浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】戦前から監督同士のバトル。(2015/5/15)

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FC東京戦に勝利して首位固めを図る

肌を突き射す日差しが雲に覆われ、暑さが和らいだ5月15日、午後15時からFC東京戦の前日練習が始まった。水曜日に左足を負傷し病院で診察を受けた興梠慎三選手は、問題無く元気そうな顔を見せていた。また、水曜日の「大原なう」の時と違って、ミシャ監督と柏木陽介選手、平川忠亮選手が爽やかな髪型に変えていた。

7連戦が終わり時間の余裕が出来たのか、最近の夏日に耐えられなくなったのか、凄くさっぱりとしていた。アップ後、小島秀人選手と茂木力也選手は、天野コーチの下で課題を持って練習に取り組んでいた。

そして、ハーフコートで行なわれたミニゲームでは、ビブ組はGK西川、DF槙野、那須 森脇、MF宇賀神、阿部、柏木、関根、高木(武藤)、梅崎(李)、FWズラタン(興梠) ビブなし組はGK大谷、DF岡本、永田、加賀、MF橋本、鈴木、青木、平川、武藤(高木)、李(梅崎)、FW興梠(ズラタン)で対戦した。

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1本目のビブなし組は、同じ布陣であったが両ワイドの平川忠亮選手と橋本和選手が下がり気味となり5DFを形成して来た。ビブ組は、相手の固い守備を意識して、足元に入ったボールをダイレクトで展開したり、逆サイドに早めに展開する意識が見られたが、効果的な崩しが出来ずに苦戦した。その一方で、ビブなし組みは前線3人へ早い縦パスを送りシュートまで持ち込んでいたが、西川周作選手のファインセーブで止めるシーンが目に付いた。

2本目は、ビブなし組とビブ組の前線3人組みを入れ替えて行なわれた。そして、ビブなし組の3-4-2-1のシステムを途中から平川選手に代えて小島選手を入れ、4-3-3のトリプルボランチへとシステム変更を行なった。

 

1本目で手詰まり感があったビブ組みの攻撃をミシャ監督は修正を図り、後方からのボールの持ち出し方の中で、同サイドの縦パスや中に切れ込みボランチへの横パス、または大きく逆サイドへの展開など攻撃の選択肢を増やすことを求めていた。少しずつであるが、ビブ組に攻撃のリズムが生まれて来た。

関根貴大選手がドリブルでゴールライン際まで仕掛けて、角度の無い所から強引にシュートを狙うと、ミシャ監督は声を荒げて「セキネ! セキネ~チュンソン!」とジェスチャーでシュートでなく、ゴール前にフリーで走り込んで来た李忠成選手へのパスを要求した。

ミシャ監督は「最近、関根は褒められて周りに持ち上げられている。ダメなものはダメだと言わないといけない。チュンがフリーでいた。チュンを見ないといけないシーンだった。関根は瞬間の判断が良くなかった」と話した。

ミシャ監督の檄が飛ぶ中、約1時間で練習が終わった。練習後にミシャ監督は、気になった選手に声を掛けて話しこむシーンが見られた。

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ミシャ監督「FC東京監督のインタビューを猛烈に批判」

そして、練習後の会見でミシャ監督は「東京は手強い、強い相手だ。難しいゲームになる。我々は全力で闘い良い結果を掴みとりたい」と話した後に、「FC東京の監督インタビュー記事を読んだ。ガンバと浦和はビッククラブだと言っているが、正しい意見ではない。プレゼンテーションで自分たちが下で、彼らが上だという構図は好ましくない。また、13番(平山)が大怪我をしたことに関して、大変申し訳なく思っているが、意図的に怪我をさせようとした訳ではない。それを材料に、弔い合戦とは違う。浦和は、正々堂々と闘うチームである。プレゼンテーションの仕方は、自分たちの立ち位置を良くするためのアリバイ工作だ。私は、同僚である全ての監督をリスペクトしている。リスペクトしているからはっきりと言う」と猛烈に批判した。

FC東京戦に向けて、念には念を入れた練習が出来た。あとは、試合で選手が見せるだけである。ピッチ外で試合前から、監督同志が熱いバトルを繰り広げられているが、ピッチで闘うのは選手たちである。球際激しく、走り負けず、冷静な判断力で浦和は勝利を目指す。

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