浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「可能性を求めて、結果に拘る 高橋峻希」(8/5)

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

可能性を求めて、結果に拘る 高橋峻希

今シーズンここまで、3月6日の開幕戦以外はナビスコ杯も含めて20試合フル出場を果たしている高橋峻希選手は、疲れ知らずの鉄人のようだ。右サイドバックから2列目の選手にボールを預けると、一気に前線を追い越してオーバーラップしてクロスを入れたかとおもうと、すぐに戻り、中を絞ってディフェンスをしたり、ペナルティエリア外のケアをしたりと、豊富な運動量をフルに活かして攻守の安定感を魅せている。高橋選手は「試合中はかなりきつくて、代えてくれ~って思うが、最後の笛が鳴った時は、達成感があって気持ち良い」と充実した表情で話す。

高橋選手と言えば、フィンケ前監督が頭を抱える程、怪我をしたり、風邪をひいたり、持病の腰痛が出たりと、ここ2年間コンディション作りに悩まされていた。しかし、今季は見違えるような身体の強さを保っている。特に、夏場などは、大抵の選手は試合後の体重が約3キロ落ちるのに、高橋選手は体重の大幅な変化は無いそうだ。「試合中に他の選手よりも水分を取ってるのかなぁ!?」と高橋選手は笑う。食生活も生活リズムもいつも変わらず、不思議とコンディションは良く、試合が終わって何日か休むと、試合前のコンディションに戻っていたり、コンディション作りが難しい夏場でも、体重は少し増えていて夏バテ知らずだ。「病は気から」と昔から言われているが、気持ちが乗っているとコンディションがドンドン良くなって行くのかも知れない。まさに、高橋選手は怪我をしないで、試合に出続ける充実感が良いコンディションに結び付いている。そして、ようやくプロ選手として闘える身体になった。

コンディションも良く、20試合も出場し続けている高橋選手は、今シーズンすぐにスタメンのポジションを順風満帆で手に入れた訳ではなかった。大宮とのプレシーズンマッチもJ開幕の神戸戦もベンチにも入れず悔しいシーズンの始まりであった。「メンバーに絡めなくって、正直、気持ちがダウンしていた。でも、あの埼スタのピッチでやるんだ!!って思い続けた。諦めない気持ちが大事だ」と高橋選手は話す。

その諦めない気持ちをもって、再びU22日本代表に選出された高橋選手は「U22のメンバーに入れるとは思っていなかった。レッズで試合に出ていたのを見てくれていたんだと思う。レッズで結果を残して、更に上のA代表に入りたい」とブラジルW杯を目標に置いた。今までの高橋選手にとって、A代表への思いは決して身近な物ではなかった。8月3日まで札幌で行なわれた代表合宿に、チームメイトの原口元気選手と山田直輝選手が呼ばれた事により、考えられるようになったのだ。「A代表の意識って無かったんですが、直輝や元気が代表合宿に行って、自分もA代表に入れる可能性は0で無いって思えた。二人に先を越された。でも、U22でスタメンを取って、予選を闘い、本戦に行くのも良い経験になる。絶対に生き残ってやる」と普段穏やかな高橋選手が闘志を剥き出しにした。

そして、高橋選手は「それには、まずレッズで結果を出さないといけない」と何度もこの言葉を口にして、必ずといって良いほど、レイソルの酒井宏樹選手の名前を出し「試合に出場して、良いパフォーマンスをして、チームの調子が良い酒井は呼ばれている。だから自分も試合に出続け、良いパフォーマンスして、チームが上位に行く」と熱い思いを話す。

高橋選手は「今シーズン、攻撃でも守備でも1対1に負けない」強い思いをもってピッチに立つ。その先には、レッズの優勝とロンドンオリンピック、ブラジルW杯の栄光が待っている。

(C) Kazuyoshi Shimizu

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