浦和フットボール通信

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【選手ミニコラム】ルヴァンカップ決勝で相対する、2人の日本代表GK

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(Report by 河合貴子)

西川「GKの出来で、試合が決まる」

ルヴァンカップ決勝の舞台に勝ち上がって来たのは、西の雄G大阪と東の猛者浦和であった。どちらのチームにも日本代表のGKが守護神として輝きを放っている。

西川周作選手は「GKの出来で、試合が決まる」といつも口癖のように話していた。そして「笑門福来」をモットーにどんな時でも西川スマイルの笑顔を見せて来た。もちろん、日本代表の守護神は、浦和の西川周作選手だ!だが、対G大阪戦となるとことごとく大事な試合で浦和はG大阪に敗戦して来た。何度となく味わって来た屈辱を心に刻み、笑顔の奥に封じ込めて来たはずだ。

ルヴァンカップ決勝を前に西川選手は「決勝って感じがしないですね。ホームのスタジアムだし、リーグ戦と変わらない感覚だ」といつもと同じ笑顔を浮かべて平常心だった。そして「チームメイトが準々決勝から勝ち上がって来てくれた責任を果たさないといけない。みんなの頑張りがあって感謝の気持ちでプレーで応えていきたい。リーグ戦では、自分たちの良さが結果として出た。ガンバよりも基本的なことが優っていて圧倒出来た」と笑顔を見せて話した。

対する東口順昭選手は「僕は、ルヴァンカップを初めて闘う。怪我や帯同出来なかったメンバーもいる。責任を持ってやりたい。昨年は悔し思いをしている(ナビスコカップ準優勝)。浦和には、リーグ戦でコテンパンにやられている。同じ舞台だし、しっかりとやり返したい」とリベンジを誓った。

そして「勝敗を分けるのは、先制点だ。勝っている試合は、先制している。先に浦和に先制されたら、苦しくなる。責任を持ってしっかりやらないと。埼スタは、代表でもやっているし慣れている。明日は、ガンバのホームの扱いだが、完全にアウェイになる。でも、ポジティブに考えていく」と笑顔ひとつ見せずに固い表情で話していた。

決勝の舞台となる埼玉スタジアムのピッチコンディションは、見た感じでも芝生が至る所で禿げていて特にゴール前の荒れ方は酷かった。GKとしては、一番神経を使うところだ。

西川選手は「ピッチのコンディションが確認出来たのは良かった。見た感じ悪くないが、砂が入っている」と感じたピッチ状況を話した。

一方の東口選手は「ピッチコンディションは、良い状態とは言えない。サッカーの仕方を考えないといけない。DFラインもカバー出来るように声を掛けて行くし、逆にシュートを撃つことをチームとして狙っていきたい」とプレーについて話した。

同じ質問に対して違った答えが、少し面白く感じた。当然、西川選手は頭の中で、悪いピッチコンディションでのイレギュラーなどイメージが出来ていて、どうゴールを死守するかGKとして考えているはずだ。チームとしてシュートを撃つことを狙いとして話した東口選手が、GKとしての責務から逃げているように思えてしまった。東口選手には申し訳ないが、少々、浦和を愛するあまり身びいきになっているかも知れない。だが、報道陣の質問に対して笑顔1つ見せず固い表情をして話す東口選手が、すごくナーバスになっている印象を受けたのは事実だ。始終笑顔を絶やさない西川選手が、安心感を与えてくれた。

西川選手は「代表は違うというところを魅せたい」と笑顔で話していたように、代表でも正GKの違いを魅せてくれるだろ。そして、今まで栄光をG大阪に阻まれて来た悔しさを笑顔で覆って来たが、ルヴァンカップの決勝の舞台で嬉しさの笑顔に変える。その時が来た!

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