浦和フットボール通信

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『鹿島での勝利はならず。』 Jリーグ第30節 鹿島アントラーズ戦 ゴール裏からの試合レビュー(2014/10/27)

前節、ミッドウィークの甲府戦でスコアレスドローに終わったレッズは、敵地にて鹿島アントラーズとの対戦となった。鹿島との対戦は、サポーターにとっても特に負けたくない一戦だ。日曜のナイターということで、悪条件の中であったが、4,000人のレッズサポーターが鹿島に集結して、声援を送った。

カシマスタジアムは、場内の飲食が充実しており、特にサポーターに人気が高いのは、もつ煮と、ハム焼きだ。ハム焼きは最長2時間近い行列が出来ていたようだ。その場で、焼いて食べさせるハム焼きは確かに上手かった。ビールが飲みたくなる味だったが、車で遠征していたため自粛した。

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キックオフ時間が迫ると、スタンドも臨戦態勢に。鹿島のゴール裏に、恒例のビックフラッグが複数登場し始めるのを尻目に、『ウォーリアー』がカシマスタジアムに響き渡る。アイテムに頼らずに、身体一つで闘ってきたレッズサポーターの真骨頂とも言える、このコールで、選手たちをさらに後押しした。カシマスタジアムは、サポーターのこいつらには負けたくないという気持ちから、他のスタジアムとは違う雰囲気を醸し出す。この日も独特な雰囲気の中で、試合がキックオフされた。

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この試合は、ミシャがスタメンをいじってきた。シャドーには李忠成に代えて、今季初スタメンのマルシオ。右サイドに関根、ボランチに青木を入れて挑んだ。

試合は、開始早々に興梠がペナルティエリアで倒れてPKを獲得。この試合も有利な展開で進められるかと思いきや、キッカーのマルシオが相手GKの曽ヶ端に止められて、先制ならず。マルシオは明らかに試合の流れに乗れていなかった。ターンオーバーを考えての起用だったと思われるが、その起用が仇となってしまったように思える。

39分には、ほとんどチャンスのなかった鹿島に先制点を許してしまう。しかし、ピッチもスタンドもここで焦ることはない。これも成長の証なのかもしれない。この日も後半開始前にサポーターは肩を皆で組み、「歌え浦和を愛するなら」で、鹿島のスタンドを揺らして、選手達を鼓舞した。しかし、後半に入ってもなかなか鹿島のゴールを脅かすことができない。サポーターからも攻撃を促すチャントが歌われる。その中で、63分ゴール前に侵入してきた阿部が強烈なシュートを放つと、曽ヶ端がファンブル。それを李忠成が見逃さずにゴールに押し込んで、同点。一気に盛り上がるレッズサポータースタンド。逆転を狙ってスタンドも盛り上がるが、チームは引き分けを狙う戦いにシフトしたようだ。イケイケになって勝ち越し点を奪われるようであれば、コントロールして隙がある時に勝ち越しを狙うという形だった。結局、試合は1-1のドロー。

サポーター心情的には、鹿島を叩きのめして、勝ち越し点をなんとしても奪う姿勢が見たかったという思いもある。しかし、崩れずにしっかりと勝ち点1をもぎ取ったことも評価できるという思いもある。2位のガンバが勝利したため、勝ち点差は3に縮まった。この鹿島での引き分けがどう影響を与えるのか、シーズンが終わってみないと正直分からない。しかし、挨拶にきた選手達の顔は一様に、次はやってやるという強い表情だった。柏木もエンブレムを掴んで、最後まで後押しをして欲しいという思いを伝えていたように見える。サポーターも残り4試合、戦い抜こうと、気持ちを一つにして選手達を送り出した。

横浜(A)、ガンバ(H)、鳥栖(A)、名古屋(H)泣いても笑っても今季も残り4試合となった。プレッシャーがより掛かる中で、如何に勝ち抜くことができるか。レッズの総合力が問われる。

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