浦和フットボール通信

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【5/17練習レポート】明日ACL決勝トーナメント第1戦FCソウル戦。スタメン組は調子上がらず、緊急ミーティングで話し合う。

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Report by 河合貴子

「高萩は、ソウルが狙いとしているアクセントだ」

昨夜から降り続く雨の雨足が多少弱まったが、止むことを知らなかった。ACL決勝トーナメントの初戦は、広島と同じグループFを4勝1敗1分けと1位で勝ち上がってきたFCソウルだ。

ミシャ監督は「選手の希望だ。大原でやった方が、試合に向けて準備がしやすい」と話し、公式記者会見は埼玉スタジアムで行い、試合前日練習を大原で行った。

公式記者会見でミシャ監督は「強いチーム同志の対戦は、力が拮抗した厳しい試合になる。ソウルもレッズも何がなんでも勝ち上がりたいと思っている。180分の厳しい闘いだ」と懸念し「ソウルは、高萩を獲得して起用している。高萩は、ソウルが狙いとしているアクセントだ。動き、パス、アイディア、クリエイティブな部分を求めている。高萩は、良いアクセントを与えている」と高萩選手がソウルに与えた影響力を警戒した。

大原はACL使用となり、通常置かれているスポンサー企業の看板が撤去されたり、クーラーボックスの商品名にもガムテープが貼られていた。また、ファン・サポーターには非公開のため、いつもの大原とは違った雰囲気を醸し出していたが、選手たちはいつもと変わらずにリラックスしてアップのボール回しが3グループに分かれて始まった。

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どのグループも球際に厳しく、激しいバトルが繰り広げられていたが、柏木陽介選手や興梠慎三選手、森脇良太選手のグループではボールが繋がる回数が多かった。ちなみにこのグループで一番鬼になる回数が多かったのは福島春樹選手で、一番ボールを回された鬼は平川忠亮選手と関根貴大選手のコンビで、何と85本のパスを繋がれてしまった。

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また、槙野智章選手が「ウガ(宇賀神選手)のビラ配りで、1万人は集まった?」と話し掛けると、宇賀神選手は「3人」と寂しいそうに答え、「でも、ひとりは絶対に来てくれるって!!握手した」と話した。

ハーフコートのミニゲームは、ビブなし組を仮想ソウルに想定して3-1-4-2のシステムであった。ビブ組は、GK西川、DF槙野、遠藤、森脇、MF宇賀神、阿部、柏木、関根、武藤、李、FW興梠。ビブなし組はGK大谷・福島・岩舘、DF橋本、永田、イリッチ、MF平川、青木、加賀、駒井、梅崎、FW石原、ズラタンだった。

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なお、伊藤涼太郎選手はU-19日本代表のため、5月16日~23日まで韓国遠征で不在。韓国、フランス、ブラジルの同年代と対戦する予定である。

右膝内側側副靱帯を損傷して離脱している高木俊幸選手は、野崎アスレチックトレーナーと一緒にランニングとウォーキングを繰り返し、インステップで軽くボールを蹴っていた。

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1本目が始まる前に、ミシャ監督はビブ組の両ワイドを下げて5DFを形成し、ボールサイドにスライドする守備と、シャドウとボランチに入ってくる選手のケア、ビブなし組のアンカーに対してマークの確認を行った。

また、攻撃面では、特に右サイドのローテーション(ポジションチェンジ)の動きのバリエーションでポジショニングや下りるタイミング、中に入るタイミングを「関根~!」と大声を上げて細かく指示を出していた。

ミニゲームが始まると、主導権を握ったのはビブなし組であった。ビブ組が、5DFになるとビブなし組はトリプルボランチとなり、中盤で数的優位を作って厚みのある攻撃を仕掛けて行った。ゴール前の混戦から、クリアーボールを拾った青木拓矢選手のゴールが見事に決まった。

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ビブ組が中盤のスペースを気にすると、永田充選手から逆サイドの平川選手へ、平川選手の落としを橋本和選手がアーリークロスを入れてくるシーンもあった。ビブ組は、なかなか攻撃のリズムが作れずにビブなし組のDFを崩しきることが出来なかった。

2本目は、立ち上がりからビブ組が前から積極的なプレスを掛け、奪ってから攻守の切り替えも早く主導権を握っていった。しかし、ゴールを決めたのはビブなし組であった。

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森脇選手が石原直樹選手の動きに釣られてた瞬間、空いたスペースを平川選手が上手く利用してフリーでクロスを入れるとズラタン選手が絶妙なタイミング放ったシュートが決まった。

さらに、駒井善成選手のミドルシュートが決まり、高い位置でボールを奪ったズラタン選手がビブ組のDF陣を引きつけて石原選手へ、石原選手はフリーでパスに合わせるだけでいともあっさりとゴールを決めた。

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ビブ組の気持ちを立て直すように、阿部選手が豊富な運動量でゴール前に飛び出して行くも、武藤選手のクロスに合わすことが出来なった。

ラストゴールは、青木選手のアーリークロスを石原選手が冷静に決めて練習が終わった。

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結局、ミニゲームでビブ組はゴールを1つも決めることが出来なかった。危機感を持ったミシャ監督は、ミニゲームが終ると選手たちを集めて小雨の中約15分の屋外ミーティングを行った。そして、阿部選手と柏木選手、槙野選手を呼んで緊急ミーティングした。

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中盤での数的不利な状態で、空いたスペースをどのように埋めるのか課題が露見したミニゲームであった。練習を締めくくるストレッチでは、笑顔が見えるビブなし組と対象的に真剣な表情を浮かべて話し込むビブ組のDF陣と攻撃陣の姿があった。

しっかりと話し合い、ソウル戦に向けてチーム一丸となって闘っていく。

また、昨日はクラブが主体となって行われたソウル戦のビラ配りを、今日はサポーターが主体となり、浦和の名が付く8駅でビラ配りが行われた。浦和を愛する人々が、自分たちの出来ることに取り組み、万全な体勢でソウルを迎え撃つ!

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