浦和フットボール通信

MENU

「打ち合いに破れて4連勝ならず。」ゴール裏からのレビュー Jリーグ第9節vs柏レイソル戦 (2014/4/28)

kashiwaaway
“日立台”での柏レイソル戦は、戦前から戦いが始まっていた。

サッカー専用で、ピッチからスタンドの距離が近く迫力満点のスタジアムではあるが、席数も少なくチケット獲得のためには激戦が予想をされていた。今までは、そんなことも想定されてか、柏戦は国立競技場で開催されてきたが、リーグ戦では11年ぶりに“日立台”での開催となった。実際に、チケット発売日と同時に、チケット争奪戦が始まっており、想像通り、チケットは発売開始10分で全席完売となった。

私もチケット争奪戦に敗れて、知り合いから譲ってもらい、この試合を観戦することができた。浦和から1時間弱電車に揺られて、柏駅に到着。千葉県有数の都市である柏は駅前にはデパートなどが立ち、賑わいを見せている。その街を少し抜けた所に、日立柏サッカー場がある。このスタジアムは親会社である日立の持ち物であるため、日本では珍しいクラブ自前のスタジアムとなっており、スタジアムはレイソルカラーである黄色と黒に塗られ、レイソルのエンブレムが輝いていた。

ゴール裏に入ると、ピッチの近さに驚くサポーターの声が聞こえてくる。ナビスコ予選で先日試合は行っているが、リーグ戦では久しぶりの開催ということもあって、初めてこのスタジアムを訪れるサポーターも多かったのではないだろうか。ウォーミングアップの前に、サポーターに挨拶にくる選手達の表情も事細かに分かり、緊張感が伝わってくる。シュート練習では、枠から外れたシュートがスタンドに飛び込んでくる。プロサッカー選手のシュートの威力も肌で感じられる臨場感は、このスタジアムの魅力のひとつでもある。その中シュート練習で、サポーターの目の前に立つ西川周作には、「西川頼むぞ!」という掛け声が数多く掛かり、彼特有の満面の笑顔で声援に応える。すっかりサポーターの信頼を得た、光景だった。

前節を受けて、サポーターは、選手入場を「PRIDE OF URAWA」のチャントで迎え入れた。久しぶりのリーグ戦4連勝を目指して、レッズは怪我で離脱した槙野に代わり、濱田を起用。それ以外は、いつもと同じメンバーで挑んだ。“ミラーゲーム”で辛抱の時間が続くと思われた試合だが、24分に試合が動いた。後方からのロングパスを受けた原口が、反転しながらシュートを放ち、ゴールを決めてレッズが先制をした。これでレッズが優位に立って試合を運びながら前半を終了した。

後半、レイソルが守備的なボランチのハングギョンから攻撃的な茨田に交代すると、そこからリズムを作られてしまう。60分には、その茨田のゴラッソゴールで同点に追いつかれると、72分には縦への突破をペナルティエリアで倒したとされて、PKを与えて田中順也に決められて逆転を許す。しかしレッズもすぐさまコーナーキックを阿部勇樹が決めて同点。お互い一歩も引かない展開となった。勝ち越しを狙って、選手もサポーターも前のめりに試合を進めるが、もう一歩が出ない。逆に、前が掛かりになった裏を狙われて、ロスタイムにカウンターを決められて逆転負けを喫することになった。

挨拶に来る選手達に対して、サポーターも攻めた結果だと拍手が起きる。しかし選手達は悔しさを隠しきれない表情を見せていた。GWは連戦となるので、負けを引きずっている時間もない。サポーターからも「次だ!次だ!」の声がかかっていた。次節は、明日埼玉スタジアムでの横浜F・マリノス戦。チケットもさほど売れていないという話を聞く。GWの連戦を少しでも赤く染めてレッズを後押ししていきましょう。

ページ先頭へ