浦和フットボール通信

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【10/4 FC東京戦前日練習レポート】明日はベンチ入りできないペトロヴィッチ監督「堀コーチが以心伝心で私の代わりに仕事をしてくれる」

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(Report by 河合貴子)

3年ぶり決勝の舞台を目指して、まずはアウェイFC東京戦に挑む

大型の台風18号の行方も気になるが、晴れ渡る秋空が大原の上空に広がった10月4日。午後12時過ぎからルヴァンカップ準決勝第1戦アウェイFC東京戦に向けての練習が始まった。長期離脱の梅崎司選手の他に代表招集で西川周作選手、槙野智章選手、柏木陽介選手が不在となり、少し物静かな感じがした。

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だが、アップのボール回しの鳥かごでは選手たちの笑顔が溢れていた。「阿部さん~今、そっちにいました?」「ちょうだい!あぁ~無理だぁ!」「俺の何処に出した?」などと会話も弾みリラックスした雰囲気であった。FC東京を想定した恒例のミニゲームが始まると様子は一変。球際に厳しく対峙する相手には、負けたくない思いがピッチの中で随所に見られた。

ビブ組は、GK大谷、DF宇賀神、那須、森脇、MF関根、青木、遠藤、駒井、興梠、李、FWズラタン。ビブなし組は、GK岩舘、DF天野コーチ、永田、イリッチ、加賀、MF高木、伊藤、阿部、平川、FW武藤、石原だった。

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1本目、立ち上がりから積極的に前からプレスを掛けて主導権を握ったのはビブ組であった。攻守の切り替えも早く、森脇良太選手から退き気味にポジションをとったズラタン選手へ、ズラタン選手の空けたスペースに興梠慎三選手が顔を出しズラタン選手からパスをもらうと横にチョコンとずらして遠藤航選手が豪快にシュートを決めた。

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押し込まれることとなったビブなし組だったが、インターセプトから縦に早い攻撃や逆サイドに大きく展開する素早い攻撃を魅せていた。だが、攻守の切り替えが早いビブ組の守備に手こずりシュートまで持ち込めなかった。

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またサイドの攻防も見物で、関根貴大選手から平川忠亮選手がボールを奪うが、すぐに関根選手が体勢を整えて奪い返して反撃を試みた。だがそこには、平川選手のサポートに来た加賀健一選手が待ち構えていて、得点チャンスを作るクロスを入れることが出来なかった。

右サイドでは、駒井善成選手が森脇良太選手のオーバーラップを手助けする動きから、シャドーの李忠成選手とのトライアングルからチャンスを作っていた。

更に、李選手が下がって高木俊幸選手からボールを奪いドリブルで持ち上がるところを縺れるように接触し、2人とも倒れ込んでしまった。明らかに高木選手のファールであったが、足首に打撃を受けたのは高木選手であった。

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李選手は左足首を気にしながらもプレーを続けていたが、高木選手は一端ピッチを離れて足首の状態を確認。その後は、何事も無かったようにプレーを続けていた。

ゲームを支配されたビブなし組であったが、武藤雄樹選手に縦パスが入りビブ組のDF陣の隙を突きシュートを放って来た。一端は、大谷幸輝選手がファインセーブを魅せるもこぼれ球を石原直樹選手に押し込まれてしまった。

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ビブ組が失点をしたものの主導権を握り続ける中、給水タイムもなく「ラストゴール!」の声が掛かった。すると、攻勢を掛けていたビブ組の勢いが増し、ズラタン選手が楔のパスを受けると回り込んで追い越す動きから遠藤選手がシュート!しかし、岩舘直選手が好セービング!零れを李選手が落ち着いてゴールへと流し込んで練習が終了した。

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ペトロヴィッチ監督「堀コーチが以心伝心で私の代わりに仕事をしてくれる」

練習後、ミシャ監督は「FC東京は、手強い相手だ。だが、チームの調子は良い。勢いをもって臨みたい。代表選手がいない中でのゲーム、チーム一丸となって闘う」と話した。そしてルヴァンカップ準々決勝で退席処分となり、ルヴァンカップ準決勝第1戦はベンチ入りすることが出来ないミシャ監督は「ピッチに入ってしまう過ちで退席処分となり、チームに迷惑を掛けてしまった。謝りたい」と話し「堀さんが指揮をする。ずっと一緒に仕事をしてきて、私が考えていることは、以心伝心で彼が私の代わりに仕事をしてくれる。試合前に、ある程度の準備が終わっている。日々とトレーニング、日々の試合を重ねて来た。選手がそれぞれの役割をもってプレーする。私は、スタジアムの上でひっそりと観ている」と少し寂しそうに話しながらも堀コーチと選手たちに絶大なる信頼をおいていた。

ルヴァンカップ準決勝第1戦FC東京と対戦を、浦和は代表選手も監督も不在の中で挑む。だからこそしっかりとアウェイで勝利を収めて第2戦を優位な形で迎えたい。そして、3年ぶりに決勝の舞台へと駒を進めたいところだ。

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