浦和フットボール通信

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「勝つ姿勢は最後まで見せろ」ゴール裏からの試合レビュー Jリーグ第18節vsヴィッセル神戸戦(2014/8/4)

kobeh

前節、宿敵鹿島戦では、1-1の引き分けに終わり、無失点記録、連勝記録が途絶えた。夏場の連戦を考えると、ここでのストップは致し方ない部分があったと思う。続く試合は、ホーム埼玉スタジアムに、ヴィッセル神戸を迎えての一戦となった。アウェーでは1-3と逆転負けを喫し、近年はなぜか相性の良くない相手でもある。

首位に立っているチームとして、埼玉スタジアムの観客動員数は26,494人と空席が目立つスタンドは寂しい所がある。ホームゲームが続く日程のせいなのか、花火大会が各所で行われる中での試合のせいなのか。言い訳をすればきりがないが、勝てば人が入ると言っていたことも当てはまらなくなった今、浦和レッズの世界は徐々に縮小しているのではないかという危機感を感じる。クラブが求める熱狂は、戻ってくるのだろうか。

そんな中で、始まった試合は、前半はレッズが主導権を握り、ゲームを進めていく。ワントップに入った興梠は相変わらずの好調ぶりで、彼にボールが収まって2シャドーの柏木、梅崎が絡むと、神戸のディフェンス陣を切り裂いてチャンスを作り出していく。17分には、その興梠が、ボールを受けるとディフェンダーを背負ったまま、反転してからのシュートを撃ち、素晴らしいゴールが決まって、レッズが先制する。

今日もレッズペースで試合を展開できると思われたが、先制点を奪ったあとは、停滞をして逆に神戸の攻撃を受ける格好となってしまった。35分には森岡に中央突破を許して、西川と1対1の大ピンチを迎えるが、西川がビックセーブで事なきを得た。

後半に入ると、さらにギアを上げてくる神戸に対して、ペースを握られ続ける展開となる。夏場で苦しくなってきていることもあるだろうが、足が少しずつ動かなくなることで、攻撃の迫力、守備の堅さが弱くなってきている部分を感じる。

緩さの部分から、マークが外れて、62分にCKから同点弾を浴びる。立て続けに69分にはカウンターから高橋峻希に恩返しの一発を食らって逆転を許す。ここも守備の部分で緩さが見えた。

その後は、時間だけが経過をしてロスタイムに突入するが、同点に追いつこうという気持ちが結実をして、オーバーラップをしていた、那須が柏木のアーリクロスをヘディングで合わせて同点。さらに逆転を求めたスタンドに対して、ゴールに入ったボールを取りに行かない選手の姿勢。後ろでボールを回して、ボールをゴールの中に入れない姿勢は、頂けない。「同点で満足するな」「最後まで勝ちにいけよ」ゴール裏スタンドからも選手対して厳しい言葉が飛んだ。
優勝を目指すチームとして、ホームゲームでは最後の最後まで勝利を求める姿勢を忘れてはいけない。その少しの気持ちが最後の最後にタイトル争いでの厳しさに関わってくる。浦和のスタンドは、こういう所に対して厳しい姿勢でありたい。他のチームのように、なんでもかんでも好きなチームに対して迎合する応援では本当の強さは生まれないと思う。

試合後に、引き上げる審判に対してブーイングが起きている。これも決してフットボールの街浦和のチームとしてかっこいい姿には思えない。まるで勝てないことを審判のせいにしているかのような姿勢は改める必要があるのではないだろうか。

サポーターの厳しい言葉に食いついてくる選手の姿も見えた。悔しければピッチで見せろ。これは浦和が今まで培ってきた文化だ。その場でスタンドで反抗の意を見せるのは浦和らしくない。悔しければやってみろ。

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