浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】東京国際大学との練習試合は1-2で敗戦。(2016/4/11)

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大きな課題が見えた東京国際大学との練習試合

日差しこそは穏やかであったが、風が強く桜舞い散る春爛漫となった4月11日。午前11時から東京国際大学との練習試合が行われた。痛恨の引き分けで終った横浜FM戦から一夜明け、主力で闘ったメンバーはクールダウンを行い練習試合を観戦していた。

選手たちのコンディションを考慮して前半40分、後半30分の合計70分と変則的な試合であった。

練習試合に臨んだメンバーは、GK大谷・福島・岩舘、DF永田、イリッチ、加賀、MF橋本、青木、那須、平川、高木、駒井(梅崎)、FW石原だった。浦和は、大谷幸輝選手が30分、福島春樹選手が20分、岩舘直選手が20分と3人のGKで挑んだ。

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試合の立ち上がり、いきなり仕掛けて来たのは東京国際大学であった。いきなり9番の選手が鋭い動きでDFの裏に抜けだしてシュートを放って来たのだ。

その後、8分には13番の左CKからのこぼれ球を18番がシュートを放つなど果敢に攻めこんで来た。立ち上がりこそ大学生の勢いに押される形であったが、徐々に浦和がゲームを支配していった。

DFラインを押し上げてコンパクトに保ちボールを回し始めたが、東京国際大学は押し込まれると前線の2枚がプレスを掛け、後ろはしっかりとしたブロックを形成して守って来たのだ。

15分には、浦和陣内で9番の選手にインターセプトされ、9番は大谷選手のポジションを見ていきなりループシュートを撃って来た。浦和は、ボールをポゼッションするものの効果的なパスで攻撃のリズムが作れず、前線に良い形でパスが入らない時間が続いた。

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東京国際大学はカウンターからチャンスを作るも加賀健一選手の切れのあるスライディングでシュートまで持ち込ませなかった。21分には、大谷選手からの縦パスを狙われ、一気に6番の選手にゴールを脅かされてしまった。後方から攻撃の組み立ての乱れを修正しようと「恐がるなぁ!続けよう!!」と那須大亮選手からチームを鼓舞する檄が飛んだ。

また、ベンチの杉浦コーチから「幸輝!一発だせるぞぉ~」とロングボールでの展開を要求する声が掛かった。30分には、大谷選手から福島春樹選手へとGKが交代。31分に高木俊幸選手の左CKのこぼれ球を拾った那須選手が、右横のイリッチ選手へチョコンとずらすようにパスを出すと、イリッチ選手が思いっ切り右足を振り抜き先制点を叩きだした。

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しかし先制点を決めた直後の32分、前線からプレスを掛けられて11番の選手にバックパスをカットされて同点にされてしまった。

36分には石原直樹選手が、タイミング良く右から走り混んできた駒井善成選手へ、だが駒井選手のシュートはゴール上へと逸れてしまった。なかなか浦和のコンビネーションが噛み合わない中、39分に13番の選手が右サイドをドリブル突破しクロスを上げると11番が上手く合わせてゴールに襲い掛かった。しかし、ここは福島選手が身体能力の高さを見せつけてゴールを死守した。

上手く攻撃のリズムが作れずに1-1で前半を終えた。

後半は、青木拓矢選手に代えて梅崎司選手を投入。前半はシャドウのポジションを任されていた駒井選手をボランチへと下げて、30分の後半へと挑んでいった。

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攻撃のリズムが作れない前半の反省点を生かして、両ストッパーを高いポジションを取らせてサイドで数的優位な形を作り打開しようと挑んでいた。

後半、立ち上がりから主導権を握ったのは浦和であった。3分、永田充選手から橋本和選手へ、橋本選手は高木選手とのワンツーで左バイタルエリアへと抜けだしグランダーのクロスを送るもゴール中央の石原選手のシュートは、身体を張ったDFに阻まれ、こぼれ球を高木選手が狙うも決めきれずにいた。

10分には、福島選手に代わって岩舘直選手がゴールを守った。

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サイドの数的優位を生かそうと永田選手がドリブルで持ち上がるシーンや加賀健一選手から平川忠亮選手へと縦に早い展開、イリッチ選手が後方からドリブルで運ぶシーンもあったが、切り崩すことが出来ずにいた。

両ストッパーが高いポジションを取るため、ボランチ2枚が下がり攻撃の起点を作るが、中盤に空いたスペースをシャドーが下りて受けるタイミングが難しく、梅崎選手が下がりパスをもらうもそこからの展開も厳しいように感じた。すると「駒井!相手のツートップの脇から運んで剥がせ!加賀!駒井が運んだ時に相手の中盤を引っ張れ」と杉浦コーチからスペースを使う、スペースを作る動きの的確な指示が出た。

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しかし、ガツガツと球際に激しく来る東京国際大学をいなすテンポのあるボール運びがなかなか出来ずに苦戦。28分には、永田選手から橋本選手へとロングボールが通り、橋本選手のクロスに石原選手が右足で合わせるがゴール左へと逸れてしまった。

チャンスを生かし切れない浦和に対し、東京国際大学は足を止めることなく積極的にプレスを掛けていった。そして、試合終了間際にはイリッチ選手に16番と18番の選手がプレスを掛けてボールを奪うと、そのまま18番の選手がDFラインの裏に抜け出して冷静にゴールを決めた。残された時間もなく、1-2で試合終了。

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椅子に座って試合を観戦していたミシャ監督の表情も硬く、逆に試合後の挨拶に来た浦和ユース出身の11番進選手と10番安東選手、6番條選手の笑顔が好対照であった。練習試合と言え、多くの課題と共に、何とも言えない後味の悪い試合であった。

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