浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】鹿島対策で、可変的4バックを導入か?(2015/9/25)

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豊富な運動量で数的優位を作り、鹿島戦の勝利を目指す!

シトシトと冷たい雨が降り続く9月25日、ミーティングを終えた選手たちは身を引き締めて鹿島戦に向け練習を行なった。11時40分過ぎに掛け声と共に、動的ストレッチを入れたランニングが始まり、いつも通りのアップが行なわれた。

西川周作選手と大谷幸輝選手、岩舘直選手のGKだけのアップでは、2人のスタッフが仮想鹿島のツートップになり前から激しいプレスを掛ける中、3選手がトライアングルを作る形で1人がゴールを守りながら逆三角形で上手くボールを繋ぐ練習が熱心に行なわれていた。

アップ後、斎藤翔太選手と茂木力也選手、岩舘直選手は天野コーチの下で練習に取り組んだ。そして、ハーフコートでのミニゲームではビブなし組が、仮想鹿島となり4-4-2の布陣となりビブ組と対戦した。累積カードにより次節鹿島戦が出場停止となった那須大亮選手に代わり、今週の練習は槙野智章選手がセンターバックに入る可変的DFに取り組んで来た。鹿島戦も清水戦と同様な形が予想される。

ビブ組は、GK西川、DF宇賀神、槙野、阿部、森脇、MF梅崎、柏木、関根、高木、李、FWズラタン。ビブなし組は、GK大谷、DF岡本、永田、那須、加賀、MF橋本、鈴木、青木、平川、FW興梠、武藤。

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1本目は、ビブ組の関根貴大選手のクロスのこぼれ球を李忠成選手が拾って、冷静にゴールへと叩き込んだ。しかし、ビブなし組の前線の武藤雄樹選手と興梠慎三選手の動きが鋭く、前プレスからショートカウンター気味に興梠選手、縦パスを受けた興梠選手から武藤選手へパスが通り武藤選手とツートップが2ゴールをきっちりと決めた。

槙野選手から「モリ!!なるべく早く中に絞って!!」とゴール前の危機管理の声が上がった。

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2本目は、CKを攻守共に2本づつ行なわるミニゲームであった。前線の選手を入れ替え、ビブ組みは興梠選手をワントップにしてシャドーに武藤選手と高木俊幸選手のコンビにし、ビブなし組は李選手とズラタン選手のツートップへと変えた。両チーム共に攻守の切り替えが早い中で、森脇選手から大きく左ワイドの梅崎司選手へと展開する中で、宇賀神友弥選手がダッシュして梅崎選手のサポートに入る攻撃や槙野選手から右ワイド関根選手へ展開するなど幅を使った攻撃でビブなし組に揺さぶりを掛ける展開が見受けられた。

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一方、ビブなし組もズラタン選手が退き気味にパスを受けて、李選手と縦関係を作り李選手が縦パスを受けて走り込んで来た平川忠亮選手へと落とし、平川選手が豪快に足を振り抜きシュートを放つも枠を捉えることが出来なかった。

ビブ組のワンボランチとなった柏木陽介選手の周りのスペースをシャドーが埋めたり、興梠選手が下がったり、または槙野選手や阿部選手がDFラインから飛び出してカバーしたりしていた。守備面から主導権を握ったのは、ビブ組であった。

宇賀神選手から右ワイドの関根選手へと大きく展開し、ゴール前に飛び込んだ興梠選手と高木選手をおとりに使い、関根選手から逆サイドの武藤選手へ、武藤選手が横パス気味にボールを落とした所に柏木選手がフリーで飛び込みシュートを放った。

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残念ながら柏木選手は、シュートをふかしてしまったが、浦和らしいコンビネーションプレーでシュートまで行けたシーンであった。ビブなし組は、主導権を握られながらも根気良く守備をしながらチャンスを覗い、青木拓矢選手がミドルシュートを放ってゴールネットを揺らし、ラストゴールもこぼれ球を拾ったズラタン選手が決めた。

練習後には、阿部選手と宇賀神選手、森脇選手が杉浦コーチと話し込んでいた。また、ピッチの端でリハビリメニューを軽快なステップワークを見せる石原直樹選手の姿があった。思わずミシャ監督は「ブラボー!GO!」と嬉しそうな笑みを湛えて石原選手へ声援を送っていた。

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ペトロヴィッチ監督「特に大きくやり方を変えたわけではない」

ミシャ監督は「我々は、特に大きくやり方を変えたわけではない。相手の攻撃を予測して、柔軟に対応している」と可変的な4DFについて話した。鹿島戦について「鹿島は、前線に個人の能力が高く、スピードもあり、カウンターが得意だ。守備的に守りゴールを狙いカウンターを仕掛けてくる。ボールの取られ方が悪く、カウンターで点を取られたら、相手のゲームになる。得点が出来れば、我々のゲームになる。危険な状況にさせないことだ。例えば、20番(柴崎)にボールを多く触らせる状況が増えれば危険だが、5番(青木)と3番(昌子)が触る回数が増えれば有利だ。明日のような5分に渡り合うゲームは、どこかで数的優位を作るかが、ひとつの鍵となる。我々の強い部分、相手の弱い部分で優位に立つことが、勝敗を分ける」と厳しい表情で話した。

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浦和は、アウェイの鹿島に2010年開幕戦0-2で敗戦して以来、10試合無敗が続いている。お互い、熱いサポーターを抱える両チームの対戦だけに、ヒートアップする対戦で、今シーズンも拮抗した熱いゲーム展開が予想される。浦和は、前線から嵌めこみ可変的な守備からボール奪い、リズム良いパス回しで虎視眈々とゴールを狙い、勝利を収めて年間首位固めと2ndステージ優勝戦線の生き残りを掛ける。

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