浦和フットボール通信

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【河合貴子の試合レビュー】絶体絶命のPKを阻止!サポーターと共にチーム一丸となって闘った勝利

今日のポイント!!

広島が先制点を決める最大のチャンスが訪れた前半30分!!浦和に取っては、絶体絶命の大ピンチ!!

試合前日に宇賀神友弥選手からミキッチ選手の対応の仕方のアドバイスを受けていた関根貴大選手であったが、「縦のスペースに走らせて彼の得意なプレーをさせるとどんどんリズムが良くなる。そこをしっかり止めると前日から言っていたが、ミキッチが思った以上に駆け引きが上手かったと思う。PKを獲られたので、裏のスペースを消して走らせない駆け引きをしながら足下に入ってから行け」と宇賀神選手は伝えていた。

PKを与える前に何とか対応をしたかった。関根選手がミキッチ選手の駆け引きに負けた3回目で、ミシャ監督は宇賀神選手をワイドのポジションへと代えて対応した。もし、あのPKが決まっていたら・・・。試合は、全く別のものになっていただろう。

ミキッチ選手の駆け引きの上手さから関根選手が与えてしまったPK。広島に先制されると本当に厄介である。PKのキッカーはピーター・ウタカ選手。ウタカ選手に対してもの凄いプレッシャーを与える大ブーイング!!そのプレシャーにウタカ選手は、負けたのだ。ゴール上と大きく外し、広島の先制点を獲るチャンスが消えた。

阿部勇樹選手は「蹴ったことがあるから、相手として、昔・・・。嫌だったんじゃない」と千葉時代に浦和と対戦した当時を思い出しながら話し「味方として頼もしい。過去にもそう言った雰囲気の中のPK戦で、相手が飲まれるのもあった。ここからの試合は1つになって闘っていかないといけないと思うから、相手がPKを外してくれて、そのあと点を獲ってしっかり勝てたのは、1つになって闘えたと思える」とACL準決勝で城南一和とPK戦にもつれ込んだシーンを思い出したのか、12番目の選手であるサポーターと共にチーム一丸となって闘った勝利を実感していた。

興梠慎三選手は「PK外してくれたことによって、うちの流れになった。1つのチャンスで決めきれないと逆転してしまうサッカーの恐ろしさでもあるし、楽しさでもあるし、試合に関してもう少し楽しんで遣れれば良いと思う」と改めてサッカーの恐さと楽しさを実感していた。

森脇良太選手は「広島のPKが外れたのは、僕らにとってはラッキーだった。PKが外れた後、僕らに勇気が湧いて来た。非常に落ち着いてゲームを締めることが出来た」と話し「ウタカ選手が蹴る直前にもの凄いブーイングで「凄いな。何か外れそうだ」と思った。サポーターが枠外に飛ばしてくれたと思っている」と嬉しそうであった。

宇賀神友弥選手は「PKはホントに蹴る瞬間サポーターが作り出してくれた雰囲気で「何かあるんじゃないか?!」って雰囲気があって、サポーターの人たちが外させてくれたシーンだった。もちろん、シュウちゃんの威圧もあったと思うが、そこを凌げたあとに、自分たちのチャンスを生かせた。試合巧者の広島より試合巧者の試合が出来た」と満足そうに笑った。

あのPKが決まっていたら、明らかに試合の展開は変わっていた。浦和の絶体絶命の大ピンチに、浦和を愛する人々が作り出したスタジアムの雰囲気は言葉に出来ないぐらい最高だった。雰囲気に飲まれPKを外したウタカ選手は、腰に両手を当てて呆然としばし立ちすくんでいた。浦和を愛する人々が、共に闘い勝ち得た最高の勝利であった。

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