浦和フットボール通信

MENU

【This Week】週刊フットボールトークVol.81(3/28)

椛沢佑一(浦和フットボール通信編集長)× 豊田充穂 (コピーライター)

椛沢:先週末は、アウェイ札幌ドームで、コンサドーレ戦でした。レッズは先制点を許すものの柏木の2ゴールによる逆転勝利で、公式戦3連勝となりました。現地は3月下旬でも雪が降っており、滑走路に雪が積もり、飛行機の到着が遅れるなどの軽いトラブルはありましたが、試合は屋内型の札幌ドームでの開催でしたので、その影響は全くありませんでした。そんな中でも札幌には2000人以上のサポーターが集まり、選手を後押ししました。札幌サポーターも久しぶりのレッズ戦とあってか20,000人以上の動員数で、ほぼ満員となり、試合前にビジュアルが行われるなど気合いが入っていました。

豊田:コンサドーレと対戦すると、決まってJ2時代とJ1復帰当初の思い出が甦ります。それも雪の札幌となると……岡田武史監督率いるコンサと最後に対戦したアウェー戦(2000シーズン)もドームでのナイターを終えて食事をした後、11月というのに雪が舞って来たことを憶えている。今回はテレビ観戦だったのですが、札幌戦ではおなじみの“因縁の横断幕”もしっかり映っていましたね(笑)。しかしやりにくい相手です。札幌は当時から同じなのですが、戦力的には上まわっていると思えても浦和戦ではモチベーションが違うように見える。山本真希選手の先制ボレーには驚きました。しかし柏木選手の決定力は、それを跳ね返して余りあるものだった。

椛沢:昨年は見ることが出来なかったセットプレイからの得点が多くなり勝負強さを感じる試合が多くなってきました。内容はまだまだ課題があり、決して良いものではないですが、その中で結果を出せていることは今後、進んでいく上では良い影響を与えてくれるでしょう。前の試合で直輝が大怪我を負ったということで、選手達も試合後に直輝のユニフォームを身に纏い、彼への激励の想いを伝えていました。サポーター側でも試合後に直輝のチャントが歌われて、その想いを共有しました。そんなこともあり、チームは良い形で一体感を持って闘えているのではないかと感じました。

豊田:全盛時代はストライカーの決定力で突き進むイメージがあったレッズですが、こういう苦しい展開をイレブンの結束で乗り切る経験は今後に大きくモノをいうのでは? 派手さはなくとも全員に戦う姿勢が養われていること。この時期に守備の連携が固まってきたこと等々はミシャ采配の意識と成果の表れと思います。

椛沢:チームを構築する姿勢と共に”勝負に徹する意識”を植えつけていることは、ミシャ監督の能力の高さを改めて感じるところですね。敵チームでは、公式戦5連敗の結果を受けて、ガンバ大阪がセホーン監督、呂比須HC、強化部長の解任を発表しました。西野さんの長期政権を終えた後、どうなるのか興味深く見ていましたが、組織としての“継続性”は難しいのだと改めて思った事象でした。

豊田:そうそう。鹿島アントラーズも案の定苦しんでいるし、柏も攻めのパターンを各クラブに相当研究されている印象を受けます。去年の勢いを継続させるには、クラブとしての次なる引き出しを持っているかを問われているのでしょう。私たちレッズ支持者は身にしみて感じたことなのですが、「クラブの継続力」を養うという目標は本当に難しい。新指揮官や強力ストライカーを獲得する衣替えくらいでは解決できない問題であることを改めて感じます。

椛沢:ところで札幌戦では、矢島慎也が、先日のナビスコカップ出場に続き、リーグ戦、先発デビューとなりました。堂々たるプレーぶりで、改めて彼の能力の高さを知ることが出来ました。前回もお伝えした通り、彼は直輝と同じ、北浦和少年団出身ということで、豊田さんが恩師の吉野監督に彼の当時のエピソードを聞いてきてくれましたので、特別レポートとして掲載をいたします。

豊田:たまたま別の用件で北浦和で吉川団長と吉野監督にお会いする機会があったので、お話しを聞いてきました。矢島君のエピソードもお話になっていましたが、何より直輝君の怪我をお二人とも心配していましたね。詳しくは今号インタビュー記事をご覧ください。

ページ先頭へ