浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう番外編】淵田代表「タイトルが必要だ」『Talking REDS 2016』レポート(2016/2/19)

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淵田代表「チームは確実に成長していることを感じてもらうためには、タイトルが必要だ」

春を感じられる穏やかな陽気となった2月19日。従来行われていたファン・サポーターの参加型の「Talk On Together」と趣を変えてトークショー形式の「Talking REDS 2016」が、さいたま市文化センターで開催された。

第1部では、淵田敬三代表から今シーズンのクラブとチームの方針が語られた。淵田代表から、浦和レッズの理念やビジョン実現に向けてあるべき姿やリーグ平均入場者数4万3千人など具体的な数字目標が掲げられ、あらゆる面でアジアのリーディングクラブを目指す話がされた後、2011年から昨シーズンまでの勝ち点・順位・得失点がグラフの説明がされ「継続して年々勝ち点が増加している。昨シーズンのインターセプトの数が多いのは、レッズで奪われた後の守備や高い位置からのプレスが徹底している。選手たちには、よりピッチの上で規律を求めていく。攻守の切り替えを早くし、より相手陣内で戦う時間を増やすサッカーに取り組む。チームは確実に成長していることを感じてもらうためには、タイトルが必要だ。変わらぬご支援をお願い致します」と話した。

そして、中期的な強化として期限付き移籍の活用やトレーニング環境の整備などをあげた。また、ファン・サポーターのみなさんと信頼関係を築き、浦和レッズを楽しみに、浦和レッズで幸せになってもらえる関係を築くために、REX CLUBの取り組みなどの説明がされた。

最後に「現状に甘んじることなく、絶えずより良い方向に改善する意識を持って行動していく。感動・勇気・希望・夢・誇り・喜び・共感を提供していかないといけない。全力を尽くしてタイトル獲得を目指して行きます」と固い表情で話した。

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そして第2部では、サッカージャーナリストの大住良之氏の進行の下、浦和出身で元横浜の水沼貴史氏、元磐田の福西崇史氏、元浦和の都築龍太氏の軽快なトークで和やかな雰囲気となった。水沼氏が「ミシャさんは、コミュニケーションの取り方が上手い。人の心を掴むのが上手く、それによってサッカーが具現化されている。良い選手が沢山いる。なぜ優勝しないんだ」と話し、福西氏は「ミシャサッカーはある意味特殊だ。監督がプライドを持って貫いている。4年かけて、補強を含めてやりたいサッカーが出来ている。タイトルを獲らないといけない時期だ」と語ると、都築氏は「選手とのコミュニケーションが上手く出来るのは、監督の人間性だと思う。2012年は、攻撃の部分で新鮮な気持ちで見られた。だが、攻め急いで失点をくらった。補強を含めて改善してこられた。真のチャンピオンになって欲しい」と話した。

 

そして、福西氏は「ミシャサッカーが特殊な点は、トレンドと言う点では4-2-3-1が主流。浦和は、ストッパーが上がると中盤のボランチの1人が下がる。サイドが中に入ることが基本だが、ボランチの1人で真ん中を埋めないといけない。サイド攻撃は強いが、ボールを取られたら中が難しい。点を取って勝たないといけない時に、攻めてカウンターをくらったりバランスを崩す」とボランチの経験に基づいた意見が飛び出した。

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それをフォローするようにGKの立場から都築氏が「闘莉王が攻めた時に、啓太がカバーに必ず入っていた。槇野が上がった時のバランスの取り方で、GKはリスクを如何に負えるか頭を使う。足下の技術を含めてGKは大変だ」と現役時代を振り返りながら話した。

 

また、FWなど攻撃的なポジションをこなしてきた水沼氏は「ワンタッチパスの崩しは、やっている選手たちは楽しいと思う。あのコンビネーションは、あのシステムだから出来る。考えながら流動的に出来ると楽しいが、リスクが掛かる。ボールの回し方が進化しているのは、トレーニングの賜だ。攻撃に行くけれども、失点は減っている」と話した。

更に、神戸戦やFC東京戦などの試合映像を見ながら、具体的な動きの話しで盛り上がった。

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また、大住氏から勝者のメンタリティーを問われると水沼氏は「クラブの歴史を伝えて行くべきだ。2006年の横浜FMで岡田監督下でコーチを務めた時に、岡田監督は勝者のメタルで、「恐れない、おごらない、慌てない、焦らない、諦めない」5つの言葉を言っていた」と話した。

都築氏はACL優勝当時を振り返り「試合前は、みんなプレッシャーを感じていた。あの当時と今は逆だった。2007年は、下位に負けたり取りこぼしがあった。今は、取りこぼしは余りないが、この試合に絶対勝たないといけない試合に負ける。今のチームは、みんな仲が良い。槇野がリーダーで森脇がオチだったり・・・。僕たちも仲が良かったが、お互いに厳しかった。身をもってぶつかって言ったし、やらなきゃいけないことが浸透していた。ジュビロにドゥンガがいたようにね」と福西氏の顔をのぞき込んだ。

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浦和のライバルチームに関しては、3人ともガンバ大阪の名前をあげた。福西氏は「ガンバと闘うまでに勝ち点を落としてはいけない。危機感を持っていることが重要だ。今年は、内容よりも勝負に拘った方が良い」と言うと、すぐに都築氏が「内容より勝って行く福西さんの言葉に賛同する。ペトロビッチ監督も変わってきている」と話した。

また、水沼氏は「レディアをピッチに入れたどう?」と提案すると大住氏が困った表情を浮かべ「レディアは、スタジアムの外で頑張っている。架空の動物だし・・・」と慌てるシーンもあった。

平日の19時15分開演にも関わらず、427名の浦和のファン・サポーターが参加して、「Talking REDS 2016」を楽しんだ。

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