浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「闘いは続く」

J開幕から浦和レッズを追いかけている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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浦和を愛する人々が「真の日本一」だと胸を張れる日まで、浦和の闘いは続く

「勝って年間1位になりたかった」阿部勇樹選手は悔しさを滲ませながら話した。
そして「まだ、何も為し得ていない」と険しい表情を浮かべていた。

年間勝ち点74ポイントを獲得して日本で一番になったのに・・・。心の底から喜びたいのに・・・。選手はもちろん、浦和を愛する人々に感謝の思いを「おめでとう」の言葉に代えて伝えたいのに・・・。浦和の闘いは、続く。

今シーズンの年間1位の座は、勝ち点わずか1ポイントで浦和を追撃する川崎の2チームに最終戦までもつれ込んだ。そして11月3日に開催されたリーグ最終戦、川崎がG大阪に逆転負けし、浦和は横浜FM戦に引き分けて年間1位の座を獲得した。

アディショナルタイムは、4分。川崎が負けている情報は、ベンチに下がった興梠慎三選手からピッチの仲間へと伝えられていた。85分にマルティネス選手の個人技で1-1に追いつかれたが、川崎の状況を知っている選手たちは無理に攻め込むこともなく落ち着いて最後の笛が鳴る瞬間を待っていた。

だが、最後の最後に何が起こるのか分からないのがフットボールの恐さである。アディショナルタイムに川崎がゴールを決めて勝利を収める可能性もゼロではない。

記者席で戦況を観ていて「引き分けで良いのか?」と正直迷いもあった。頭の中で嫌な思い出が蘇った。2014年、残り3試合で首位に立った浦和は、勝ち点5ポイント差を追う2位G大阪と直接対決を迎えていた。埼玉スタジアムでG大阪に勝てば浦和のリーグ優勝が決まる。優勝を決めたい思いが強すぎて勝つために攻め急いだのだ。その結果、G大阪に0-2で敗戦を喫し勝ち点差がわずか2ポイント差に詰め寄られてしまった。その後のアウェイ鳥栖戦では、アディショナルタイムに失点して1-1の引き分け。結局、浦和はリーグ優勝出来る優位な状況から転落し、G大阪が優勝の栄光に輝いた。

G大阪戦で勝利に拘った故に本末転倒になってしまった経験がある。勝利を目指して2点目を獲りに前掛かりになったところを狙われて、齋藤学選手やマルティネス選手のカウンターで失点し逆転負けする可能性もある。浦和が横浜FMに逆転負けを喫し、川崎が引き分けて勝ち点が並んだら得失点差の勝負になる。

ならば、引き分け狙いで勝ち点1ポイントを確実に獲ることが年間1位の座を掴むために必要だとピッチの中で選手たちは判断した。残り時間を考えながら様々なことを思い描いていた。ゲーム運びは、頭で想像するよりも本当に難しいことだ。

柏木陽介選手は「俺は2点目を獲りに行った。『攻め急いで点を獲られたらどうするんだ』って言うのがあって、サイドブレーキーがかかった。ムッとした。勝つだけだと思ってやっていた」と勝って1位の座を獲得したい思いを封印した。

川崎が負ける確信はなかった。だが、試合終了の笛が鳴り、微妙な空気が埼玉スタジアムに流れて間が空き、すぐに確信へと変わった瞬間に歓喜に包まれた。待ちに待った年間1位!輝かし1位なのに、選手たちは喜びよりもホッとした安堵の表情を浮かべていた。

本来であれば、年間勝ち点が一番多い浦和がリーグ優勝である。キャプテン阿部勇樹選手がシャーレを掲げ、優勝を讃えるセレモニーが行われる。しかし、歪んだ2ステージ制のため、リーグ優勝とは言えない現実があった。

チャンピオンシップで1ステージ優勝した鹿島対年間2位となった川崎の勝者との対決が待ち構えている。年間1位になっても素直に喜べない。チャンピオンシップの決勝のシード権を得ただけなのだ。

西川周作選手は「年間1位は、通過点に過ぎない。チャンピオンシップで勝たなければ今までの勝ち点が無駄になる。チャンピオンシップに勝って、年間1位の力を証明する必要がある。必ず、シャーレを掲げる」と誓った。

槙野智章選手は「チャンピオンシップに勝って、満員の埼玉スタジアムで喜びを分かち合いたい。まだ、本当の喜びではない。本当の喜びは、12月3日だ」と年間1位に満足することなく「真の日本一」を目指す。

関根貴大選手は「年間1位を獲っても意味がない。チャンピオンシップの2試合に勝って、本当の王者になりたい」と身を引き締めた。

浦和史上最高の年間勝ち点74ポイント。シーズン通して、1戦1戦を積み重ねた貴重な勝ち点であり、誇らしい記録である。年間1位を獲得したがリーグ優勝を讃えるセレモニーは無かった。

だが、浦和のゴール裏にはシャーレのコレオグラフィーが出現し、年間1位を獲得した選手たちの功績を讃えたのだ。その光景を選手たちは、しっかりと目に焼き付けた。そしてチャンピオンシップに勝ち、堂々とシャーレを掲げて共に喜ぶことを誓った。年間1位を獲得したからと言って、今シーズンが終った訳ではない。浦和を愛する人々が「真の日本一」だと胸を張れる日まで、浦和の闘いは続く。

Q. レッドコードを使ったリハビリを具体的に教えて下さい。

A. 例えば、腕を平行に上げて肩の力を抜くと手の重さで下に行ってしまいます。レッドコードで腕を釣り上げることで、肩の力を抜いても楽に支えることが出来ます。五十肩で腕が痛くて上がらないから、上げなくなってしまい。上げなくなるから、筋肉が固くなる。筋肉が固くなるから上がらないと言う悪循環になります。レッドコードを持つことで筋肉を緩めた状態で動かすことが出来ます。そして可動域を広げていきます。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。http://www.kawakubo-clinic.jp/

川久保整形外科がリニューアル開院しました。平成28年5月6日(金)より新クリニックにて診療を開始しています。MRIなど最新施設を備えて、より良い環境の下での医療とサービスをご提供していきます。http://www.kawakubo-clinic.jp/

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