浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】ガンバ戦に向けて最終調整。「我々としてはベストを尽くして、良い結果を出して戻ってくる」<ペトロヴィッチ監督コメントあり>(2015/10/16)

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G大阪戦に向けて念入りなミーティングと練習を実戦で生かす

昨夜からシトシトと降り続く雨に、秋の深まりを感じる10月16日。2nd優勝と年間首位を狙う浦和は、次節G大阪戦に向けて練習開始前に異例の長さと言える約1時間に渡るミーティングを行ってから練習を開始した。福島選手のみ不在であったが、代表のメンバーも揃い怪我人の離脱者もない状況でチーム全員が顔を合わせた。

気温15℃と肌寒く、30分ほどじっくりとアップを行なったのちに恒例のハーフコートでのミニゲームが行なわれた。先日の練習で全体合流を果たした石原直樹選手と茂木力也選手、斎藤翔太選手、岩舘直選手はメンバー構成の関係で天野コーチの下で課題に取り組んだ。

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ミニゲームのビブ組は、GK西川、DF槙野、那須、森脇、MF宇賀神、阿部、柏木、関根、武藤、梅崎、FW興梠。ビブなし組はG大阪の布陣を意識して、GK大谷、DF橋本、永田、加賀、岡本、MF高木、鈴木、青木、平川、FWズラタン、李と4-4-2であった。

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槙野智章選手から「サボんなぁ~!しっかりやろう!」と仲間を鼓舞する声が上がり、ミニゲームの1本目が始まった。立ち上がりから積極的な姿勢を見せたのは、ビブ組であった。阿部勇樹選手から左に流れた興梠慎三選手へと大きく展開をすると、興梠選手がゴール前に鋭いクロスを入れた。しかし、飛び込んだ梅崎司選手に僅かに合わずシュートを撃てなかったが、ゴールが決まる匂いを感じる攻撃であった。

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その後、シュートのこぼれ球を梅崎選手が押し込んでゴールを決めることが出来たが、立ち上がりと同じように阿部選手から大きく宇賀神友弥選手へと展開し、宇賀神選手のピンポイントクロスを梅崎選手がファーサイドで綺麗に合わせて動きの好調さを見せ付けていた。

また、ビブ組はDFラインの押し上げがしっかりと出来ていて、柏木陽介選手が縦パスからワイドに展開する間にゴール前に顔を出すシーンも見られた。

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攻守のCKを2×4本入れた2本目は、メンバーの入れ代わりがないまま行なわれた。1本目にビブ組に主導権を握られたビブなし組は、ビブ組のワイドの裏スペースを突く攻撃の組み立てを鈴木啓太選手と青木拓矢選手が見せ始めた。

ビブ組のワイドの宇賀神選手や関根貴大選手が、オーバーラップしてくるビブなし組のサイドバックの橋本和選手と岡本拓也選手、2列目の高木俊幸選手と平川忠亮選手をケアするために守備的に下がるシーンが見られた。

ビブ組の3DFが中を締めていたが、前線のズラタン選手のポストプレーから高木選手の豪快なシュートが決まった。すると、那須大亮選手が中心になりDFラインの押し上げて攻勢に出始めて、ビブ組が主導権を握り始めた。

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リターンなしやダイレクトプレーの制限が掛かる中、リズムの良いパス回しをビブ組が行なうが、ビブなし組もDFラインを高くしてしっかりとしたブロックを形成しているために、ボールの失い方が悪く、ビブなし組みに2次、3次攻撃を仕掛けられてしまった。

だが、しっかりとした我慢強い守備を見せたビブ組みは攻守の切り替えを早く対応して積極的にゴールを狙っていた。しかし、ラストゴールは予想もしない形で決まった。オーバーラップして来た橋本選手のアーリークロスを西川周作選手が「クリアー!」と叫びゴール中央で飛び出さずに見送ったところを、槙野選手がクリアせず胸で西川選手に返したパスがゴールへと吸い込まれてしまった。

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些細なコミュニケーションミスであった。何とも後味の悪い形で練習が終了。クールダウン後にミシャ監督は、選手を集めて5分ほど冷たい雨の中で話しをしていた。

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ペトロヴィッチ監督「ガンバ戦はナショナルダービーだ」

練習後の会見でミシャ監督は「ガンバとの対戦は、どんな時でもビックゲームでナショナルダービーだ。今回は、上位を争う状況で注目を集めている。我々としてはベストを尽くして、良い結果を出して戻ってくる」と身を引き締めて話した。そして、長くなったミーティングについて「選手がどう受け止めたかは、明日の試合を見ないといけない。試合で良い形で出ないとミーティングの意味がない」と厳しい表情を浮かべた。また、「ガンバと浦和は、国内で代表選手を多く出した2チームだ。西川、柏木、槙野は、時差ぼけは残っているが状態は悪くない。ズラタンは、ヨーロッパ予選の2試合目を膝の違和感があり回避したが、大事に至る違和感では無かった」と話し、代表組のコンディションに問題はなさそうだ。しかし、ぎっくり腰を患い今週から復帰した李忠成選手は、アウェイの長距離移動を考慮し、大事をとって帯同しないことを明らかにした。

G大阪は、攻撃の要となるパトリックと倉田秋を出場停止で欠き、更にリーグ戦だけでなく、ACL、ナビスコカップを闘い過密日程となっている。ベストメンバーが組める浦和とのコンディションの差は否めない。浦和は、アウェイのG大阪戦に勝利を収め「失速の浦和」の汚名を返上し、2nd優勝と年間首位に向けてラストスパートを掛けたい。勝利を誓って浦和は、大阪へと向かった。

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