浦和フットボール通信

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【特集:レッズはなぜ優勝できたのか/島崎×椛沢対談】ミシャサッカー成熟の4年目での無敗ステージ制覇。しかし本当の真価は最後に問われる。(2015/7/6)

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『レッズはなぜ優勝できたのか』のテーマをベースとして、お馴染みレッズマガジン編集長の島崎英純さんと、本誌編集長、椛沢による1stステージを振り返る対談を行いました。ここまでチームが目指して闘ってきたこと、各選手の評価などを語り合いました。

ミシャ就任4年目で、スタイルは構築。

椛沢:1stステージは、無敗優勝を決めたレッズですが、今季に入ってバランスが取れたサッカーを展開しているように思えますが、昨年の悔しい結果を受けて、指揮官であるペトロヴィッチ監督の指導の変化などはあったのでしょうか。

島崎:本質的な変化は全くないと思いますね。チームのスタイルは変わっていないですし、練習中に監督がおっしゃっていることも今まで同様ですし、それをより徹底させていると思います。それがペトロヴィッチ監督の良さですからね。システムを変えたり、結果を追い求めすぎて焦りが生まれているようなことはなかったですね。逆に選手は感じている部分があって、選手自身が自制を働かせて、無駄なリスクを冒さない部分があります。例えば守備を固めている相手に対して、今までは、真ん中に突っ込んでカウンターを受けて何度も失点をしてきましたけれども、そのようなシーンは見られなくなりました。

椛沢:選手が自制をして、リスクを冒さなくなったという部分は、去年から見受けられる部分でもありますね。

島崎:そういう話をすると選手は監督の意思に背いているのではないかという話になりますけど、それは違います。根本的な監督と選手の信頼関係はしっかりと築かれていて、選手からするとタイトルを獲るために、より勝利に近付く方法論を用いているだけで、結果的に監督が指示することと違っていることもあるということだと思います。それは監督のためでもあって、しいては浦和にタイトルに導くためであるということです。選手達は、去年、悔しい結果で終わったことの責任を感じているので、その思いは強いと思います。

椛沢:バランスが良くなってきているのは、そのような選手の対応力もそうですし、新戦力が加わった部分も大きいのかと思いますが、どのあたりに要因を感じているでしょうか。

島崎:今季もこれまで、ペトロヴィッチ監督が内容面で不満を述べることがありましたが、選手達はむしろ内容が悪くても勝つことが重要だと言い始めている。昨年まではスタイルを追い求める発言をすることもありましたけど、今は全くそういうことがなくなった。より現実的に結果を求める。それは去年の悔しい結果があるからだと思いますね。

椛沢:スタイルが確立されたからこそ、スタイルを気にする必要がなくなってきた部分もあるのかもしれないですね。

島崎:ペトロヴィッチ監督の功績は、根気強くスタイルを構築するということ。今はその作業が終了して、そのベースから応用させる段階にきていると思います。ベースがないのに応用策を用いても崩壊するだけですが、ベースが出来上がっているので、出来るということでしょうね。武藤やズラタンのように他チームから入ってきた選手もなんらかの認識がされている。それは対戦をしている相手にも、明確に浦和のスタイルが認識されている証拠だと思います。それは現在のJリーグのチームでもあまりない現象ではないでしょうか。

ボランチに下がった柏木の活躍は手放しで評価したい

椛沢:1stステージ優勝のキーマンとなった選手は誰だと思いますか。

島崎:私は柏木陽介を特に評価していますね。序盤は良くなかったけれども、ここ最近になってプレーレベルが高まっていて、それが攻守両面でチームに良い影響を与えている。チーム全体をコンパクトにすることを重要視しているのですが、今まではボランチが後ろ髪を引かれて、後ろに下がる影響でなかなか前と連結がされなかったけれども、ここ最近は柏木が前の関与もして守備も手を抜かない。彼のおかげでチーム全体のバランスが保たれている。守備の不安は未だにあるけれども、それでも彼の活躍が際立っていると思います。

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椛沢:新加入選手で、印象に残ったプレイヤーは誰でしょうか。

島崎:武藤の存在は大きかったですね。劇的に新しい風をチームに吹き込んだ。申し訳ないことに、シーズン前にはそこまで活躍が出来ないのではないかと言われていたけれども、彼の中ではその先入観を覆してやるという思いを彼の明るいメンタリティの中で出したことが今の活躍に繋がったのではないでしょうか。

椛沢:プレー面で武藤選手がチームに影響を与えたのは、具体的にどの部分でしょうか。

島崎:具体的には、前への仕掛けですね。去年まではトップ下には、柏木と原口がいて、原口がその仕掛けの役割を担っていたけれども、原口が海外移籍をした後、前に積極的に仕掛けられる選手が、梅崎くらいしかないなくなった。今年に関しては武藤が原口に変わる仕掛けをした結果、相手も対応をしないといけなくなったし、梅崎も触発されて武藤と同じくらいの力で前の仕掛けができるようになった。今までのトップ下は仕掛ける原口とパスを出す柏木のようなコンビでしたが、今は、武藤と梅崎という、二人とも槍のように前に行く選手を置けるようになった。それが配置できるのは、後ろに柏木と阿部がいるからなんですね。そのためにバランスが適切に取れた。ワントップに興梠とズラタンのような選手がいることも大きいです。さらに武藤、梅崎は前に突っかけるだけではなくて、周りとも流動的にコンビネーションがとれるし、武藤はサイドの宇賀神と槙野とも連携をとることができる。それはペトロヴィッチ監督の指導の賜物ですが、かなりチームにフィットしたと思います。去年までは仕掛けるトップ下は機能しないのではないかと思ったけれども、武藤のプレーを見ると、こういうやり方もあるのかと思いますね。

椛沢:左サイドで武藤が輝けば、右サイドでは関根が成長著しい活躍を見せました。

島崎:関根はデビューイヤーとなった昨年の合宿の時から瞬間的に、この選手は活躍すると感じましたからね。ユース時代は決して違いを見せていた選手ではない。いつ変わったかは本人も分からないみたいですけども、私が初めて合宿で彼のプレーを見た時は、活躍する素養を感じましたね。ペトロヴィッチ監督も当然、その才能を感じていたでしょうから、段階的にチャンスを与えてきて、今年は松本戦から、主力選手として起用をするようになりました。彼が右サイドでアクセントになることで、サイド攻撃も強化された。後ろの森脇が執拗に攻め入る必要もなくなったので、そのことでバランスが取れたこともありますね。

椛沢:岡本選手も今年長崎からレンタルバックをされて、ACLブリスベン戦、清水戦でスタメン起用されて、十分に戦えることを証明してくれました。

島崎:岡本もスタメン起用された2試合で十分力を見せてくれましたね。もともとポテンシャルのある選手でしたが、ミシャサッカーの中で、どこで起用されるかという問題がありましたが、長崎で経験を積んで帰ってきて、スリーバックで起用されて新たな力を見せ始めているのではないでしょうか。

椛沢:新加入選手では、期待をされていた一人である、橋本選手はまだ思うような活躍を見せることが出来ていません。それはどこの問題があると思いますか。

島崎:一番は、コンビネーションの問題でしょうね。左サイドのポジションで、武藤と槙野とどれだけ関係が築けるかが問われる。一人だけが生きるという論旨があのチームにはないですし、橋本選手自身も一人で打開する選手ではないので、周りの選手と関係を築けるかが問われてくるでしょうね。ミシャサッカーで一番難しいポジションがサイドのポジションで、攻守両面で激しく関与するポジションなので、ちょっとした意思疎通の違いによって、チーム全体に影響を及ぼしてしまう。裏を返せば、未知のポジションなのにすぐにアピールして成功した関根は能力が高いということでしょうね。橋本以上に彼はサイドでプレーしたことがなかったわけですから。それでも橋本にポテンシャルがあることは間違いないですし、柏での実績も申し分ない。彼自身も躊躇している姿が練習中でも見られるので、まだ関根を左に回す選択を監督もせざるを得ないですが、チームに馴染むことで戦力になってくる選手であることは間違いないと思います。

椛沢:エースの興梠選手は、昨年の怪我を引きずり、なかなか本調子ではなかったように見えますが、それでも終盤は存在感を見せ始めていました。

島崎:興梠選手は怪我にすごく苦労してコンディションが万全ではなかった。緋骨が治ったら湘南戦で鞭打ちになったり、鼻を怪我したり。サッカー選手は怪我が連鎖したりするけれども、まさにその状態でした。しかし彼が素晴らしいのは怪我をしていようが泣き言一言も言わずに平然とプレーをすることです。序盤は体調が悪かったので本来の力を出せなかったのですが、ここ数戦のプレーは彼のプレーが戻ってきていて、彼にしか出来ないトラップやゴールをしているので、セカンドステージは彼らしいプレーをしてチームに貢献をするのではないでしょうか。新潟戦のゴールは柏木のパスを受けて、彼にしか出来ないようなすごいゴールでしたね。ベルカンプかと思いました(笑)

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椛沢:興梠不在時には、新加入のズラタン選手が、その穴を埋められたのも大きな力でした。

島崎:大宮時代のズラタンを見ていても間違いなく貢献できる選手だと思いましたけど、チームにフィットするのが早かったですね。ズラタンは普段もコミュニケーション能力が高くて、一番驚いたのはキャンプの時に一日だけオフがあったのですが、その時に選手たちが焼肉屋に行った時に、10人くらいの選手が参加をしていて、誰がいるのかと思ったら、その中に普通にズラタンがいましたからね。普通、外国人選手はなかなか日本人同士の集まりに参加しないのですが、その中に普通にいることができるのは、コミュニケーション能力が高いということではないでしょうか。彼は多国籍間でコミュニケーションが取れる力を備えたのかもしれないですね。そういう性格によって、新たなチームでも早くマッチできる要素があったのかもしれません。

椛沢:大宮時代を知る人は、ズラタン選手はワントップのイメージがなかったという話をします。

島崎:本人からすると、どちらでも力を見せたいという思いがあったのでしょうね。だからこそ、大宮時代以上に、身体を張ってプレーをしているんじゃないでしょうかね。大宮を取材する人に聞くと、ヘディングも強いイメージがないと言っていましたが、浦和では強さを見せていますからね。チームに貢献するという思いが強いから、今まで見せてこなかったプレーも出しているのかもしれないですね。ズラタン選手、武藤選手は補強でベースアップをさせた象徴的な選手ではないでしょうか。戦力の数ではなくて、一人、二人がチームを変えれば十分に成功といえますからね。ミシャさんが来てから、毎年選手が来る中で確実にベースアップをしていると思いますね。

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キャプテン阿部の咆哮がチーム分裂の危機を救った

椛沢:阿部選手はキャプテンとしての活躍を見せてくれました。特に序盤の苦しい中で、サポーターから厳しい言葉が飛んで雰囲気が悪くなった時にも自ら表に出て、その後のプレーでも示してくれました。

島崎:責任を全て背負って戦っている。今のチーム、浦和の象徴は誰なのかというと阿部勇樹という人が多いのではないでしょうか。それだけの存在感。責任を背負っている。ブリスベン戦ではサポーターと意見の交わし合いになりましたが、あのような姿勢を他の選手では見せられない。それが出来たのは、彼にそれだけの責任感があったからでしょう。直接、話をしたわけではないですが、彼の気持ちを察するに、ここまで3年間、ペトロヴィッチ監督の下で築き上げてきたものを、ここで崩壊させたくないという思いがあったんではないでしょうかね。彼の中でペトロヴィッチ監督への思いもありますし、誰よりも浦和への思いがあるので、全てを元に戻して0から始めるという、過去に浦和が犯してきた過ちをおかしてはいけないと感じたんではないでしょうかね。

椛沢:あの場面で阿部選手が行動しなければ、プレーを見せてくれなければチームは崩壊をしていたかもしれない。そのくらいの雰囲気の悪さは感じました。

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島崎:サポーターの方が思いをぶつけるのは当然だと思いますが、本来は、そこで選手は、それに対してプレーで応えるべきなんでしょうけど、それだけでは信任を得られないと思ったんじゃないですかね。あんな阿部選手を見たのは始めてですね。普段から感情を表に出すタイプではないですから、それだけあの段階で彼の中で危機感があったのだと思います。

椛沢:その後のプレーで示した部分も含めて、彼の存在は大きいものでした。

島崎:その後の阿部選手のプレーは鬼気迫るようなプレーで、サポーターと話し合いをした結果、果たさないといけないものを感じていたんでしょうね。そうなると誰よりも責任を背負っているだけに、これからの彼の疲労度とか、コンディションは非常に心配ですね。彼は痛いとは絶対に言わないでしょうから、彼のパフォーマンスが落ちた時にどれだけ影響を及ぼすのか心配なところではあります。

椛沢:今のレッズの中で、代わりがいない選手ですね。

島崎:今ピッチにいる選手で、一番代わりがいない選手でしょうね。彼がいなくなったら精神的支柱を失うことになるでしょうからね。キャプテンらしい仕草を、今まではプレーで示すといっていましたけど、今年は声も出していますし、よりチームを束ねようという意識があるのかもしれない。ある意味変身をしているようにも見えます。

椛沢:それだけ今季にかける思いがあるということなんでしょうか。

島崎:今季を集大成と認識している可能性がある。今年結果が出せないと、信じてきたペトロヴィッチ監督の立場が危ういことを理解している。彼は常に浦和のために闘っている。方向性を見失っていない貴重な選手でしょうね。

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本当の真価は、今季唯一の“勝負所”となる、チャンピオンシップで勝つことで得られる

椛沢:今季から2ステージになって、年間をどう闘うか、出場権を既に得たチャンピオンシップに向けてどう挑んでいくか、難しい状況が続くように思えます。

島崎:今の浦和は真面目なチームなので、セカンドは楽をしてやろうとすると、逆にバランスを崩して、自信を失ってしまうことがあると思うので、一戦一戦必勝と考えて闘っていった方が疲労も少ないと思う。現在、無敗なので、どこかで負けた時に、反動がどこまで抑えられて、リカバリーできるかで、チャンピオンシップに向かっていく気持ちも変わるでしょう。セカンドステージも1試合も本当にプレッシャーが掛かる試合がない。今季、唯一プレッシャーが掛かるのは、チャンピオンシップだけになるでしょう。

椛沢:レギュレーション上、最も勝ち点を稼いだとしても、最後のチャンピオンシップで勝利をしなければ年間王者としては認められない。真価が本当に問われるのは最後の戦いになりますね。

島崎:そこで自分たちのプレーができるのかは、今は評価が出来ないですね。これまででも、この時期は調子が良かった。このチームに問われるのは、勝負所で勝てない歴史。今季はそれが問われるのは最後でしかないから、正当な評価ができないですね。

椛沢:今季は、逆転勝利も多く、ここまでは勝負強いチームになってきたと言われていますが、それはファーストステージという舞台だからだという見方もあります。

島崎:これまでは勝負所でプレーが出来ているけれども、それはプレッシャーがない中で果たしてきた。これは私が言うまでもなく、サポーターの皆さんもそれを感じていると思います。去年、あれだけのリードがありながら果たせなかったわけですからね。その場にならないと分からない所が正直ある。意識しているがゆえにプレッシャーが掛かった時に、より掛かってしまうかもしれないですからね。

椛沢:そんな評価をチームが覆せるのは、最後の舞台で勝つしかないわけですね。

島崎:今のパフォーマンスを見ると、去年よりも高まっているし、それを覆せる力がついてきたと思います。あとは精神力の問題ですよね。浦和が唯一栄光にたどり着いた2006年、2007年は、ワシントン、ポンテ、闘莉王などの精神力が高い選手がいたわけですからね。彼らのメンタリティに頼った所もある。今の選手はその選手達と同様のメンタルをもたないといけない。今のレギュレーションは、それがもっとも問われるものになっています。逆にこれはチャンスだと思っていて、今までの汚名を払拭できる。プロサッカー選手としてそういう場が与えられるのは意義があることではないでしょうか。

椛沢:去年の失速もレッズの映画で、柏木陽介がベンチ裏でうなだれている姿などを見ると、必然で起きてしまったのではないかと思うくらいメンタルの弱さが垣間見えました。

島崎:柏木陽介はそれを自覚しているのですが、今季、プレーパフォーマンスが劇的に変わって良いプレーを見せているわけですから、プレッシャーを乗り越えないといけない。今年の陽介は逞しいと思うので、期待をしています。

椛沢:勝負所で、力を発揮できるかどうか、一番問われるのは柏木選手なのかもしれません。彼がチームに与える影響も大きい。彼が力を出せなければチームも勢いを失ってしまう。彼がプレッシャーの中で闘える姿を期待したいです。

島崎:個人的にはプレッシャーが掛かるときにどうなるか分からないですが、今の柏木の活躍は素晴らしいですから、手放しで評価をしたい。浦和に欠かせない一人であることは間違いないです。

椛沢:柏木選手は、チームプレイヤーですから、チームの調子が良いと輝く選手だと改めて思います。

椛沢:チームの頑張りは無敗で示されていますから文句のつけようがないと思いますが、クラブの信任は必ずしも比例していないように感じます。

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勝った先にこそ、クラブのアイデンティティが問われる

島崎:クラブのアイデンティティは色々な問題があって、特定のサポーターの思いもあって、スタジアムに足を運ばない動機になっているかもしれません。ただ対象のクラブは一つしかない。クラブのハンドリングが良くないといっても、クラブはクラブであり続けるので、それを支えるのも、支えないのも本人次第。強制はできないのですが、決められたレギュレーションの下で、4年に渡って努力をしているチームをしっかりと観察をして、今の成果を確かめて欲しいですね。その先に優勝をした時にどう評価を下すかは皆さん次第だと思います。少なくとも現場は全力でやっていると思います。不満や憤りを感じるのもサッカーの楽しみです。全く無関心になってしまい、それすらなくなってしまうと寂しいんじゃないかなという思いもあります。

椛沢:返す返すフットボールは難しいと思います。今、クラブがやっていることはサッカーだけの理論を考えれば間違いはない。監督が好む選手を集めてくれば、チームがベースアップするスピードは上がり、チームの完成度も高まります。しかしビジネスやアイデンティティの面を考えると、今行っていることが、本当に正しいのか?という話になる。優勝をした後にこそ、ではこのクラブは何を目指すのか、何が価値なのか?ということが問われるかもしれませんね。それは2008年にリーグ、アジア王者になった時も問われたことではありますが、あの時はレッズスタイルの確立を掲げましたが、それは頓挫してしまったといって過言ではないと思います。そこからタイトル獲得も遠ざかり、勝利至上主義、タイトル獲得こそが、まず最初の目標であるというのが、今の流れの中のクラブの動きなのかと思います。

島崎:あとは、レッズのサポーターは2ステージ制に反対をしてきて、その道理は間違いないことだと思いますけど、決められたレギュレーションの中で正当に戦ってきて、今回ステージ優勝したので、それは喜んで良いことだと思います。他のクラブのサポーターがレッズサポーターは2ステージ制に反対していたのに、喜ぶのはおかしいという意見があったりするようですけれども、そんなことを気にする必要は全くない。2ステージ制に反対することと、優勝を喜ぶことは同義ではないですから。この後、セカンドステージも優勝をして、チャンピオンシップでも勝利をして、完全優勝をすれば、2ステージ制が無意味なことを世間に知らしめることができるという意味でのモチベーションにも繋がるでしょう。

椛沢:確かに、ステージ優勝での喜びは、全体的に薄かったと思いますけれども、浦和に関わるほとんどの人が、本当の勝利がその先にあると感じているということも大きく影響をしているでしょうね。チャンピオンシップで優勝が出来れば、本当の喜び、大きな喜びが待っているのではないでしょうか。それだけにこれからの戦いこそ、注視をしていきたいと思います。

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