浦和フットボール通信

MENU

【9/3 レッズ練習レポート】明日YBCルヴァンカップ準々決勝第2戦。ペトロヴィッチ監督「余裕を持って臨めば足元をすくわれる」

TAK_8977_R

(Report by 河合貴子)

身を引き締めて準々決勝突破を目指して神戸に挑む

去り行く夏を惜しむように、つくつく法師の鳴き声が聞こえて来た9月3日。西日が眩しい午後3時半過ぎから、YBCルヴァンカップ準々決勝第2戦神戸との対戦に向けて試合前日練習が始まった。

練習が始まる前には、ミシャ監督と杉浦コーチ、関チームドクターを交えて梅崎司選手と話す姿があった。YBCルヴァンカップ準々決勝第1戦の神戸戦終了間近に負傷し、左膝前十字靱帯損傷で長期離脱を余儀なくされた梅崎選手は、しっかりと現実を受け止めているようで何処か吹っ切ったように見えた。

西川周作選手、遠藤航選手、柏木陽介選手たちが代表のため不在。練習生として参加していたユースの渡辺陽選手と橋岡大樹選手のふたりも9月になってユースへと戻り、どことなく寂しげな雰囲気であった。

だが、昨日まで別メニューでコンディション調整をしていた選手たちと共に、ハムストリング肉離れで離脱した槙野智章選手の姿もアップの輪の中にあった。選手たちは、リラックスした表情を浮かべてアップを行った。

TAK_9108_R

アップ後は、久しぶりに試合前日のミニゲームが行われた。槙野選手は、まだミニゲームには参加出来る状態まで戻っておらず、ステップワーク中心のリハビリメニューで汗をかいていた。

ビブ組はGK大谷、DF宇賀神、阿部、森脇、MF関根、青木、駒井、石原、李、FW興梠。ビブなし組はGK岩舘、DF永田、イリッチ、那須、MF加賀、伊藤、平川、高木、武藤、FWズラタンだった。

TAK_9204_R

人数が少ないため10対10で行われたハーフコートのミニゲームは、両横幅をペナルティーボックスのラインに合わせたかなり縦長のコートとなった。

1本目、立ち上がりから積極的な姿勢で興梠慎三選手がシュートを放っていった。ワンボランチの中盤のスペースを埋めるように、ビブ組はDFラインを高くしていき、ビブなし組は両ワイドの加賀健一選手と平川忠亮選手が低めのポジションを取って、高木俊幸選手と武藤雄樹選手がバランスを考えながら中盤のスペースを埋めていった。

ビブ組は、森脇良太選手から逆サイドへと展開したり、阿部勇樹選手が楔のパスを入れたりと主導権を握る中、ズラタン選手が豪快なシュートを決めると高めのDFラインの裏を突き武藤選手がゴールを決めてビブなし組が鋭い攻撃を見せていった。

TAK_8979_R

すると、ビブ組も阿部選手の縦パスを受けた石原選手が、左横へと回り込んだ興梠選手へとパスを出し、興梠選手がゴールへと流し込んだ。

2本目は、コンディションを調整するために那須大亮選手が外れて天野コーチが呼ばれたが、森脇選手が自らコンディション調整へと名乗りを上げて9対9のミニゲームとなった。また、前線の3選手を入れ替えて行われた。

YBCルヴァンカップ第1戦の神戸戦の先制点を思い出させるように、阿部選手から武藤選手へとロングボールが入ると、武藤選手のクロスを高木選手がファーサイドでしっかりと合わせて行った。

TAK_9012_R

また、好調をアピールするようにビブなし組となった石原選手のドリブルシュートが決まった。すると、立ち上がりこそはビブ組みに主導権を握られていたビブなし組であったが、徐々に主導権を握り始めた。

加賀選手がインターセプトからドリブルで仕掛けて関根貴大選手を置き去りすると、DFの裏から鋭いクロスを入れるシーンもあった。

TAK_9040_R

ミシャ監督からは「パス!パス!パス!」と檄が飛ぶ中、関根選手も意地を見せて左からカットインしてズラタン選手へ、ズラタン選手のポストプレーから青木拓矢選手がシュートを放つも岩舘直選手のファインセーブに阻まれてしまった。

ラストゴールは、高い位置で青木選手がボールを奪い、ペナルティーアーク付近の武藤選手へ、武藤選手の横パスを受けた高木選手がゴール左隅へと叩き込んだ。攻守の切り替えが早く、前線からの嵌め込むプレスで生まれたゴールであった。

その後、10分間のフリーの流れ解散となった。シュート練習組では、右からのクロスは加賀選手と駒井選手が担当し、左からのクロスは関根選手と宇賀神選手が担当していた。

TAK_9177_R

イリッチ選手や永田充選手、平川選手はクールダウンのランニングを行い、青木選手は課題のロングボールに取り組んだ後に武藤選手と合流して日課としている仲良しランニングを行っていた。人数が少ない中でも、両チーム共に攻守の切り替えが早く神戸戦に向けて手応えのある練習であった。

TAK_8958_R

ペトロヴィッチ監督「余裕を持って臨めば足元をすくわれる」

練習後、ミシャ監督は「1週間で3試合。しかも、同じ相手だ。野球でもない限りあり得ない」とうんざりした表情を浮かべた。そして「神戸は素晴らしいチームだ。ファーストレグを2-1で勝利して余裕を持って臨めば、足下をすくわれる。前半を0-0で終えたと言う気持ちで、勝ちにいく強い気持ちでやらなければならない」と厳しい口調で話した。

浦和は神戸に引き分け以上(ただし引き分けは3-3まで)、もしくは0-1の敗戦でもベスト4へと進出出来る好条件だ。代表選手や怪我で離脱した選手がいる中で、神戸を侮ることなく攻撃的な姿勢をしっかりと貫き、勝利をものにして準決勝へと駒を進めたい。

ページ先頭へ