浦和フットボール通信

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【8/26神戸戦前日練習レポート】槙野欠場が決定的に。代役は森脇

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(Report by 河合貴子)

まずは、目の前のアウェイ神戸戦だ!

明け方は涼しげな風が吹き爽やかであったが、残暑厳しい日中となった8月26日。リーグ戦とYBCルヴァンカップとの異例な神戸3連戦に向けて練習が始まった。昨日の練習前に脚の張りを訴え別メニューとなり大事をとってMRI検査をした槙野智章選手は、右ハムストリングの肉離れが明らかになった。ミシャ監督は「筋肉に損傷があり、神戸戦は現実的に難しい。神戸との3試合の中でどこかでという状況だが、現実的には(9月10日)鳥栖戦になると思う。酷い怪我ではない。一日、一日状況をみていく」と残念そうな表情を浮かべて話した。槙野選手の神戸戦欠場が決定的になった。ワールドカップロシア大会最終予選に選出されている槙野選手は日曜日に代表に合流するが、代表で改めてメディカルチェックを受ける予定である。

アップでは、左足関節捻挫で離脱していた平川忠亮選手も加わり、3グループに分かれて通称”鳥かご”のボール回しが行われ、基本のパス練習など川崎戦の敗戦を払拭するように和やかな雰囲気で行われていた。

そして、この夏場の試合前日練習で恒例となった後方からの攻撃組み立てパターン練習が行われた。西川周作選手と岩舘直選手ゴールを守るAグループは、GK西川・岩舘、DF森脇、那須、遠藤、MF梅崎・宇賀神、阿部、柏木、駒井・関根、武藤、李、FW興梠。

大谷幸輝選手がゴール守るBグループは、GK大谷、DF永田、イリッチ、加賀、MF橋岡・渡辺、青木、伊藤、平川、高木、石原、FWズラタンだった。

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両グループ共に、ボランチに縦パスを入れてサイドに展開したり、ボランチからストッパーへ落として逆サイドへ展開したり、前線の3選手がクロスをする動きを見せたりと多彩な攻撃組み立てパターンを確認していた。

Aグループは、左のワイドを梅崎司選手と宇賀神友弥選手、右のワイドを駒井善成選手と関根貴大選手が交互にクロスを入れていた。また、パスのタイミングが合わないと選手が判断するともう一度DFラインへと戻して作り直していた。

特に目をひいたのは、サイドへと展開するときに、ゴールライン際の深い位置のバイタルエリアを狙っていたことだ。ゴールライン際からだとマイナスのクロスの選択も増える。5バック気味で来ると予想される神戸DF陣の裏のスペースを狙っているようであった。

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更に、ボランチへ斜めにボールが入った瞬間に、ワイドの選手がDFラインの裏を突く動き出しをしていた。だが、走り出しのタイミングが合わずにゴールラインを割るシーンが見られると柏木陽介選手が「一本、一本、大事に行こう!」と声掛けてチームを引き締めていた。

ミシャ監督からも「動き出し!タイミング!」「勢いで入って行こう!」と檄が飛んでいた。
また、Aグループは選手個々の意識が高く、パスの受けてと出してのタイミングを合わせるために名前の呼びかけが行われていた。

一方、Bグループは比較的物静かで、黙々と行われている印象を受けた。左ワイドをユースの渡辺陽選手と橋岡大樹選手が担当。右ワイドからクロスを供給していた平川選手も徐々に中とタイミングが合いだして、高木俊幸選手が芸術的なダイビングボレーシュートが決まると大原に見学に来ていたファン・サポーターから思わず拍手と歓声が上がっていた。

水分補給後、攻撃の起点をペナルティーアーク付近へと移動し3人1組となってサイドからのクロスに合わせたシュート練習が始まった。

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Aグループでは、土田GKコーチが「今日は、もう入らないねぇ」と思わず絶賛するほど西川選手がスーパーセーブを連発した。また、宇賀神選手のクロスに合わせて飛び込んだ李選手であったが、利き足の左ではなく右足になってしまったが、体勢を崩しながらも李選手
がゴールへと流し込んだ。武藤選手は僅かにタイミングが合わずにシュートを吹かすと「もう~!」と頭を抱えてピッチにうつぶせに倒れ込んでいた。

Bグループでは、左からのクロスを渡辺選手のみとなり橋岡選手はシュート練習にまわっていた。こぼれ球をイメージしたミドルシュートでは、青木拓矢選手が豪快なシュートを決めて好調さをアピールしていた。

そして、練習の締めくくりで行われるフィールドプレーヤー対GK+コーチ・スタッフの対決3本勝負!!ここまで全てGK+コーチ・スタッフが勝利を収めてきた。

Aグループは、右からのクロスを関根選手、左からのクロスを柏木選手が担当。注目の1本目は、柏木選手のクロスをファーサイドで見事に興梠選手のヘディングシュートが決まった。先手を打って勢い付くフィールドプレーヤーたちは、そのままの勢いで関根選手のクロスを空中戦に強い那須大亮選手がボールを叩き付けるヘディングシュートが決まった。

フィールドプレーヤーたちの勝利が確定したわけだが、3本目勝負なので3本目が行われた。すると、気が抜けたのか3本目は岩舘選手があっさりとクロスをキャッチ。これで終わりと思いきや、ミシャ監督から「もう1本!」と声が掛かりゴールが決まるまで、何度もしつこいぐらい繰り返し行われたが、集中が途切れたフィールドプレーヤーたちは結局最後は決めきることが出来ずに練習が終わった。

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Bグループは・・・。Aグループに注目していたために結果は分からないが、罰ゲームの腕立て伏せが行われた気配がないので、恐らくフィールドプレーヤーたちが勝利したものと思われる。

残暑の厳しい中、約1時間の軽めのメニューで練習を終えた。ミシャ監督は「同じ相手との3回も対戦するのは、野球ぐらいしか見たことが無い。3連戦は、簡単なことではない。先ずは、目の前のリーグ戦に集中していく」と意気込んでいた。

年間首位と2ndステージ優勝を目指す浦和は、何が何でも連敗は避けたい。また、YBCルヴァンカップも狙って行きたい。リーグ戦後、浦和は関西に留まりYBCルヴァンカップ神戸戦の準備をする。神戸との異例の3連戦、まずは初戦のリーグ戦で結果を残して波に乗って行きたいところだ。

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