浦和フットボール通信

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【河合貴子の試合レビュー/レディース編】北川、長野の将来が楽しみな二人の躍動する動きに心を奪われた<長野、和田、清家、後藤、岸川コメントあり>(2015/7/13)

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今日のイチオシ!!「将来が楽しみな北川選手と長野選手」

今日のイチオシは、リトルなでしこジャパンコンビの北川ひかる選手と長野風花選手だ。ふたりのホットラインは、観ている者たちに希望を与えるものであった。長野選手が後半から起用されると、攻撃にリズムが生まれた。

吉田監督は「長野は良かった。チームの中で、試合の流れの中でプレーが出来る。長野が入って変わった。北川は、力がある。枠へと繋げるし、クロスのキックも良い。将来性を感じる豊かな選手だ」と2人を大絶賛していた。

試合後、長野選手は「前線は押し込んでいるから、自分がピッチに入ったら、ボランチのところからボールを散らして行こうと思った。貴子さんの裏一本もあった。今日は、貴子さんの裏の動き出しを突いて、その空いたスペースに入ってダイレクトプレーを考えていた。簡単に人を使って、ボールも人も動かして後半は、流れが良くなった。ひかるさんの動きは分かり易い」と笑みが零れた。

そして、途中出場に関して「試合が始まっているから、状況を感じて、試合の流れを気をつけている。難しいけど、楽しい!」とあどけない笑顔を見せた。若きレッズレディースの中でも、北川選手は18歳、長野選手は16歳と本当に将来が楽しみな選手だ。2人の躍動する動きに心を奪われた。

 

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和田「サイドバックが起点になるサッカーを狙った」

右サイドバックに入った和田奈央子選手は「再開前までにやって来た攻撃のパターンの形が出せずに、ジェフに読まれてしまった。清家は足が早いので、DFの裏を抜けたスペースをもう1枚選手が入って、サイドバックが起点になるサッカーを狙った。練習では上手く行っていたが、裏のスペースをケアされてしまった。スペースが見つけられず、トップの足元もボランチもケアされていた。サイドチェンジで揺さぶって、相手のDFを薄くして攻めたかった。長野が入って、サイドを起点にチャンスを作れた。だが、ゴール前が堅くて、相手を引き出さないといけなかった。パスコースを探してボールを持ってしまった。ワンタッチ、ツータッチで行ければ良かった」と悔しそうに話した。

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清家「ワンチャンスで決めるが、決めないかがトップ選手との差」

清家貴子選手は「千葉は、退いてギュウっと纏まっていた。ナガフウ(長野選手)が入ってボールの動きやテンポが良くなった。上手くボールが周り、DFの裏を取る場面が増えた。自分が、裏に抜け出せば相手のDFラインが下がり、バイタルにスペースが空くと思っていた。何度でもドンドン走ろうと思った」と話しているように、本当に何度も裏を突く動きを見せていた。そして、決定機を振り返り「ワンチャンスで決めるか・・・。決めないか・・・。それが、トップ選手との違いだ」と唇を噛みしめ「GKを交わして、撃とうと思ったが・・・。もう少し、早く撃つか、浮球にすれば良かった」と頭をかいた。

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後藤「今後こそは絶対に決める!」

同じく決定機を決められなかった後藤三知選手は「相手がプレゼントしてくれたチャンスを掴めなかった。自分としてはスペースがあって、運んでGKと1対1。ボールを右足に置いた時に、右にGKが寄ってニアが空いた。空いたところに流し込む技術の精度が、今の私には無かった。10回あって、1回決められるかだ。プレッシャーの中で精度なんだと思う。決めて入れば・・・。チームの勝敗に関わる部分で決められなかった」と振り返った。話しながら「今度こそは絶対に決める!」と言う後藤選手の強い意志を感じた。

岸川「一発でやられた」

ボランチとセンターバックをこなした岸川奈津希選手は「上手くマイボールにすることが出来なかった。望愛が対応を遅らせていたが、瞬間、間に合わなかった。ボールの失い方も悪かった。攻撃をシュートで終わらせれば良かったのに、ジェフのDFが絞っている狭いところに行ってしまい。ジェフの菅澤さんは、一発で決められる力があった。失点だけは、しちゃいけないと、当てようと思いスライディングしたが、間に合わなかった」と話し、「最初のゲームの入りも悪く、押し込まれた。それでも、前半途中から主導権を握れた時に、一発でやられた」と悔やんでも悔やみきれない。

真夏日となった暑さの中で、前後半共に給水タイムが設けられる過酷な状況での試合だった。猶本光選手は、試合後に軽い熱中症になっていた。そんな過酷な状況でも選手たちは最後まで、諦めずに全力をだして闘った。だからこそ、敗戦から学んだことは多かったはずだ。この敗戦をバネに、上を目指して這い上がっていく。

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