浦和フットボール通信

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【レッズ練習レポート】天皇杯の出場機会を狙うビブなし組が主力組に圧勝

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(Report by 河合貴子)

天皇杯4回戦の川崎戦に向けて

天皇杯の初戦となる川崎戦を浦和は、西川周作選手と槙野智章選手を代表招集で不在の状況で迎えることとなった。木枯らし1号が関東平野を吹き荒れた翌日、朝晩の冷え込みが一層激しさを増した11月10日。ミーティングを終えた選手たちが、明るい表情を浮かべてピッチに姿を現わした。

寒さにも負けずに和やかな雰囲気でアップが始まり、恒例のミニゲームとなった。

今週から怪我で離脱していた宇賀神友弥選手と伊藤涼太郎選手がチーム全体練習に加わり、長期離脱は梅崎司選手だけ、ミニゲームを行うのに人数はピッタリの22人。別メニューでコンディション調整を行う選手は、1人もいない状況となり各ポジションで試合に出るための譲らない思いが白熱していた。

ボールは、天皇杯で使用される桜の花をイメージしたボールが使われていた。ミニゲームが始まる前に、ミシャ監督から「奪ったら早く。ボールをしっかり動かす」といつもと変わらない指示が飛んだ。

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1本目ビブ組は、GK大谷、DF宇賀神、那須、森脇、MF関根、青木、柏木、駒井、武藤、李、FW興梠。ビブなし組は、GK岩舘、DF永田、遠藤、イリッチ、MF平川、阿部、伊藤 加賀、石原、高木、FWズラタン。

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ビブなし組に対して「ラインを高く。GKからは早く」と特別に指示があった。

立ち上がり先手を取ったのは、ビブ組であった。駒井善成選手からのクロスをゴール前で打点の高さを魅せ付けるような興梠慎三選手のヘディングシュートが炸裂!しかし、ゴールネットを揺らすことは出来なかった。

すると、ビブなし組の高木俊幸選手が存在感をアピールするような約30mの豪快なロングシュートを叩き込んだ。周囲からは「凄い!!」と感嘆の声が上がるほどであった。この高木選手のシュートが決まるとビブなし組の攻撃が勢いを増した。

前線から激しくプレスを掛けて石原直樹選手のマイナスをクロスを伊藤選手が決め、高木選手のクロスに石原選手がDFと競りながらもしっかりとゴールへと叩き込んだ。

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一方的に押し込まれる展開となったビブ組は、ビブなし組の阿部勇樹選手と遠藤航選手がシュートコースやパスコースを消す守備に手こずり、ラストパスが合わず決定的なチャンスも作れなかった。DFの裏に柏木陽介選手が飛び出して放ったシュートは、岩舘直選手が好セーブするシーンもあった。

平川忠亮選手から「航!ライン!」とDFラインを押し上げる要求もあり、ビブなし組はさらに攻撃を強めていった。遠藤選手から伊藤選手、ズラタン選手と縦ラインにパスが通り、ズラタン選手がゴールを決め、高木選手のクロスを石原選手が放ったヘディングシュートも決まった。

5失点したビブ組は「次、次、前~前から行こう」と気持ちを切り替えていった。そして、興梠選手がドリブルで仕掛けたクロスをファーサイドで武藤雄樹選手が押し込み意地のゴールを決めた。

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2本目が始まる前には「周りを見て、判断のスピードを上げろ」とミシャ監督から檄が飛んだ。そして、DFとボランチ、ワントップとチームの中央の選手を入れ替えが行われた。

ビブ組は、GK大谷、DF宇賀神、遠藤、森脇、MF関根、阿部、柏木、駒井、李、興梠、FWズラタン。ビブなし組は、GK岩舘、DF永田、那須、イリッチ、MF平川、伊藤、青木、加賀、高木、武藤、FW石原だった。

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立ち上がりチャンスを作り出したのは、ビブ組であった。退き気味の興梠選手からズラタン選手へと楔の縦パスが入り、ウェーブを描くようにオーバーラップした阿部選手へと展開。阿部選手がダイレクトでゴール前へクロスを送るも飛び込んだ李選手に1歩届かずチャンスを生かすことが出来なかった。

すると、ミニゲームの展開はメンバーが代わってもビブなし組が主導権を握っていった。武藤選手が一瞬の隙を突くようにゴールへと押し込んだ。さらに、伊藤選手が柏木選手の激しいプレスに競り勝って、石原選手へとスルーパスを送り、石原選手が倒れ込みながらもゴールへと流し込んだ。

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波に乗るビブなし組は、永田充選手まで攻撃参加して行った。しかし、永田選手が思わずミスパスをしてしまい、これ幸いとズラタン選手から李選手へと素早い展開を魅せて、李選手のクロスを興梠選手がしっかりと決めた。これで、ビブ組みが流れを取り戻せるかと思いきや、伊藤選手のミドルシュートが決まった。

「ラストゴール」の声が掛かるとミニゲームは、攻守の切り替えも早く球際激しく白熱していった。そして、柏木選手から興梠選手へと展開し、興梠選手のキープ力によってフリーになったズラタン選手がしっかりとラストゴールを決めて練習が終了。

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1本目、ビブ組が決めたゴールは1点に対して、ビブなし組は5点。2本目、ビブ組が決めたゴールは2点に対して、ビブなし組は3点。

代表選手がいない中で、天皇杯の出場機会を狙うビブなし組が圧勝した。スターティングイレブンに名を連ねたい、試合に出場したい、選手たちの思いが伝わって来たミニゲームであった。

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