンスをうかがう」

３日間の日本代表合宿を終え、チーム合流した槙野智章は「疲れはあります」と言いつつも「ケネディーに入ったボールのセカンドや玉田の動き出しはケアーしないといけない。ラインの押し上げ、落としを細かくやっていく」と守備について話し、攻撃に関しては「サイドでチャンスがつくれる。早いパス回しで中からサイドで作って、逆サイドでチャンスを作れる。今日の練習は意識付けが出来た。理想は、右で作って欲しいなぁ」とニヤリと笑い、逆サイドに振られたときに、ゴールを狙う匂いを漂わせた。

原口「運動力があるプレーが出来れば良い」

同じく、日本代表合宿に行っていた原口元気選手は、疲れを感じさせない軽快な動きを見せていた。原口選手は「向こうは向こう（代表は代表）こっちはこっち（浦和は浦和）こっちで（浦和で）結果を残さないと、あっち（代表）がなくなる。疲れたが、試合前までにしっかりケアーします。名古屋のDFは真ん中が固いけど、サイドは空いてるイメージ。シャドーはどうか？（スペースがあるか？）と思うけど、ウガ（宇賀神選手）のところはスペースがあると思う。いつも通り、しっかりと動いて、運動量があるプレーが出来れば良い」と浦和で結果に拘って代表入りを目指す。

名古屋は前節、ホームで広島に２－５と敗戦を喫しているだけに、ホームで２連敗は許されない。前からプレスを掛けて、嵌めこむ守備でボールを奪ってから縦に早い攻撃をしかけてくることが予想される。浦和は、慌てず冷静に対処しながら、中と外を上手く使い分け、したたかにゲームをコントロールして勝利を掴み獲る。

タカネェの今日のイチオシ！は李忠成

仙台戦で２ゴール決めて波に乗って来た李忠成選手。今日の練習では、シャドーの興梠選手と原口選手とのトライアングルの距離間も良かった。フリーのボレーシュートを外すシーンはあったが、ポジショニングが良いのは評価が高い。練習の最後に、相手DFのバックパスを奪い冷静にゴールに流し込んだ。李選手は「慎三（興梠選手）はイーブンのボールを自分のボールに出来る身体能力が高いし、コンビネーションでもさばける。闘莉王は経験もあり、強い。ハイボールで闘わないようにしたい。止まっていたら、彼にやられる」と話し、「爆発したい！」とゴールハンター李は目を輝かせていた。波に乗った李選手を名古屋は止めることは出来ないだろう。