浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「難易度の高い過酷な試験」(2/18)

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

ミシャ監督下、キャンプでは選手にとってはハードなトレーニングが行われている。そのトレーニングでの監督の思惑、選手達の意気込みは?タカねえがキャンプでの重要性、開幕への期待を語ります。

浦和は2月9日から19日まで、第二次トレーニングキャンプを鹿児島県の指宿で行なっている。キャンプ中は1日置きにトレーニングマッチが組まれていて、ハードな内容になっている。フットボールでは「MTMメソッド」(Match→Training→Match)はとても重要である。試合を行い、その試合を分析して課題を修正し、上手く行った事はより精度を高め、チームの熟成度を上げる。開幕前のこの時期は特に大切な事になる。練習で行なって来たことが、実際の試合でどのように生かされているのか?選手の戦術理解度やスキル、選手同士の組み合わせなど、トレーニングマッチで選手が試される事になる。選手にとってみれば、この時期のトレーニングマッチは、まさに開幕スタメンに向けての大事な試験を受けているような物である。

それにしても、フットボールで1日置きの試合はかなりハードで選手にかかる負荷も大きくなる。人間は、疲れが溜まると身体が重く、思うように動けなくなる上に、思考能力も低下してしまう。しかしミーシャ監督は「選手達は若くて健全な若者だ!!私の監督17年のキャリアで倒れた選手はいない。彼らは若くて健康だ。2日ぐらい続けて走っていられるよ~ハハハ」と高笑いをした。ミーシャ監督の目指す「考えて走るフットボール」をするためには、この過酷なスケジュールの中でのトレーニングマッチを乗り越えなければ1年間を通して闘う事は出来ないのだ。そしてミーシャ監督は、にやりと笑い「練習で取り組んで来た事を試合でどれだけ出せるか?それを繰り返す中で自分達が何処まで出来るのか?見ていく」と話した。浦和の各ポジションを見ても、スタメンなど誰も確定されていない。指宿キャンプが始まる前に、永田充選手は「俺、ポジション譲る気は無いですから。このキャンプにかけてます」と闘志を燃やしていた。それもそのはずである。ミーシャ監督の3-4-3システムは広島時代から定評があるし、ミーシャ監督と馴染みのある槙野智章選手の加入により、DFのポジション争いは今まで以上に熾烈を増した。

自分なりにスタメンを考えると実に面白い。「3DFは坪井・スピラノビッチ・槙野、ボランチに阿部・マルシオ・・・いや?マルシオは怪我で出遅れているから・・・やっぱりボランチは啓太・阿部で・・・待てよ・・・濱田と小島をどうしようかなぁ・・・やっぱり3DFは槙野・阿部・濱田で・・・」などと選手達には大変申し訳ないが、まるでサッカーゲームでもするように自分が監督になりきって楽しんでいる。実際に行われた2月11日のFCソウル戦の45分×3本の内1本目はGK加藤 DF坪井・スピラノビッチ・槙野 MF右サイド平川・左サイド梅崎・ボランチに阿部・鈴木 FW右インサイドハーフ柏木・左インサイドハーフ原口・センターFWポポ。FCソウル戦の結果は0対2であった。13日の全南ドラゴンズ戦は40分ハーフを2試合行い、FCソウル戦の結果からメンバー変更が行われ2試合目ではGK加藤 DF濱田・阿部・槙野 MF右サイド平川・左サイド梅崎・ボランチに鈴木・小島 FW右インサイドハーフ柏木・左インサイドハーフ原口・センターFWランコ。ランコ選手が1点を決めて、全南ドラゴンズ戦は1対1のドロー。15日の富山戦では全南ドラゴンズ戦と同じメンバーで行なわれ、5対0と快勝した。「名前でフットボールは出来ない」と明言したミーシャ監督の選手起用は、ピッチの中で如何に結果を残す事が出来るかが大きなカギとなる。

指宿キャンプ終了までに18日ロアッソ熊本とトレーニングマッチを行う。その時のスタメン組と思われるメンバーがどうなっているのか楽しみである。このキャンプで全てが決まる訳ではないが、選手達にとってみれば開幕スタメンへの過酷な第一次試験となる。ポジション争いが激しくなればなるほどチーム力は上がり、スタメンへの難易度も高くなる。キャンプが終了してもさらに試験は果てしなく続く。難易度の高い過酷な試験を突破した、僅か11人の選手だけが、開幕スタメンのピッチに立ち輝きを放つ。

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