浦和フットボール通信

MENU

河合貴子のレッズ魂ここにあり!「レフリーは高性能のロボットで無い」(8/19)

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

レフリーは高性能のロボットで無い

サッカーの試合を観戦していて「ファールだろう?」「ファールじゃないだろう?」と思わずレフリーが下したジャッジに疑問を持ってしまう事がある。ここ何試合か、試合が終了する度にレフリーに対してのブーイングがスタジアムを包みこんだ。ブーイングを思わずしてしまう気持ちもわかる。8月6日ヴィセル神戸戦では、ロスタイムにPKをとられ、敗戦。続く8月14日アルビレックス新潟戦では勝利を収めたものの、後半9分とロスタイムにPKとなり、後味の悪い試合となってしまった。選手達は口々にPKになってしまった状況を作った事を悔しがっていた。

後日、冷静になった所で、試合の映像を何度も繰り返し見ると、確実にボールに行っているのに、なぜファールでPKになってしまったのか解らない場面があった。クラブはミスジャッジがあったと思われる場合は、Jリーグに抗議する事にしている。しかし、明らかにミスジャッジであったとしても、レフリーが一度下した判定は覆る事は無い。判定が覆る様な事があれば、試合が成り立たなくなってしまうのも理解出来る。

そもそも、ルールに基づき、お互いを尊重してルール守って試合に臨めばレフリーなど必要無いのだが、勝利に拘る故にレフリーと言う第三者の立場の人間を置く事で試合をスムーズに進める事が出来るのだ。だからこそレフリーは完璧であって欲しいと思うが、高性能のロボットでは無いし、完璧な人間など存在はしない。難しいジャッジの時には、プレーを止めてVTR判定などを取り入れたとしても、相撲の様に勝敗がついた後でジャッジするのとは違い、試合の流れが壊れてしまうだろう。年間通して、ミスジャッジで負けた試合もあれば、ミスジャッジで勝ちを拾った試合もあると思う。一番悔しいのは、ミスジャッジでファールを取られてしまった選手である。レフリーに対して「なんでファールなんだ!!ちゃんと見てよ!!」と自分のプレーに自信があるからこそ文句の一つもつい口に出てしまうが、言い過ぎるとレフリーに対する異議となりイエローカードの対象になってしまう。選手は「ミスジャッジもゲームの内」と気持ちを切り替えてプレーし続けている。

レフリー講習会に行くと「良いレフリーとは空気の様な存在でスムーズに試合を進める事が出来る」と言われる。ミスジャッジを極力なくして行くために、選手達が試合に臨む最善の努力をしている様に、レフリーも日夜、良い笛を吹くために最善の努力はしている。試合後にレフリーにブーイングを浴びせるのではなく、試合前にレフリーに敬意を払うべきだと思う。「埼スタでレッズと試合やりたくないなぁ~」と相手クラブに思わせる雰囲気を作り出せるレッズサポーターである。「埼スタでレフリーしたくない」とレフリーが少しでも感じる雰囲気をスタジアム全体が作り出してしまったら、良いジャッジなど出来る筈がない。レフリーは高性能のロボットで無い事を忘れないで欲しい。そして、レフリーは空気の様な存在であって欲しい。

パートナーサイト

ページ先頭へ