浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「貴重な勝ち点1。1ゴールの重み」

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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鹿島戦の勝ち点1を意味あるものにするために。

浦和が首位になって何カ月が過ぎただろうか?

思い起せば今シーズン、第11節5月6日の埼玉スタジアムのFC東京戦で1-0と勝利して初めて首位に立った。しかし、それは長続きをしなかった。そして、第14節5月17日の埼玉スタジアムのセレッソ大阪戦に1-0と勝利を収めて再び首位に立った。

勝ち点も得失点も並んだ鳥栖に、総得点差わずかに1点で、首位を譲ったこともあったが、気持ちの中では1ゴールの差で首位の座を明け渡したつもりは無かった。自滅して行った鳥栖を横目に浦和は、着々と勝ち点を積み重ねて約5カ月半に渡り首位をキープしている。

優勝への道は、全て勝ち点の積み重ねであって、それはゴールを死守し、ゴールを奪うことから始まる。

第30節10月26日の鹿島スタジアムで鹿島に1-1と引き分けて、リーグ中断明けから調子を上げて来たガンバ大阪に勝ち点3差に詰め寄られたが、首位をキープしている。3位の鹿島とは、勝ち点7差である。

鹿島戦後、同点ゴールを決めた李忠成選手は「大きな勝ち点1でしょ。これで、優勝争いはガンバと浦和に絞られた」と話し、鹿島戦の阿部勇樹選手のシュートのこぼれ球を冷静に決めた同点ゴールを振り返り「ゴールが決まることを祈っていた。今までもこぼれ球は、狙っていた。いつかは、来ると思っていた。100回中1回かも知れないし、50回来るかも知れない。常に狙い続ける。ゴールを外していると、決めなきゃ!と言うプレッシャーはある。でも、生まれてからずっとFWだからね」と笑った。

引き分けとなった鹿島戦の勝ち点1と1ゴールが、どれだけの重みを意味するのだろうか?!次節となる31節は11月2日の日曜日に開催されるが、浦和は日程の都合で11月3日月曜日に横浜FMと対戦する。万博で行なわれるガンバ大阪対仙台戦の結果次第では、ガンバ大阪が勝ち点で並び得失点差で暫定の首位に立つ。もし、鹿島に敗戦を喫していたら・・・。得失点差だけでなく、勝ち点差でもガンバ大阪が首位に立つ。断っておくが、あくまでも暫定の話である。横浜FMに勝利をすれば、何の問題も無いし、ガンバ大阪との直接対決で勝利をすれば、浦和が残り4試合を全勝すれば、この話は徒労で終わる。

西川周作選手も鹿島戦後に「大きな勝ち点1だ。鹿島は『勝たないといけないって』試合前に挨拶した時に顔に出てた。無失点で行ければ良かったんだけど、カイオに対してDFが2枚行っていたが、シュートを打たせる前にもう少し、寄せ切れればよかったんだけど、どんなシュートでも止めないとね」と悔しそうに唇を噛んだ。そして「同点にすることで、チャンスが広がったと思う。とにかく、負けないことが大事。この3連戦(仙台・甲府・鹿島)は勝利が無いけど、残り4試合のための良い経験だ」と話した。

宇賀神友弥選手は「過去2年間、こういう試合を追い付いて、攻め急いで失点して、試合を落とした。苦しい時間帯を全員でどう闘って行くか?!話し合った。ラスト10分が回った段階で、闘い方や考え方を変えて、引き分けを狙った。情けないと思うけど、最低限の結果だった」と過去2年間の終盤の失速から得た経験を生かして勝ち点1を獲りにいった。

終盤にかけて溜まって来ている選手の疲労を考慮してミシャ監督は、鹿島戦の先発に関口訓充選手とマルシオ・リシャルデス選手をリーグ初先発で起用し、さらに青木拓矢選手を14試合ぶりに先発起用してきた。「先発を変えたのは、昨シーズンの教訓である。昨シーズンの終盤を固定したメンバーで闘ったが、最後は3連敗で終わった。シーズン終盤3連戦の最後のゲームでフレッシュな選手を入れて闘った」とミシャ監督は話した。そして「試合の全体を通して、選手のパフォーマンスには満足している。慌てることなく、バタバタすることなく、試合は進められた。優勝に向けて1歩近づいた」と不敵な笑みを浮かべた。

勝ち点1と1ゴールが本当に貴重なものであり、優勝に向けて1歩近づけたと言えるためには、残りの4戦にかかっていると思う。ミシャ監督体制になり、勝てない試合から多くを学んできた。先制された鹿島戦で引き分けに持ち込めたが、逆転勝利を逃がした。試合中に疲れが溜まると集中力が欠如し、足が止まり、判断力も鈍る。ゴールを守ることもゴールを奪うことも難しくなる。

鹿島戦後に不敵な笑みを浮かべて笑ったミシャ監督であったが、勝ち点3が喉から手が出るほど欲しかったに違いない。その教訓を生かして、横浜FM戦に向けてミシャ監督は、木曜日の練習から「ミニゲームの中で疲れが溜まってきた時の集中力を保つのも練習の内だ。疲れている状況の中で、周りを見て課題を守りながら的確な判断をする」ことを選手たちに求めた。ガンバ大阪の結果など眼中には無い。目の前の横浜FM戦の勝利のみである。

この先の闘いを考えれば、引き分けの勝ち点1と1ゴールは、本当に貴重な積み重ねなのだ。1戦1戦、勝ち点を積み重ねてゴールを死守し、ゴールを奪う。残り4戦、浦和を愛する全総力で勝ち点とゴールを奪い獲る。勝ち点1と1ゴールを意味あるものにするために・・・。

Q.なぜタナ障害では膝がゴリゴリと鳴るのでしょうか?

A.膝の屈伸運動で膝がゴリゴリと鳴るのは、いろいろな原因があります。タナがある人もその大きな要因の一つになります。過度な運動や打撲によって、滑膜ヒダが炎症を起こし腫れると、膝蓋骨と大腿骨の間で挟まり易くなり、痛みやゴリゴリ感などの症状が出ます。ゴリゴリするだけでは心配ありませんが、痛みが出たり、関節に水がたまり腫れが出るとタナ障害になります。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。
川久保整形外科クリニック 整形外科・スポーツ整形・リュウマチ科・リハビリテーション http://www.kawakubo-clinic.jp/

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