浦和フットボール通信

MENU

河合貴子のレッズ魂ここにあり!「心に浦和~山田暢久氏引退試合」

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

ワシントンはブラジルで政治家。ネネは代理人業を務める

「ありがとう」と感謝の言葉を述べて、山田暢久氏はゆっくりとスパイクの紐をほどき、愛おしげにスパイクを見つめて、引退試合のピッチを後にした。

「このピッチでやるのは最後だと思った。寂しいが、自分の中で考えながらまた違う形でピッチに立てたらなぁと思いながらスパイクを置いた」と山田氏は話した。

山田氏の引退試合が行われたこの日、埼玉スタジアムは笑顔の花が誇らしげに咲き、様々な感謝の思いに包まれた。

山田氏の引退試合となった浦和対歴代選抜戦は、色々な意味のフットボールの素晴らしさに溢れていた。対戦相手をリスペクトする気持ち、仲間に対する思いやりや仲間の思いに応えようと必死になる姿や親子の絆など心を揺さぶられた。

山田氏は、自分の引退試合に足を運んでくれたファン・サポーター、そして一緒にフットボールをしてくれた仲間やスタッフに言いつくせないぐらい感謝をしていたが、逆にファン・サポーターはもちろん、参加した仲間からも山田氏に対しての感謝の念を抱いていた。

試合後、歴代選抜の監督を務めたギド・ブッフバルト氏は「今日は素晴らしい一日だった。引退試合としては、最高!完璧な一日だった」と称賛するほどであった。身体が二周りも大きくなったワシントン氏は、重い身体ながらもゴールを目指し、山田氏にゴールを決めてもらおうと現役ながら歴代チームのメンバーになった平川忠亮選手、鈴木啓太選手、坪井慶介選手は必死になって動きサポート役に徹していた。闘莉王選手も浦和時代を思わせるように山田氏に檄を飛ばし、小野伸二選手も田中達也選手もロブソン・ポンテ氏も絶妙なコンビネーションを魅せた。現役を退いても未だに衰えを見せない都築龍太氏のキックの精度にスタジアム湧いた。浦和の黄金期を彷彿させるプレーが満載であった。後半、キックオフと同時に猛ダッシュをかける岡野雅行氏や現役を引退しゲーム勘や走れる体力が落ちていながらも持てる力を全て出し切る福田正博氏、福永泰氏、内舘秀樹氏や室井市衛氏たちの姿に感激した。

引退試合を観ていて、本当に楽しかった。フットボールの大切なものが、そこには沢山あったのだ。

平川選手は「純粋に楽しかった。ある程度、現役が(歴代選抜で)頑張らないとって思っていた。向こうは、やり辛そうにやっていた。優勝したころのままの雰囲気だったね」と本当に楽しそうに満面の笑顔で話した。闘莉王選手は「タイトルを沢山獲れたレッズ、多少引退した人もいたが、その中でやっていても強いなぁって感じた。ワシは存在感がありオーラがあった。今の若いレッズに、やっぱりタイトルが一番合っていると分かって頂けたらなぁと思う」と名古屋に在籍しながらも、浦和に対してエールを送った。ネネ氏は「すごく満足です。ここで再び仲間とサポーターに会うことが出来て嬉しかった。自分がこのチームで過ごして来た過去のビデオが流れるようだった。とっても嬉しい時間だった」と話し、ワシントン氏は「昔、歌ってもらった歌を聴くことが出来て、僕らが彼らに対する愛を、彼らが僕らに対する昔から感じてもらっていた気持ちを再確認できた。非常に自分の中で大きかった」と話した。

ブラジルで政治家(日本で例えるなら市議会議員)となって活躍しているワシントン氏は「将来的に自分が、浦和で仕事をする機会があればやりたい。監督としていつか・・・。気持ちですよ!そのためには、いろんな準備期間があると思うが、自分をしっかりと鍛えてから、いつか夢が叶うようにと思っている」と目を輝かせた。

そして、ブラジルで選手の代理人を務めているネネ氏は「浦和に良いブラジル人選手を加入させるのは将来的に不可能ではない」と笑った。

鳥取でGMとして走り廻る日々を過ごしている岡野氏は「『良い選手いないかなぁ?』と見ながらやっていたが、途中から余裕が無くなったよ。浦和はスポーツの名門のクラブだなぁと思った。ヤマに花束を渡した時に、俺も同期だったなぁってふと思い、花束を渡している場合じゃなく俺も引退だなぁ・・・。俺の引退試合は?俺は?俺も同じじゃんと思った」と冗談まじりに話したが、鳥取を支えるために取り組んでいる姿勢は、選手時代に全力でピッチを駆け抜ける浦和の岡野選手の姿に通じるものがあった。今は鳥取のために誠心誠意つくしている岡野氏であるが「いつの日かヤマと一緒に仕事が出来たら良い。最後は何かの形で浦和に戻って来たい。仕事がなかったら、力でバイトしても良いですよね!最終的には!」と屈託のない笑顔をみせた。その岡野氏は、7月8日に鳥取の営業を兼ねて『力』で1日店長をするそうだ。

3万人を超えるファン・サポーター、チーム事情でピッチに立つことが許されなかった長谷部誠選手を含め、山田暢久氏引退試合の名の下に集まった全ての人達の心の中にある「浦和愛」を感じずにはいられなかった。20年間の選手生活に終止符をうった山田氏本人はもちろん、みんなフットボールが好きで、浦和が好き。どんな立場になろうが、何処にいても心の中に「浦和」の灯が今も輝いている。

Q.膝のサポーターについて教えて下さい

A.基本的に膝の靱帯が傷んでいる場合は、膝を支えるサポーターをすることがあります。残念ながら、サポーターもテーピングも10分ほどで膝の関節を支える能力が無くなってしまいますが、柔らかいサポーターは、安心感と多少の膝のぐらつきを抑える効果は有ります。怪我とか手術をした後の治療用のガッチリとしたサポーターは、色々な種類が沢山あります。膝の怪我を予防するサポーターで、膝の靱帯を保護されるかと言うと、それは難しいです。オスグット病やランナー膝など病状によって、有効なサポーターはあります。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。

川久保整形外科クリニック 整形外科・スポーツ整形・リュウマチ科・リハビリテーション
http://www.kawakubo-clinic.jp/

パートナーサイト

ページ先頭へ