浦和フットボール通信

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【レッズ練習レポート】磐田戦に向けて、球際激しくチーム内でも熱いバトル

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(Report by 河合貴子)

センターバックのポジションは那須vs遠藤の個性が違う選手のポジション争い

晴れ渡る青空が広がり、色づく木々が眩しく感じられた10月27日。ミーティングを終えてピッチに姿を見せた選手たちの表情は明るかった。次節、磐田戦で引き分け以上であれば浦和の2ndステージ優勝が決まる。選手たちからは、優勝のプレッシャーなど微塵も感じられなかった。

3グループに分かれて行われたアップのボール回しでも、那須大亮選手が「足に触った感触があるもん!」と自己主張したり、西川周作選手も「ギリ大丈夫だよ!大ちゃん(那須選手)」とか、ミスした阿部勇樹選手が思わず頭を抱えるシーンなどリラックスして楽しそうであった。

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しかし、恒例のミニゲームが始まると様子は一変。選手たちは、攻守の切り替え早く球際に厳しくピッチの中で闘っていた。

1本目の始まる前にミシャ監督から「GKがボールを持ったときにすぐ動け!」「お互いの動きを見て!」と檄が飛んだ。ビブ組は、GK西川、DF槙野、那須、森脇、MF関根、青木、柏木、駒井、李、興梠、FWズラタン。

磐田を想定して4-4-2としたビブなしは、GK大谷・岩舘、DF天野コーチ、永田、イリッチ、加賀、MF高木、阿部、遠藤、平川、FW武藤、石原。ビブなし組は、ツートップというよりは、武藤雄樹選手が1.5列目の動きをしていた。

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立ち上がり最初にシュートを放ったのは、武藤選手であった。ビブなし組は、しっかりと前線からプレス掛けてボールを奪うと攻守の切り替え早くサイドへと展開して主導権を握っていった。しかし、徐々に流れはビブ組へ。

ビブ組もDFラインを高く保ち、サイドへと展開していった。森脇良太選手とのワンツーで抜け出した興梠慎三選手のシュートはクロスバーに直撃!

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更に森脇選手から逆サイドの関根貴大選手へと展開すると切れ味鋭い関根選手が切れ込みクロスを入れていった。流れを掴んだビブ組は、前線からプレスから永田充選手のパスをインターセプトしたズラタン選手が素早く左に走り込んだ李忠成選手へ、李選手が豪快にシュート放ちゴールを決めた。

すると、ビブなし組の左サイドから切れ込んだ高木俊幸選手からパスを受けた武藤選手が放ったシュートは右ポスト直撃!決定的なシーンを決めきることが出来なかった。

また、阿部勇樹選手がビブ組の楔となる縦パスを狙ってシュートを放つシーンもあった。

一進一退の攻防となったミニゲームは、平川忠亮選手のシュートのこぼれ球を拾った武藤選手がシュートを撃つフリックから高木選手へ。高木選手が冷静にゴールへと流し込んだ。更にビブなし組のボランチを任された遠藤航選手からの縦クロスに石原直樹選手がオーバーヘッドで狙ったシュートはクロスバー直撃!!1本目は、お互いギリギリのところのせめぎ合いとなった。

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2本目は、ビブ組のセンターバックを那須選手から遠藤選手へ、ボランチを青木選手と柏木選手のコンビから阿部選手と柏木選手のコンビへ、前線を興梠選手のワントップとしシャドーを高木選手と武藤選手とした。そのため、ビブなし組のボランチを那須選手と青木選手のコンビとなりズラタン選手のワントップ、李選手が1.5列目のポジションをなった。

2本目が始まる前には「慌てないでボールを繋いで行こう!」と指示が飛んだ。

立ち上がり、ビブなし組のDFラインの意表を突くように前線から激しいプレスをビブ組が掛けていった。イリッチ選手へとプレスを掛けた興梠選手が粘って武藤選手がゴールを決めた。前線からの激しいプレスにビブなし組が立て直す前に、前線のプレスをサポートする形で阿部選手がボールを奪い興梠選手、武藤選手と繋いで立て続けに武藤選手のゴールが決まった。さらに、駒井選手のプレスからパスコースを限定して柏木選手がボールを奪い軽やかにゴールを決めた。

前線からの守備が嵌まり主導権を握ったビブ組であったが、那須選手に強烈なシュートを決められてしまった。すると「ラインを上げて行こう!」と阿部選手が声を掛けると西川選手や槙野智章選手も「上げよう!!」とDFラインを押し上げていった。

中盤では、柏木選手がヒールパスでDFを交わそうと試みるも青木選手に読まれてボールを奪われて「あ~あれ、読まれるかぁ!?」と悔しそうな表情を浮かべるシーンもあった。

その柏木選手からDFラインの裏を狙ったパスに飛び出したのは興梠選手であった。そして、興梠選手がしっかりとゴールへと流し込んだ。柏木選手のパスも興梠選手の飛び出すタイミングも心が奪われるほど素晴らしいものがあった。

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主導権を握られたビブなし組であったが、石原直樹選手のマイナスのクロスに反応した平川選手は「シュートだ?」と悔やんでいたが、ゴールを狙うタイミングを逸してしまった。

ラストゴールは、柏木選手から駒井選手へと展開し、駒井選手のクロスを興梠選手がしっかりと合わせて練習が終了。

1本目と2本目でメンバーやポジションを入れ替えて行われたが、磐田戦に向けて球際に厳しく熱いバトルが繰り広げられていた。特に、センターバックのポジションは那須vs遠藤の個性が違う選手のポジション争いが見ていても心が踊った。

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