浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】横浜戦で、J1通算300試合目の指揮となる、ペトロヴィッチ監督「浦和で監督のキャリアを終わりにしたい覚悟と気持ちをもって臨んでいる」 (2016/4/9)

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心身共に引き締めて、横浜FM戦に挑む

穏やかな春の陽気に包まれて、春風に乗って桜が舞い散る中で横浜FM戦に向けて練習が始まった。

ACL広州戦から中4日となる横浜FM戦だが、選手の疲労は抜け切れていない。昨日の練習では、柏木陽介選手が途中でミニゲームを離脱、遠藤航選手もズラタン選手も別メニューでコンディション調整が続いていた。

選手たちの疲労を考慮して、今日の練習は3グループに分かれた通称“鳥かご”のボール回しとステップワークを取り入れたランニングのみの軽いメニューで30分ほど汗をかいて終えた。そして、ミシャ監督の下にフィールドプレーヤーが集まり青空ミーティングが始まり、最後はGKも加わり約15分に渡り青空ミーティングが行われていた。

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その後、選手たちはそれぞれの課題を持って居残り練習を行った。居残り練習を唯一行わなかったのは、やはりコンディションに不安を抱える柏木選手であった。ボール回しで笑顔を見せていた柏木選手であったが「疲れてるよ~!」とぼやきながら「明日はどうかなぁ?!」と足早にロッカールームへと引き上げて行ったのだ。

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また、練習後にミシャ監督は「広州戦での体力と気持ちがどれだけ回復しているかが重要だ。特にサイドは負荷が高い。後ろから前線まで運動量が多い。宇賀神や関根は体力的消耗している。柏木も、中盤で守備から攻撃と運動量を見せた。広州戦後、勝っても喜べない、笑うことが出来ないぐらい柏木は疲れていた。体力だけでなく、頭も消耗した。選手たちは、その消耗があるゆえに疲れているのは間違いない。明日、走る、闘う、強い気持ちの準備が出来ている選手を使う」と話した。

練習後に、ミシャ監督がズラタン選手とイリッチ選手と話し合う姿があった。

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那須大亮選手と宇賀神友弥選手は、サイドチェンジを意識したロングフィードの練習に取り組み、青木拓矢選手はロングボールやクロスを跳ね返す意識でヘディングの練習。駒井善成選手はドリブルから足裏を使うフェイントを魅せ、阿部勇樹選手は坂道ダッシュ後にゆっくりとランニングを行っていた。

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さらに、石原直樹選手、武藤雄樹選手、興梠慎三選手、李忠成選手たちは、ドリブルシュートやパス交換からのシュート、クロスに合わせたダイレクトボレーシュートの練習を念入りに行っていた。クロスを上げていたのは、身体に負荷を掛けるランニングをしたあとの槙野選手であった。その後、槙野選手は駒井選手や伊藤涼太郎選手、高木俊幸選手たち、槙野式走りのパワーに付いて話し込んでいた。

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駒井選手が「90分走ったら腿裏がパンパンになる」というと槙野選手は立ち上がり、足の着き方や運び方について力説するシーンがあった。連戦で選手たちの気力と体力が心配なとこであるが、しっかりとコンディションを調整を行い横浜FM戦を万全な体制で挑めるだろう。

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ペトロヴィッチ監督「浦和で監督のキャリアを終わりにしたい覚悟と気持ちをもって臨んでいる」

また、この試合でミシャ監督は、J1リーグ監督として史上3人目(西野監督・ネルシーニョ監督)の300試合を迎えることなった。現時点でのミシャ監督のJ1通算成績は、137勝90敗72分けである。ミシャ監督は「監督のキャリアを見れば、このストックを見て終わりだろうと思う。こういう状況でも理解を示し、みなさんが心配して気遣って良い仕事が出来るようにサポートしてくれていることに感謝している。この先、どのくらいの監督のキャリアを歩むか分からないが、浦和で監督のキャリアを終わりにしたい覚悟と気持ちを持って臨んでいる。浦和への愛と情熱を持っている。300試合は別として良いゲームをしてみんなと共に勝利したい」と話し、「中村俊輔選手は、非常に調子が良い。あの年齢であれだけ走り、ゴールを作る決定的な仕事をしている。称賛の言葉を述べるが、警戒しないといけない。中村選手をゴールから遠ざけることを考え、精度の高いセットプレーがあるからゴールに近いところでファールをしないことだ。予測とインテリジェンス、チームとして対処して良い守備をする」とインテリジェンスな守備で中村選手を自由にさせない。

ACLの広州戦で気迫の籠もったプレーで勝利した次の横浜FM戦では、気の抜けた試合を見せる分けには行かない。浦和は、しっかりと横浜FMに勝利して、J1リーグ首位を固めてミシャ監督の記念すべき300試合に華を添えたいところだ。

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