浦和フットボール通信

MENU

【選手ミニコラム】「見えないプレッシャーを感じて」西川周作選手

tak_9648_r

(Report by 河合貴子)
「GO TO RUSSIA」ロシアへの道は、いきなり厳しいスタートから始まった。

ロシアワールドカップ2018出場を目指し、アジア最終予選の初戦となったホーム埼玉スタジアムで行われたUAE戦を1-2で敗戦。西川周作選手は「初戦で負けた。UAE戦、良い入りが出来れば良かった」と悔しさを噛み締めた。

失点の責任を背負って背水の陣で臨んだアウェイのタイ戦。FIFAランキングでは格下であるタイ戦は、アウェイでも勝って当たり前と思われていた。そのタイ戦で西川選手は、「勝たなければならない」「絶対に負けられない」見えないプレッシャーと闘っていたのだ。

「タイ戦では、みんなの危機感があった。アジアでは、そう簡単には勝てない。タイ戦は、環境も違う中でプレッシャーも違った。最終予選では、見えないプレッシャーを感じた」とどんな時ででも笑顔を絶やさずチームメイトに安心感を与え続けている西川選手から想像出来ない言葉が飛び出した。

だが、この見えないプレッシャーに「驚くことなく、これが自分が求めているプレッシャーなんだと思った」と西川選手は心を落ち着かせて挑んでいた。タイ戦では、2-0とカウンター1発狙いのタイのワンチャンスを見事に潰して完封勝利を飾った。

見ないプレッシャーから解放された西川選手は「初戦負けて、這い上がる姿を見て欲しい」と自信に満ち溢れる笑顔で話した。『笑門福来』をモットーとしている西川選手に笑顔が戻っていた。

そして、タイ戦で感じた見えないプレッシャーを「僕自身、プラスになった。それをリーグでどう繋げるかだ。しっかりとしたプレーで信頼は得られる。ひとつ、ひとつ、価値のあるもので応えたい。鳥栖戦を勝つことで良い手応えになる。リーグ戦残り7試合。ここからが大事だ。勝負強い浦和レッズを魅せていきたい」とまた満面の笑みを浮かべた。

そして「代表だとリスクを負うなと言われている。浦和では、ボールも人も動かないといけない。視野を広くして駆け引きを楽しめるかなぁ?!」と嬉しそうに話した。退いてカウンター狙いで来ると予想される鳥栖戦について「主導権は握れる。押し込む時間が長いほどGKは難しい。数少ないピンチを確実に止める!」と笑顔を見せながらも意気込んでいた。

タイ戦で経験した見えないプレッシャーは、精神的にも西川選手をバージョンアップさせたようだ。その経験を価値あるものにするために、UAEに敗戦を喫したあの埼玉スタジアムのピッチで鳥栖を無失点で押えて完封勝利を目指す。そして、浦和を愛する人々と共に歓喜の歌を西川選手は笑顔で歌うことを誓った。

ページ先頭へ