浦和フットボール通信

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【河合貴子の試合レビュー】ボールを奪う意識改革が見られた。あとはゴールを決めきる力強さだ。

今日のポイント!!

2016プレナスなでしこリーグカップグループ突破が出来るのは、2チームのみ。未勝利の湯郷Bellを除き、突破を目指して新潟、長野、仙台としのぎを削る状況であった。首位を走る仙台と勝ち点2差で追いかける浦和にとって、これ以上勝ち点差を引き離される訳にはいかなかった。吉田靖監督は「次に進むためには、引き分け以上」と話していた。

試合の立ち上がりからハイプレスを掛けてくる仙台に対して、いつも苦戦を強いられ押し込まれて失点してきた。しかし、ピンチはあったものの球際や競り負けない守備、シュートコースやパスコースを限定する守備で仙台の攻撃を何とか押え込むことが出来た。

高畑志帆選手は「一人一人が、前の選手に対してしっかりゴールとの間に立つことが出来ていた。何本か撃たれてはいますが、後ろの声(GK平尾知佳選手)を聞きながら自分も伝えていくことが出来た。押し込まれた時間帯に、低いブロックの中でも失点しなかった」と守備の手応えを感じていた。

ファインセーブを魅せゴールを死守した平尾知佳選手は「クリアしたあとにラインコントロールをしようと思った。優理さん(川村選手)と奈津希さん(岸川選手)のところでセカンド拾われて、獲りに行くけど身体で負けてしまう場面があったけど、今日はボランチの二人が身体を張って、自由にさせていなかった。センターバックとは3年目なので、自分がどういうふうに切れば守れるかが分かってくれている。そこは、連携が取れている。今日は、そのお陰で守れた」と充実感溢れる笑みを浮かべていた。

先制点を奪うことは出来なかったが、先制点を仙台に与えなかった。リーグ戦のときに綻び(ほころび)が見えた守備であったが、吉田監督は「リーグが終わって練習出来る機会が増えた。繰り返し、繰り返しやってだいぶ安定してきた。全員が守備意識を持ち、積極的にボールを奪うサッカーの大切なところを忘れていた。だいぶゲームの中で闘えるようになった」と話した。しっかりとした共通意識の下で、球際に厳しく積極的にボール奪う意識改革が見られた試合であった。

あとは、ゴールを決めきる力強さだ!!グループリーグ突破に向けて、暑い夏に熱い闘いが待っている。

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