浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】一発勝負の天皇杯神戸戦に向けて、改めて身を引き締める練習を行う(2015/12/24)

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天皇杯・準々決勝神戸戦まであと2日!

冷え込んだ昨日とは一転して、穏やかな日差しに包まれた12月24日。天皇杯・準々決勝神戸戦まであと2日と迫る中、午前10時から和やかな雰囲気の中でアップが行なわれた。

通称”鳥かご”のボール回しでは、選手たちの笑顔が零れてリラックスしていたが、恒例のハーフコートのミニゲームが始まると、闘うスイッチが入ったのか激しい攻防が見られた。

ビブ組は、GK西川、DF槙野、永田、森脇、MF宇賀神、青木、柏木、関根、武藤、伊藤(作陽高校3年生)、李、FWズラタン。ビブなし組は、GK大谷・岩舘・福島、DF岡本、那須、加賀、MF橋本、阿部、鈴木、茂木、高木、石原、梅崎、FW興梠だった。

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両チーム共に、ワントップの下に攻撃的な選手を3枚配置する布陣となり、異例の12対12で行なわれた。また、先日行なわれたFC東京との練習試合で平川忠亮選手が右足ハムストリングの肉離れで離脱し別メニューとなった。斎藤翔太選手は、昨日から体調不良のためにお休みとなった。

1本目、立ち上がりから主導権を握ったのはビブ組であった。武藤雄樹選手から大きく右のバイタルエリアに走り込んだ関根貴大選手に展開し、関根選手のクロスにズラタン選手や李選手が合わせようとするものの、那須選手を中心とするビブなしの組の守備が堅くシュートまで持ち込めなかった。

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一方、ビブなし組はボールを奪うと縦に早く、阿部勇樹選手のビルドアップが光っていた。先制点は、思わぬ形で生れた。永田充選手から森脇良太選手への横パスを興梠慎三選手が読んでいて、鋭いボール奪取から興梠選手がゴールを叩き出しだ。

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すぐに槙野智章選手が「ミツ!!はっきりと喋れ!声を出して行け!」と檄を飛ばした。ミシャ監督は、永田選手に「陽介かサイドのスペース!もしくは黄色(前線の攻撃的選手4人)にパスだ」とDFラインの横パスに規制を掛けた。

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主導権をにぎりながらもシュートまで持ち込めないビブ組であったが、森脇選手から李選手へと縦パスが入ると李選手が逆サイドの武藤選手へ。武藤選手がゴール中央のズラタン選手へ。ズラタン選手がシュートを放つもしっかりと大谷選手が正面でボールをキャッチし、ゴールネットを揺らすことが出来なかった。

押し込まれた展開の中でビブなし組は、橋本和選手から退き気味にポジションをとった興梠選手へ。興梠選手の空けたスペースを高木俊幸選手が上手く使って興梠選手からパスを受け、走り込んできた阿部選手へ。流れるようなパスワークから阿部選手のミドルシュートが見事に決まった。

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スペースを作り、使うコンビネーションが素晴らしく決まったシーンであった。プロ選手の中に入ってプレーをしていた作陽高校の伊藤涼太郎選手は練習後に「難しかったですね」と話すぐらい、スペースが無く、得意のドリブルで持ち上がるシーンが見られなかったが、判断力の良さが目に付いた。

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2本目は、前線の4選手を入れ替えて行なわれた。ミシャ監督は「ここに味方が動いてくれたら良いなぁ~と思うことがあるだろう。そこに、パスを出してあげれば良いんだ」と味方を動かすことを要求していた。

2本目も主導権を握ったのは、ビブ組であった。しかし、ビブなし組の守備は1本目よりも更に堅く、両ワイドの選手が下がり5DFを形成し、DFラインの前には阿部選手と鈴木啓太選手が陣取り、ビブ組の攻撃の芽を摘んでいた。

コンパクトにして、セカンドボールを拾い攻め続けるビブ組は、青木拓矢選手からエリア内でパスを受けた梅崎司選手がDFのマークを上手く外すステップワークでビブなし組みのゴールを抉じ開けた。

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梅崎選手の見事な個人技でゴールが決まったが、ビブ組は、焦らずに何度もしつこく攻撃を仕掛けた結果であった。

ラストゴールは、ファーストゴールを決めた興梠選手のシーンを再現しているかのようであった。槙野選手がドリブルで持ち上がり、森脇選手へと横パスを出したのを李選手は読んでいた。しっかりと李選手がボールを奪って、ビブ組みのDF陣の隙を突く形でゴールを決めた。

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自陣での不用意な横パスから失点するシーンは、今シーズンもあった。その教訓を思い出させるようなファーストゴールとラストゴールであった。一発勝負の天皇杯だけに、集中力を高めて不用意な失点をしないように、改めて身を引き締める練習となった。

約1時間15分で練習が終わると、選手たちはそれぞれの課題を持って居残り練習を行なっていた。特に目を引いたのは、興梠選手がラダー(梯子のような形したトレーニング用具)を持ち出して、1人でステップワークをしていたことだ。

また、槙野選手と武藤選手、宇賀神選手は岩舘直選手を相手にPKの練習に勤しみ、槙野選手と宇賀神選手は最後はGKを買ってでて、PKを蹴る側とGKの駆け引きを楽しんでいた。

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更に、宇賀神選手が槙野選手と武藤選手に声を掛けて、クラブハウス前の照明塔目掛けてフットゴルフを始めたのだ。もちろん、大原ルールでフットゴルフの経験がある宇賀神選手が圧倒的な勝利を収めた。攻めまくった槙野選手は、OB連発で「俺、ギブアップだぁ」と珍しく弱音を吐いていた。

天皇杯準々決勝神戸戦まであと2日と迫る中、選手たちはメンタル的なオンとオフを上手く使い分けていた。

今日は、クリスマス・イブ!!どうぞ、素敵なイブをお過ごしください。

そして、26日には浦和の戦士となって、球際厳しく、走り勝利を目指す!!

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