浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】清水戦に向けて最終調整。槙野の代役は森脇。右は永田が先発濃厚<ペトロヴィッチ監督コメントあり>(2015/9/18)

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身を引き締めて、清水戦に挑む

厚い雲に覆われて、時折り雨がぱらつく9月18日。ミーティングを終えて、清水戦に向けての試合前日練習が始まった。

右肩を負傷した斎藤翔太選手は、リハビリメニューを行ない、長期離脱中の岩舘直選手はゲーム形式の練習は、いまだに無理のようだが、みんなと揃ってアップを行なっていた。しかし、アップのボール回し中にいきなり梅崎司選手が離脱したのだ。みんなの輪から外れた梅崎選手は、ドクターとミシャ監督と話し合い、ひとりでロッカールームへと引き上げていった。梅崎選手は「大事をとっただけです」と言葉少なげに話していた。「無理をしない勇気も大事だよ」と声を掛けると、梅崎選手は力強く頷いてアイシングの氷を手にしてロッカールームへと入っていった。

アップ後に行なわれたミニゲームは、昨日と同様にビブなし組は、清水を想定して4-4-2のシステムであった。ビブ組は、GK西川、DF森脇、那須、永田、MF宇賀神、阿部、柏木、関根、高木、李、FW興梠。ビブなし組は、GK大谷、DF茂木、槙野、加賀、岡本、MF橋本、鈴木、青木、平川、FW武藤、ズラタン。

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1本目は、立ち上がりから主導権を握ったのはビブ組であった。ワントップの興梠慎三選手が退き気味に西川周作選手からボールを受けると、柏木陽介選手に預け、柏木選手から関根貴大選手へと展開、コンビネーションの良さを見せ付けた。

また、左のストッパーを任された森脇良太選手から逆サイドの関根選手へとロングボールが出た瞬間に、永田充選手がオーバーラップを掛けるシーンがあった。昨日のミニゲームでは、永田選手のオーバーラップはほとんどなかった。

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前線から嵌めこむ守備でボールを奪い、テンポの良い攻撃をみせるが生かせず、逆にビブなし組みがサイド攻撃から決定機を作り出していた。平川忠亮選手のクロスに鈴木啓太選手がボレーシュートを狙うも足元にボールが入り過ぎてしまった。だが、ビブなし組の鋭い攻撃はそれだけではなかった。

岡本拓也選手が右サイドからオーバーラップを仕掛けて、宇賀神友弥選手を冷静に交わして上げたクロスをズラタン選手がきっちりと合わせた。練習後、岡本選手は「たまたまですよ。ウガの股抜きを狙ったら、ウガが両足を締めたので切り返したら上手く抜けられた」と照れながら話していた。このサイドの攻防戦に宇賀神選手の闘志に火が点いた。

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その後、2人のバトルは激しさを増して行った。宇賀神選手がDFを釣る動きを上手く利用した森脇選手のクロスは、DFのオウンゴールを誘い、また宇賀神選手がグランダーでゴール前に入れたクロスに前線3枚が飛び込むシーンも見られた。

2本目は、前線の組み合わせを変えてビブ組みはズラタン選手のワントップにシャドーを武藤雄樹選手と興梠選手、ビブなし組は李選手と高木選手のツートップへと変わった。すると、主導権を握ったのはビブなし組であった。思わず西川選手が「前からプレスを掛けろ!!」と大声で指示を出した。ビブ組の前線から嵌めこむ守備を手玉に取るように加賀健一選手が、ボールを奪いドリブルで持ち上がり、ちょこんと横の青木拓矢選手へとパスを出し決定的なチャンスを作り出した。

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ビブなし組の前線の2人に当てて落として、狙った鈴木選手のミドルシュートはクロスバー直撃するシーンがあった。打開策を見出そうとビブ組は、楔を受けた興梠選手が柏木選手へと落とし、柏木選手がDFの裏を狙って縦に浮球をふわりと送るとDFの裏に抜け出したズラタン選手がヘッディングシュートを放った。

また、西川選手から一発で前線の興梠選手へと精度の高いロングフィードを見せた。宇賀神選手が中に切れ込んで放ったシュートは、クロスバー直撃するなどシュートまでの形は作れたが、決め切るところまでは行かなかった。ラストゴールは、李選手の落としのボールを青木選手が豪快にゴールへと叩き込んだ。

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ペトロヴィッチ監督「我々もポイントが欲しいゲーム」

練習後、ミシャ監督は「今のところ梅崎は、遠征に帯同する。ドクター的に明日、腫れが出るかだ。アップのボール回しの時に、足が入ってしまった」と梅崎選手の怪我状況を話した。そして清水に関して「順位表を見ると大きな差がある2チームの対戦だ。ただ、その差がチームの実力の差だと思わない。清水には、チョン・テセ、元紀、ウタカ、本田とクオリティーの高い選手が揃っている。清水は、何がなんでもリーグに残るモチベーションだけでなく、クオリティーも持っている。我々もポイントが欲しいゲームだ。勇気を持って、勝利を目指し全力で闘う」と話し「清水には、ガンバに匹敵する強烈なツートップだ。元紀、枝村、本田、平岡、角田、それに加えて将来性のある若手が揃っている」。再度、清水のメンバーの名前を連ねて警戒した。

年間優勝を狙う浦和、J1残留を狙う清水。置かれた立場に違いはあるが、勝ちたい気持ちは同じである。だが、浦和はここで負ける訳にはいかない。2ndステージ制覇もまだ狙える順位である。しっかりと勝ち点3を獲得し、2ndステージで好調な鹿島との対戦に繋いでいきたい。

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