浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】リーグ最終戦に向け最後の追い込み(2015/11/20)

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後方からのビルドアップを大事に

厚い雲に覆われて時より霧雨が降り、気温14℃と肌寒い11月20日。ワールドカップロシア大会から帰国したメンバーも揃ってアップが始まった。

アップのボール回しが終了した段階で、柏木陽介選手はスパイクからランニングシューズに履き換えて、1人でランニングを始めた。右足首捻挫している岡本拓也選手は完全別メニューとなり、右足ハムストリング肉離れの那須大亮選手は、ロングボールやショートパスのアップが終わった段階で、天野コーチの下でボールを使ってランニングパスで調整をしていた。

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ハーフコートでのミニゲームは、ビブ組はGK西川、DF槙野、永田、加賀、MF宇賀神、青木、武藤、関根、高木、梅崎、FW興梠、ビブなし組はGK大谷、DF橋本、阿部、森脇、MF茂木、鈴木、斎藤、平川、石原、李、FWズラタンの組み合わせで行なわれた。

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1本目が始まってすぐに、槙野智章選手がいきなりピッチを離れるアクシデントがあった。何事かと周りの不安をよそに、槙野選手は「スパイクが壊れた!」と苦笑いしながら急いで代えのスパイクを取りに戻った。

ミシャ監督は「パス回しをしっかりしろ!」と檄が飛ぶ中、主導権を握ったのはビブなし組であった。ビブ組の前線に良い形で楔のパスが入らず、ビブなし組みの阿部勇樹選手と鈴木啓太選手の中央を固める堅い守備から、ビブなし組がリズム良い攻撃の形を見せた。

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阿部選手から李選手に縦パスが入り、オーバーラップした森脇選手からクロスが入ると、ビブ組のクリアーボールを李選手が拾ってゴールに叩き込んだ。ビブなし組の早いテンポのボール回しに、ビブ組みは前線から嵌めこむ守備が出来ずにいた。

2本目が始まる前に、宇賀神選手が「もう少し、シャドーにボールを入れたい」と槙野選手に声を掛けていた。また、ミシャ監督から「逆サイドに長いボールが入った時に、DFラインを押しあげろ」とビブ組に指示が出た。

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2本目は、前線戦の3選手を入れ替えて行なわれた。ビブ組に入ったズラタン選手にボールが収まるようになると、宇賀神選手と関根貴大選手や槙野選手と加賀健一選手がバランス良くサイド攻撃を仕掛けるシーンが見られる様になった。

また、ボランチの青木選手が守備ラインからゲームをコントロールし、武藤雄樹選手が前線に絡んで行くことが出来た。だが、ミシャ監督は途中でフリーズを掛けて、ビブ組のDFラインの真ん中に入った永田充選手に相手チームのボランチの鈴木選手がプレスを掛けてきた場合の後方からのビルドアップの指示を細かく与えていた。

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「相手に追い込まれたところに出したら困る。オープンスペース!真ん中、外もある!」などとミシャ監督は声を掛けていた。2本目は、ビブ組がセカンドボールを拾えるようになり、主導権を握った。

3本目は、前線の3選手をまた入れ代えて、1本目と同じ組み合わせて行なわれた。また、左足ふくらはぎの肉離れで離脱していた森脇選手は2本目までの参加となり、左のワイドのポジションの茂木力也選手が、右のストッパーを務めた。

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1本目とビブ組は、同じメンバーであったが、主導権を握ったのはビブ組であった。逆サイドに振る斜めのロングボールを、ビブなし組がクリアーしてもクリアーボールに対して反応出来る良い距離間を保っていた。

だが、ビブ組は主導権を握るが、なかなかチャンスを生かせずゴールが決まらなかった。ビブなし組のGKを途中で、岩舘直選手と福島春樹選手を交代で起用した。ビブなし組も前線のズラタン選手のポストプレーから、阿部選手がループシュートを狙ったり、斎藤翔太選手がミドルシュートを放ったりするシーンが見られた。

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ズラタン選手は、移動の疲れも時差ぼけも見せないほど良い動きを見せていた。ラストゴールは、青木選手からのロングボールを槙野選手が競り勝ち、DFの裏に抜け出した興梠選手へ、興梠選手が冷静にゴールに流し込んでミニゲームが終わった。

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今日のミニゲームでは、後方から大きく斜めのサイドチェンジを意識して行なわれていた。

練習後、茂木選手と斎藤選手、福島選手はロングフィードの居残り練習をしていた。また、武藤選手と李選手、槙野選手はシュート練習を納得がいくまで行なっていた。そして、阿部選手が、誰も居なくなったピッチを黙々と走る姿があった。

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最終戦となる神戸戦まで、あと2日。最後の追い込みが始まった。

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