浦和フットボール通信

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『ミシャサッカー熟成を感じさせる完勝』 Jリーグ第24節vs柏レイソル戦 ゴール裏からの試合レビュー(2014/9/22)

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前節、敵地で、宿敵静岡に圧勝したレッズは、ホームに戻り、柏レイソルとの対戦となった。柏とは今季、リーグ戦、カップ戦で共に敗戦。レッズのサッカーを徹底分析されて、苦手な相手のチームのひとつだった。

柏はリーグ戦3連敗中で、埼スタで連敗を止めて勢いに乗ろうと、レイソルサポーターも数多く埼スタに乗り込んでいて、ビジタースタンドを黄色く染めて、必死の声がこちらにも届いてきていた。観客動員数は31,652人。昨シーズンの24節(vs新潟 40,372人)と比べても1万人近くが減っており、首位に立っているにも関わらず、明らかに盛り上がりの雰囲気が欠如し始めているのは寂しい光景だ。

それでも「同じ相手に負けて優勝が狙うわけがない。ホームで柏をぶっ潰そう」。サポーターは意気込んで、スタンドから声援を送った。

柏は前回の対戦と同じくミラーゲームに持ち込み、しっかりと引いて浦和の出方を窺ってくる戦法をとった。対するレッズは、このような相手に対してもコンビネーションで、崩せる術を身につけ始めた。21分には右サイドの平川の絶妙なクロスに対して、オーバーラップしてきた那須の強烈なヘディングシュートで先制。28分には、中央からのコンビネーションで、李忠成、柏木と繋がり、柏木がディフェンスを交わして左足を一閃。ゴールに突き刺して追加点を奪った。

完璧な形でゴールを奪って主導権を握った。それでも柏は前には出てこない。ひたすら自陣から浦和の隙を狙ってきた。レッズはこれに対して無理に前には突っ込まずに、試合をコントロールした。しかし44分に一瞬の隙を突かれて失点。圧倒的な状況でも、常に集中力を維持する。これは今後の課題でもある。

後半も浦和が主導権を握り、55分には興梠がGK菅野に倒されてPK。このプレーで菅野は2枚目のイエローカードとなり退場となった。これを興梠がしっかりと決めて3-1。これで勝負があった。この後、止めを刺す場面は何度もあったがゴールを決めれず、柏はさらに一人減って11対9の状況になったが、攻撃の手を止めてしまったのは残念だった。相手のミスを狙っている柏に対してリスクを敢えてかける必要はないという考えもあるとは思うが、ホームの試合ではホイッスルまで攻め抜く姿勢を見せて欲しい。その強い姿勢がなければ、このスタジアムを埋めるのは難しくなるだろう。

試合は3-1で勝利。気がつけば最多得点、最少失点の数字で、2位とは勝ち点差6の首位。大宮、清水、柏には力の差をみせての勝利。ミシャ3年目のサッカーが熟成してきた感がある。リーグ戦残り10試合。8年ぶりの頂点に向けて磐石の態勢を築き始めた。

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