浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「栄光への扉 ~柏木陽介選手」

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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柏木陽介の優勝への想い

優勝の栄光を掴み獲るためには、最高の舞台であったG大阪戦。しかし、栄光への扉を開けることは出来なかった。G大阪の得点源である宇佐美選手とパトリック選手を押さえ込むことは出来たが・・・。悔しくって、情けなくって、時計の針の音が眠れぬ夜を刻んだ。敗戦を喫したG大阪戦後、ロッカールームから出て来た柏木陽介選手は、意気消沈していた。

「自分らしく、自分たちらしくやろうという気持ちが凄く強くでて、いつも通りのプレーがある程度出来たと思う。それが、結果に繋がらず・・・。前半は攻守も良かった。後半は、少しDFラインが下がってしまい、ボランチが最終ラインに吸収された部分があって・・・気をつけないといけなかった。それまでは、コンパクトに行けた。もちろん勝ちに行こうと思ったし・・・。失点は、防げる場面であったと思うし・・・」と言葉に詰まらせた。

そして「まだ、切りかえれない自分がいるんで・・・。正直、余り言葉に出来ない。ネガティブに1週間過ごすつもりはないが、今日、明日ぐらいは落ち込ませて欲しい」と話した。

G大阪戦で柏木選手は、なんとしても優勝を決めたい思いが強かった。それが故に、敗戦のショックが大きかったに違いない。それでも、何とか自分を奮い立たそうと「内容が悪く無かったことと、自分たちがやろうとしていたことが出来た。守備は安定しているし、問題はない。ただ、もうちょっとシュートの意識とクロスの質の高さを求めてこの1週間を過ごしたい」と気丈に話した。

「自分は、凄くネガティブだから・・・」と柏木選手は口癖のように言う。しかし、今シーズンの柏木選手は、ネガティブになってトコトン落ち込んでからはスーパーである。まるで折れた心が、補強されて強靭になって行くようである。

2010年に広島から移籍して5シーズン目を迎えた柏木選手は、浦和の中心そのものになっていた。今シーズン、黙々と居残りランニングをする柏木選手の姿もあった。「ダイエットだよ」と照れ笑いしながら初めて居残りランニングをした時には、他の選手から「珍しい」「心境の変化」などと言われたが、今では当たり前の光景となった。

またある時、練習中に思うようなプレーが出来ずに、少し苛立ちを隠せなかった柏木選手をミシャ監督は、練習後に「そんな顔をして練習をするなぁ!」と叱咤した。「ほんま、あかんかった。俺、すぐに顔に出るから・・・。他の選手に対する影響もあるし・・・」と素直に反省した。浦和を背負う責任感が、柏木選手の行動に表われていた。

そして、お世辞にも俊足とは決して言えない柏木選手が、必死になって前線からプレスを掛ける。球際に厳しく、泥臭くゴールを狙い、走る。第32節を終えて、ここまで柏木選手はリーグ戦3ゴールであるが、11アシストと、J1リーグの中でG大阪の遠藤選手(14アシスト)、川崎F中村選手(13アシスト)に続いて第3位である。ピッチの中での数字が柏木選手の存在感を示していた。

『優勝』と言う二文字が、浦和にちらつき始めると「3年も同じ失敗は出来ない」柏木陽介選手は、自分自身にプレッシャーを掛けるように厳しい口調で話していた。ミシャ監督就任1年目は、優勝争いに踏み止まることが出来ず最終節の名古屋戦で勝利して何とか3位に滑り込みACL出場権を獲得した。

そして、昨シーズンは、まさかの終盤の失速。柏木選手の心の中で今シーズンに懸ける思いは、人一倍強い物があった。「自分は、優勝の経験がないから、正直、分からへん」と優勝への思いを募らす。分からないのであれば、自らの手で栄光の扉を開けて、優勝を掴み獲れば良い。G大阪の結果など気にせず、とにかく目の前の相手に全力でぶつかり、残り2試合勝利を収める。迷わず進めば良いのだ。

柏木選手は、必ず、共に闘う仲間と一緒に栄光の扉を開ける筈だ。浦和を背負う責任感を持った男が、栄光の扉の前に立っている。

Q. バンドやオスグッド専用のサポーターなどは、何処で購入すれば良いですか?

A. スポーツ用品店でも販売していますが、医療機関で正しい着け方を教えてもらうことをお薦めします。正しい着け方をしないと、余計に痛みが出てしまいます。バンドやサポーターを装着しているからと言って安心しないで下さい。運動した後は、ストレッチとアイシングをしましょう。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。

川久保整形外科クリニック 整形外科・スポーツ整形・リュウマチ科・リハビリテーション
http://www.kawakubo-clinic.jp/

 

 

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