浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「フットボールを愛する人々」

J開幕から浦和レッズを追いかけている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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プレスカンファレンスで出会った人たちとのあれこれ

一足早く春の訪れを告げるように、今年もJリーグ開幕前にプレスカンファレンスが開催された。明治安田生命J1・J2・J3の総勢のクラブが日本全国津々浦々より集結した。人ごみでごった返す会場の中を各クラブの資料を集め、右往左往していると懐かしい人々に出会う。

FC岐阜のラモス・瑠偉監督は「元気だった?!久しぶりだね。浦和の補強は、凄いね。今年の浦和は、どう?」と屈託のない笑顔で話しかけて来てくれた。ラモス監督は、何年も前から試合会場などで会うと「僕に、浦和を任せて欲しいね。あのサポーターの前でやりたいね。あのサポーターの前で燃えないと嘘でしょ」と必ずと言って良いぐらい浦和の監督を志願していたのだ。

「今年も岐阜に全精力を注いでいるよ!たまには、岐阜の試合を観てよ」と言いながらも、浦和のことは気になるようだ。そして「あれだけの選手をミシャさんが、どうやりくりして行くか楽しみだね。対戦カードやリーグ戦、カップ戦でAチーム、Bチームなんて分けないよね。上手く、ポジションでターンオーバーさせたり、選手交代も重要になってくるよね。今年こそは、タイトル獲らないとね。頑張って!!」と笑顔で肩を叩かれた。

サンフレッチェ広島の森保一監督とも世間話をしながら、思わず「すいません。今年は石原選手を頂きました」と言うと、森保監督は「良いんだよ!どんどん選手を高額で移籍させて欲しいね。浦和や名古屋などお金があるチームは、高額な移籍金を払っても選手を獲得すべきだと思う。レオシルバを浦和に買って欲しかったなぁ。高額な移籍金を生み出すことで、選手のモチベーションも上がり、サッカー界が活性化する。優れた選手が、低賃金だったら・・・。夢が無いだろう!」と熱く話してくれた。

「確かに、そうですね。でも、浦和は広島からの移籍選手が多くなり、サンフレッズと浦島とか揶揄されて・・・。昨シーズンは、西川選手の活躍で凄く助けられました」。トーンダウンしながら言うと、森保監督は少し苦笑いしながら「サンフレッズねぇ」と言葉を噛みしめ「僕らは、そういう浦和をどのように倒すかが醍醐味でしょ!今シーズンも良い闘いをしようね」と爽やかな笑顔を見せた。

そして「僕は、ミシャさん大好きだよ。ずっとミシャさんの下でやって来たからね。今年の浦和の前線は、凄いね。ミシャさんがどう起用するか楽しみ」と森保監督は話してくれてた。広島との対戦が、今年も楽しみになって来た。

そして、私の顔を見るなりいきなり「直どう?良いだろう?」と話しかけて来たのは、水戸の柱谷哲二監督であった。水戸から昨シーズンの途中レンタル移籍して来た岩舘直選手のことが気になっていたのだ。「凄く、選手として成長していると思います。後ろからのゲームコントロールとか・・・」など昨シーズン、私が取材して感じたことを報告すると、柱谷監督はまるで遠く離れた我が子の話しを聞くように、目を細めて「そうかぁ~」と頷きながら嬉しそうであった。そして「今シーズン、大谷選手が浦和に復帰して来たから、セカンドキーパー争いが大変です」と言うと、途端に柱谷監督は厳しい表情で「大谷は、J2で試合経験を積んで来た。直には、残念なことに試合経験が無い。経験値で言えば大きな差が正直ある。それを、如何に練習で埋めることが出来るかだ!」と話した。昨シーズン、大谷幸輝選手はレンタル先の北九州で42試合フル出場の経験を積んで来た。

岩舘選手は、日本代表GKの西川周作選手の全てを盗むつもりでやって来た。親心溢れる柱谷監督と話しながら、岩舘選手と大谷選手が切磋琢磨していずれ西川選手を超えるGKに育って欲しいと願った。

会場のあちらこちらでフットボール談議に花が咲いている中、J1・J2クラブとは少し離れた場所に、少しこじんまりとJ3のクラブのブースが並んでいた。その中の一つに、見なれた懐かしい顔があった。SC相模原の高原直泰選手だ。「ヒラ、元気にしてる?」と懐かしそうに同い年で元チームメイトの平川忠亮選手のことを尋ねてきた。そして「自分のスタンスは、変わらないよ。今、チームをJ2に上げるために、自分のやれることをやっている」と高原選手は、自分の近況を話しだした。SC相模原は、2008年にクラブが創設されて昨シーズンJ3に昇格したばかりのクラブである。正直、J1のクラブと比べると練習環境もまだ整っていない。

「午前中しか練習出来ない状況で、クラブとしてまだ出来あがってない現状なんだ。チームにもクラブにも、自分がプレー以外に関わることが沢山あって面白いよ。基本は、プレーで結果を出していかないといけないけど、自分が経験して来たことを、少しでも還元出来るようにしている。楽しんでやっていますよ!チーム全体が理解して、同じ方向を向いて闘える集団になれると思う。自分もプレーで魅せて行く。自分が、ちゃんとしたプレーが出来ないならばサッカーを辞めた方が良いと思うし、やっぱり、サッカーはエンターティナーで良いプレーを見せないと!気持ちの余裕があって、遊び心を持っていないとね。観に来てくれた人達が、楽しんでくれないといけない。そこには、もちろん勝利だ。より高い勝利のプレーを目指す」と高原選手は目を輝かせながら話してくれた。

浦和にいた時とは別人のような本当に良い表情をしていた。厳しい環境に身を置きながらも、高原選手の充実したフットボールライフが伝わって来た。「サッカーが出来ると言うことは、充実しているよ」と高原選手は嬉しそうに笑っていた。

プレスカンファレンスでは、多くの方々と出会った。それぞれの立場で、フットボールへの熱い思いが伝わってきた。みんな、フットボールを愛する人々なのだ。浦和の試合はもちろんだが、J2・J3の試合まで足を運んで見るのも良いかも知れない。もうすぐ、53クラブの熱い闘いが始まる。

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Q.スポーツ心臓について教えて下さい

A.スポーツ心臓になると、1回の血流が多くなり、脈が減ります。脈が減ることを徐脈と言います。徐脈を起こすことで、不整脈感を感じることがあります。正常な人間の脈は、安静時で60~80ぐらいです。リズムも均一です。しかし、スポーツ心臓の場合は、40を下回る人が、沢山います。遅い脈、いわゆる徐脈によって脈のリズムが崩れて不整脈が起きる人がいます。それが、スポーツ心臓による不整脈です。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。
http://www.kawakubo-clinic.jp/

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