浦和フットボール通信

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【8/30 レッズレディース練習レポート】エミリー・ギルニック選手が練習初参加

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(Report by 河合貴子)

なでしこリーグ1部残留向けて新加入エミリー・ギルニック選手、初練習

台風の影響で荒れた天気となった8月30日。日テレ・ベレーザに敗れて、なでしこカップ準決勝で敗退した浦和レッズレディースは、2日間のオフを過ごした後、30日からなでしこ1部残留に向けて練習を再開した。練習が始まるころには激しい雨も止み、東の空に虹が掛かった。

練習が始まるまえに吉田靖監督が「とにかく、気持ちを切り替えて行こう」と話し、そして新加入のエミリー・ギルニック選手を紹介すると選手たちから歓迎の拍手が沸き起こった。

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オフ明けのため、まずは20分のランニングが行われた。残念なことにコンディション不良で日テレ戦を欠場した柴田華絵選手の姿もなく、リハビリ中の清家貴子選手や吉良知夏選手、学校の関係で山守杏奈選手も不参加。白木星選手と平尾知佳選手は室内で別メニューとなりピッチに姿は無かった。多くの選手が離脱している中で、エミリー選手の加入は大きい。

20分のランニングでは、エミリー選手は英語が得意な臼井理恵選手と談笑しながら走っていたと思いきや筏井りさ選手とも肩を並べて仲良く走る姿があった。

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ゆっくりとした静的ストレッチと動的ストレッチが終わると、2チームに分かれてボールを4個使用したフリーのパス回しが始まった。吉田監督からは「スペースを意識したパス!」と檄が飛ぶなかで、ボディーランゲージでボールを要求するエミリー選手に対してチームメイトは名前を呼んでコミュニケーションを図っていた。

2チームは、更に5対5に別れて10本パスを通すミニゲームへと変わっていった。どのチームも狭いエリアの中で攻守の切り替えが早いために10本パスを通すに苦労していた。

 

アップ後は、3チームに分かれて横幅を短くしたハーフコートでのミニゲームが始まった。
GKは、池田咲紀子選手と松本真未子選手は固定。AグループはDF木崎、長船、塩越、MF加藤、猶本、FWエミリー。BグループはDF北川、乗松、長嶋、MF筏井、三谷、FW後藤。CグループはDF臼井、高畑、栗島、MF長野、遠藤、FW高橋だった。

約10分の対決で行われ、ミニゲームに参加しないチームはシュート練習をしていた。

Aグループは、猶本選手と加藤選手がサイドに開いたポジションを取る中で、エミリー選手の動きに猶本選手が合わせたパスを出すが、タイミングが合わない。エミリー選手が徐々にサイドへと流れるシーンが目立っていた。サイドに流れたエミリー選手が、強烈なミドルシュートを狙うふりから、お洒落なループシュートを放つテクニックを見せた。

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Bグループは、攻守のバランスが良く筏井選手の中盤のポジションを取り、三谷選手と後藤選手がツートップのようなポジショニングでプレーをしていた。また、前からのプレスも嵌まり、後藤選手が高い位置でボールを奪いゴールを決めた。一番、動きが軽快だったのは北川選手であった。サイドをリズミカルなドリブル突破を魅せる北川選手であったが、ラストパスやクロスの精度が悪く、あと1歩ゴール前に飛び込む選手と合わすことが出来なかった。

Cグループは、DFラインをかなり押し上げてコンパクトを意識した闘い方が見受けられた。左サイドから長野選手が中に入るタイミングで、臼井選手がオーバーラップするシーンや、栗島選手がカットインからシュートを放つシーンもあった。

オフ明けと言うこともあり、これで練習が終了かと思われた瞬間、吉田監督から「行こうか!?頑張れ!」と鬼のような声が掛かり、20mターン奪取の走り込みが行われた。
身体をかなり追い込んだ練習が約2時間行われた。

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選手たちからは、「日曜日に来て(来日)いきなりこの練習じゃ~キツかったよねぇ」と練習初参加のエミリー選手を気遣う声が聞こえて来た。

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さらに、選手たちの重い身体に鞭を打つように「ボール2個、足りないです」と塩越選手から声が掛かると、みんなでボール探しが始まった。しばらくすると「1個ありましたぁ~」「2個目ありましたぁ~」と暗闇に包まれたレッズランドに安堵の声が響いた。

オフ明けでかなりキツい練習であったが、全ては残留に向けてだ。選手たちの残留に向けての闘いが、始まった。

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