浦和フットボール通信

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阿部勇樹復帰会見(1/25)

24日に1年半ぶりの浦和レッズ復帰となった阿部勇樹選手の復帰会見が行われた。その模様をお伝えします。

山道守彦強化部長
海外で経験があって実績があり、軸になれる一流の選手というのがどうしてもこのクラブには必要だと感じていました。阿部選手とは2007年に加入した時に一緒に仕事をしていたので、その後も連絡を取り合っていました。ただ、そんな簡単なことでは加入ということにはなりませんが、いつか、こう言う選手がまた浦和レッズの力になってくれればいいな、ということは夢に描いていました。その中、本日、このような形で阿部勇樹選手が浦和レッズに戻ってきて、レッズを変える大きな力になってくれることを期待しています」

阿部勇樹
浦和に帰ってきました、阿部勇樹です。向こうでサッカーをやっている中で、正直、今回色々と考えましたが、浦和レッズでサッカーがしたいと思い、帰ってきました。この素晴らしいクラブで何かを成し遂げるために、また一から頑張りたいです。

○質疑応答
Q. 2007年の加入時と今の気持ちに違いはありますか?
あの時より今の方が、色々な気持ち、もちろんプレッシャーもあると思いますし、それは前回よりも大きいかなと思います。

Q. 1年半の海外での経験の中で、自分が変わった部分、海外で心がけていたことはありますか?
心がけていたことは、まず向こうの文化、生活というものを楽しみながらやりたいと思っていました。変化については、正直どこが変わったかは分からないです。海外で一人で生活してみて、最初は何も出来ないのかなと思ったのですが、やっていく中で楽しみながらやっていました。そういう楽しみも実感出来たことは良かったと思います。

Q.1年半の経験を下に今回、どのような部分で自分がチームに役立てると考えていますか?
向こうで1年半ですけど、やってきてものを言葉で言うのは簡単だと思いますけど、プレーで見せていくということが求められると思います。それを見せないとサポーターの方にも納得して頂けないと思うので、しっかり見せられるようにしたいと思います。

Q.今回、復帰する上で一番のきっかけになったものは?
僕自身、もちろん浦和でまたサッカーがしたいと思ったというのがありますし、自分のパフォーマンスがベストな時に日本でやりたい。そして向こうでやっていたことをプレーで見せたいという思いが強かったです。また、新聞でも報道で、家族の問題と書かれていましたけど、少なからずそれもあると思います。向こうに行って、浦和の状況はずっと気にしていたので、何か自分にできるのではないかと思いましたし、また必要と言って頂けたので、それに対して、何かできるんじゃないかと思って、決めました」

Q.決めたのはいつごろですか?
12月中です。

Q..ペトロヴィッチ新監督のサッカーの印象は?
広島のサッカーというのは、ジェフにいた時とすごく似たサッカーという印象があります。ボールも人もよく動いて、どこかでリスクを負って攻めるサッカーだと思います。対戦して、なかなかボールの取りどころがはっきりしないゲームをしていたな、というのは覚えています。

Q .阿部選手はFKも武器ですが、試合で蹴りたいですか?
そうですね。向こうでは蹴ってなかったですが、練習では蹴っていました。前回、来た時もそうでしたが、やっぱり蹴るためには、周りを納得させないといけないと思うし、精度というものを見せていかないといけないものだと思うので“蹴れるんだ”というのを見せられたら良いんじゃないかと思います。

Q. これから浦和でどんな目標を持ってやっていきたいですか?
何かを成し遂げるためには色々な犠牲もあると思いますし、それは正直、1人では出来ない。選手だけでも出来ないですし、チームに関わる全ての人が同じ方向を向いてやっていくことが大事だと思います。そうすることで、ちょっとずつ、道も見えてくると思います。
あとは日々の練習や、目の前に来る試合に対して全力で臨む。それは簡単なようで一番難しいと思うので、その目標を1試合1試合成し遂げていきたいと思います。それで、勝った時はサポーターも含めて、スタッフ全員で、みんなで喜び合いたいと思います。それが今の浦和には必要なんじゃないかと思うので、それも含めて、成し遂げていきたいと思います。

Q. ミシャ監督から何かメッセージはありましたか?
メッセージは特に受け取っていないです。でも、体調などについて気にして頂いているので、直接ではないですけど、それがメッセージだと個人的には受け取っています。

Q. レッズのことを気にしていたというが、向こうにいる間、レッズを見ていてどう思っていましたか?
先ほども言ったように、離れて見てみて、今後、一つの方向に向かっていくために、レッズに関わる人が同じ方向を向いていかなければいけない、と思ったのは、もっとそういうところを増やしていければ変わるんじゃないかと感じたからこそだと思います。そういう中でもサポーターの方に毎回、スタジアムに足を運んで頂いて応援をしてもらっているのは映像でも見ていたので、当時、自分がここにいてやっていた時のことを思い出した時もあります。

Q.経験を生かしてプレーを見せるのが自分の役割とのことでしたが、具体的にはどういう部分でチームに貢献したいと考えていますか?
チームが勝たないと何も始まらないですし、チームのために自分が何をできるか、それは毎試合毎試合違うと思います。それは試合だけではなく、練習でもあると思います。それを考えながら出していくことが、大事だと思いますし、自分に求められるものだと思うので、色々な考えを持って、行動していきたいと思います。

Q.日本に帰ってきて、これから選手としての最終的な目標はなんでしょうか?
最終目標は、正直、考えていません。一日一日が全て勝負だと思っているので、それをただ、毎日それを繰り返して、やっていくだけだと思います。それはサッカーでもそうだし生活でもそうだと思います。ゴールを決めてしまうと、そうなったら何もかも切れてしまうと思うので、常に何かを追い求めてやっていきたいと思います。

Q.1年半は、けっして長くない海外挑戦だったと思いますが、レッズでなければ日本には帰ってこなかったのでしょうか?
そうですね、やっぱり向こうに行って1年半で戻って来る中で、レッズなんだなと自分の中で感じたのは、正直、前回在籍していた3年半で、自分では何も成し遂げていないと思っていて、やり残したことがあると思っていたこと、それが第一です。もう一つは、移籍する時に、駒場スタジアムで大勢のサポーターの方に、“頑張って来いよ”というメッセージをいただいた中で“また帰ってこいよ”という言葉をかけてくださった方もいましたので、その時は「また呼ばれるように頑張ります」と答えました。その中で、やり残したことを何とかしたいという思いが強くなりました。素晴らしいスタジアム、素晴らしいサポーターの中で、何かを成し遂げて一緒に喜ぶということをしていないので、それだけがちょっと引っかかっていました。それが理由かな、と思います。

会見後にも阿部選手から浦和レッズ復帰への強い想いを聞くことが出来た。その模様もお伝えします。

復帰に関しては色々と考えて、悩んで悩んで決断をしたので、家族にも所属していたレスターにも理解してもらったので良かったと思います。イングランドでもボランチでやっていたので、そこで勝負したいと思いますけど、監督のサッカーはポジションが変わるサッカーなので、色々なポジションをやれる力が求められると思いますから、そこで色々と得ていければ良いと思います。
イングランドでもレッズの若手選手と同じような年齢の選手とやってきましたけど、気持ちの部分の違いを感じましたし、そこで感じたハングリーな気持ちだとかを伝えていきたい。ただ言って終わるだけではなく、練習や試合でやる中で自分がやらなければいけないと思っていますし、プレーでも見せていきたいと思います。
レッズに来て国内リーグ、カップのタイトルを獲っていない。個人的にACLは別物だと思っているので、レッズでは、何も成し遂げていないと思っています。ここからどう新しいレッズを創っていくのかが大事なので、過去を振り返っても戻れないので、自分達がこうやって進んでいくということを選手だけではなくて、全ての関わる人が同じ方向を向いてやっていければ良いと思います。
帰ってきてからには、サポーターにも認められるようなプレーを見せないといけないし、海外でやってきたことを見せることもしないといけないので、プレッシャーもありますけど、それを力に変えて、挑戦してきたことは今までと変わらないことなので、やっていきたいです。2007年に移籍してきたことも相当な覚悟が必要であったし、今回はそれ以上のことを思いながら決断して帰ってきましたから、全ては浦和のために頑張りたい。しっかりやっていなかったら、どんどんブーイングをしてください。

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