浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「世界と闘うために」

J開幕から浦和レッズを追いかけている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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どんな厳しい状況でも、どんな理不尽なことでもそれを乗り越えなければ道は開かない

年間1位の浦和がチャンピオンシップ決勝の舞台で闘う相手は、鹿島なのか川崎なのか・・・。
11月23日に対戦相手が決定する。鹿島でも川崎でも「来るなら来い!浦和が勝つ」とキャプテン阿部勇樹選手がシャーレを掲げる姿を思い描いて、今から楽しみにしている。

「真の日本一」が決定する第2戦は、12月3日開催で浦和のホームである埼玉スタジアムだ。他のクラブがシャーレを掲げて喜ぶ姿など見たくないし、想像出来ない。「真の日本一」は、年間1位に輝いた浦和だ。

天皇杯4回戦では「Jリーグから俺たちのシャーレを奪い返そうぜ!真の王者浦和レッズ」と浦和のゴール裏からメッセージが送られていた。

選手たちは「チャンピオンシップで勝って、クラブワールドカップに行く!決勝でレアルと闘うんだ」と異口同音に高いモチベーションを保っている。決勝でレアル・マドリードと対戦するには、険しい道のりが待っている。

まず、チャンピオンシップで勝ち、そしてクラブワールドカップ初戦のオセアニア王者・オークランドシティーに勝ち、アフリカ王者・マメロディ・サウダウンズに勝ち、南米王者・アトレティコ・ナシオナルを倒し、決勝でヨーロッパ王者であるレアル・マドリードとなる。(レアルが敗戦するなどあり得ないと思って書いてます)

レアル・マドリードと対戦して今シーズンの締めくくりにしたい。天皇杯4回戦で敗退してしまったからには、12月18日が浦和の今シーズンのラストゲームになることを願っている。もちろん、クラブワールドカップに出場して世界と闘うためには、ACLを敗退している浦和にとって残された道は開催国枠の出場である。

チャンピオンシップは、「真の日本一」を決定する大会でもあるが、クラブワールドカップ出場権が掛かった大会でもあるのだ。2016シーズンを1試合1試合を積み重ねて年間1位になったのに、クラブワールドカップの出場も日本のポイントによっては来年のACLグループステージ出場が確約されていない状況なんて「ふざけるな!」と叫びたくなるが、決まっているものは仕方ない。

ワールドカップ最終予選で日本代表がサウジアラビアに勝利を収めてくれたから、来年のACLグループステージ出場は確実なものになったが、もしも日本が負けていたらACLはプレーオフからとなる可能性だってあったのだ。なんと理不尽なことだと思いながらも、しっかりとチャンピオンシップに勝って世界と闘うのだと気持ちを切り替える。

だが、チャンピオンシップまで公式戦が2週間もの間が空く。選手たちは、気持ちを維持するのも、コンディションを維持するにも非常に難しい状況だ。

心身ともに一回リセットしリフレッシュした状態で挑めば良いと言葉にすれば簡単であるが、闘うコンディションを心身ともに作り上げるのは難しいものだ。

身体の中に体内時計があるように、試合に向かう選手たちの身体の中にも試合用体内時計がある。試合の次の日は、必ずクールダウンが行われる。(試合スケジュールによっては、試合後にクールダウン。翌日はオフの場合もある)そして、身体を休めるオフとなり、オフ明けは通称“ザキトレ”と言われる野崎アスレチックトレーナーの下で体幹やフィジカルトレーニングが行われる。そして、試合に向けてミニゲームを中心した戦術トレーニングとなり試合当日を迎える。

試合日程が過密になったり、中途半端に空くとこの体内時計が狂ってしまう。体内時計を上手く調整して、選手たちを心身ともに良い状態に戻し試合のピッチに立たすことが出来るのは、監督をはじめメディカルスタッフの手腕に掛かっている。

幸い浦和には、いつもチームに帯同している関ドクターや野崎アスレチックトレーナー、腕の良いトレーナーたちが揃っている。だが、どんなに優秀なメディカルスタフが揃っていてもコンディション作りは難しい。選手の心と身体のメンテナンスが出来ない過密日程も困るが、中途半端に日程が空いてしまうのも如何な物かと思ってしまう。

浦和には残念ながら関係ない話であるが、天皇杯ベスト8に勝ち上がったクラブは、12月24日まで試合がないのだ。Jリーグ最終戦の11月3日でシーズンが終了したクラブは、来シーズンの始動日まで約2ヶ月もの空白の時を過ごすことになる。やはり、リーグ戦とカップ戦が過密日程にならないように、週1試合のペースで開催されるようにゆとりのある日程を組むべきだと思ってしまう。歪んだ2ステージ制もチャンピオンシップも今シーズン限りでもう二度と行わないで欲しい。

浦和は、3連休のオフが明けてチャンピオンシップに向けて着々と準備を始めた。チャンピオンシップを勝ち獲り「真の日本一」となり、日本を代表する最強のチームとしてクラブワールドカップ出場を果たす。どんな厳しい状況でも、どんな理不尽なことでもそれを乗り越えなければ道は開かない。全ては、世界と闘うためにある。

Q.精神的な疲労について教えて下さい。

A.運動をし過ぎることにより精神的に疲れると、身体の中のホルモンのバランスが崩れて筋肉の回復を遅らせてしまいます。オーバーユース症候群中には、精神的疲労もあります。意欲が落ちれば、ホルモンの分泌が悪くなりパフォーマンスが落ちてしまいます。軽いトレーニングをしながら、リフレッシュすることが大切です。トレーナーさんたちが、メニューを作り食事管理し、乳酸値を図ったりケアーをしていきます。40℃ぐらいのお風呂にゆっくりと浸かりリラックスして疲れを取ると良いでしょう。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。http://www.kawakubo-clinic.jp/

川久保整形外科がリニューアル開院しました。平成28年5月6日(金)より新クリニックにて診療を開始しています。MRIなど最新施設を備えて、より良い環境の下での医療とサービスをご提供していきます。http://www.kawakubo-clinic.jp/

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