浦和フットボール通信

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【5/28 練習レポート】鳥栖戦に向けて、後方からのビルドアップを確認

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Report by 河合貴子

ACLラウンド16敗退から、気持ちを切り替えて奮起して鳥栖戦に挑む

薄く雲がかかり、はっきりしない空模様となったが、選手たちは気持ちを奮い立たすように明るく笑顔が見えた。

少し長めのミーティングを終えて、11時15分から練習が始まった。

3グループに分かれて行われたボール回しでは、明るく選手たちの笑い声がピッチに溢れていた。特に、那須大亮選手や阿部勇樹選手、宇賀神友弥選手たちのグループでは、槙野智章選手と加賀健一選手が鬼になると「回せ!回せ~」と声が上がり、二人を翻弄するように軽快なパス回しが見られ、槙野選手と加賀選手がたじたじになるシーンが見られたが楽しそうであった。

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恒例のミニゲームが始まる前に、ミシャ監督がピッチの真ん中に立ち、後ろからの攻撃の組み立てのポジションを細かく修正を図った。両ストッパーである槙野選手と森脇良太選手が高いポジションを取り、西川周作選手を中心にボランチから下りた阿部選手と遠藤航選手が開き3DFとなるところから攻撃の組み立てが始まった。

もちろん、仮想鳥栖の守備として、遠藤選手にはズラタン選手がプレスを掛け、柏木陽介選手には伊藤涼太郎選手がしっかりとマークが付いていた。

例えば、西川選手と阿部選手のパス交換から、タイミングを見計らい宇賀神選手が中盤のスペースへと下りボールを受けると、空いた左のスペースを槙野選手がオーバーラップを掛け、柏木選手も前線へと動き出し、李忠成選手が斜めの動きをして宇賀神選手からパスを受けて展開した。

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文字にすると長いが、ほんの一瞬の判断でオフザボールの動きをして、空いたスペースへ飛び込んで展開が行われていた。この動き出しによりに、後方からのパスコースがいくつも生まれていた。

動き出しの確認が終わると、阿部選手はミニゲームのコートを離れて別メニューでコンディション調整を行っていた。

ビブ組は、GK西川、DF槙野、遠藤、森脇、MF宇賀神、青木、柏木、関根、武藤、李、FW興梠。ビブなし組は、GK大谷・岩舘・福島、DF橋本、永田、加賀、平川、MF駒井 那須、伊藤、梅崎、FWズラタン、石原。

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ビブなし組ボランチの那須選手は、興梠慎三選手をマークし、加賀選手は武藤雄樹選手、永田充選手は李選手の動きを意識していた。

1本目、立ち上がりはビブなし組が主導権を握っていった。しかし、DFラインを押し上げたビブ組が徐々にリズムを取り戻し、宇賀神選手からの折り返しに李選手がファーサイドに走り込み決めた。更に、李選手が中盤の空いたスペースを埋めてボールを奪うと、ペナルティーエリア右へ流れた興梠選手へ、興梠選手のグランダーのクロスを武藤選手がゴールへと叩き込んだ。

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押し込まれたビブなし組は、橋本和選手から早めのアーリークロスが入り、ズラタン選手がトラップしてシュートを放って来るなど縦に早い展開を見せた。だが、ビブ組みの攻撃は続き、興梠選手が疲れを見せない軽快なステップで豪快なシュートを決めた。

2本目、立ち上がりから主導権を握ったのはビブ組であった。しかし、疲れからか身体が重く前線にボールが収まらなくなっていった。すると槙野選手から「武藤!!そこ、頑張れ!!」と檄が飛び、攻守の切り替えのギアーが一段上がった。

両チーム、攻守の切り替えが早く球際に厳しい展開の中で、徐々にビブなし組が主導権を握っていった。橋本選手から大きく逆サイドの石原選手へと展開すると、石原選手のクロスを伊藤選手が狙い澄まして放ったシュートがクロスバーに直撃。ラストゴールは、ゴール前の混戦からこぼれ球を石原直樹選手が拾ってゴールへと流し込んだ。

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選手たちのコンディションを考慮して、1時間弱で練習を終えた。

鳥栖への出発時間が迫る中、選手たちは居残り練習もそこそこに足早にロッカーへと消えていった。浦和にとって、120分の死闘の末にPK戦までもつれ込んだソウル戦の敗戦は、肉体的な疲労だけでなく、精神的なダメージも大きい。だが、それを払拭するために鳥栖に勝利することが一番である。韓国から帰国して中3日であるが、勝利を誓い鳥栖へと向かった。

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