浦和フットボール通信

MENU

浦和フットボール大学 第1回「浦和レッズが世界のトップクラブに肩を並べる日」

フットボールの街URAWAでフットボールを語り合い。フットボールの街を盛り上げる!”をコンセプトとしたトークイベント「浦和フットボール大学」の記念すべき第1回目がレッズサポーターの聖地URAWA POINTで開かれた。コメンテーターに、選手・フロントスタッフの経験を経て、現在はスポーツビジネスの最前線において、外部スタッフとしてレッズと関わり、多角的な視点を持つ西野努氏をゲストとして迎え「浦和レッズが世界のトップクラブに肩を並べる日」というテーマのもと行われた。参加者の顔ぶれも、スポーツ界に憧れを抱く学生、純粋にレッズが好きで、この現状を何とか打破したいと知識を得たい人など、様々であった。

第1部「プロサッカークラブのビジネスモデル」

浦和レッズというクラブの存在は?『浦和』という街、スポンサー・地元企業、ファン・サポーター、その三角形の頂点の中央に位置している公共財という認識から始まった。 レッズのビジネスモデルを分析していくにあたって、収支状況と入場者数をベースに西野氏が説明を進めていった。ここで最も注目を集めたのは、Jクラブと海外クラブを比較する際の放映権収入の規模の差だろう。 入場料収入が全体の4割を占めているレッズは、Jクラブの中でとても健全な資金調達が達成できていて、ファン・サポーターの存在の大きさが伺える。スポンサー収入を担うパートナー企業に関しては、未だはっきりした費用対効果が約束できず、人間的な繋がりの存在が大きいことに触れていた。営業部での仕事を経験していた西野氏ならではの裏話も満載であった。

第2部「浦和レッズの組織形態」

浦和レッズの理念を知っていますか?除所に会場も盛り上がってきた第2部は、理念というものの存在、役割について触れられた。理念という点において見習うべきクラブにFCバルセロナやマンUを比較対象に挙げ、トークを展開していった。海外ビッグクラブと比べたら規模は小さいかもしれないが、多大な影響力を持つJクラブにとって、誰もが共有できる精神的柱を持つことは必要条件であるだろう。 続いて、株主構成比と親会社である三菱自動車との変遷。最後に組織形態について触れていった。特に、今シーズンの大幅な組織再編予想には参加者の関心が高まった。また、西野氏がスカウト部で活躍していた時のビッグクラブゆえの苦悩も織り交ぜられた。

第3部「浦和レッズの現状と未来」

第3部は、これまでの総括と西野氏の意見で盛り上がりを見せた。クラブの問題点、最近のクラブ状況、今後どうあるべき、こういった掘り下げた質問は少数でのトークショーならではの名物であろう。レッズのユニフォームを着て、チームの一員として戦った西野氏にはやはり交錯する想いがあり、それに呼応するように会場からも熱い質問が投げかけられた。 最後に、西野氏が進めているOB会の設立に関して触れられた。レッズの伝統を築き上げていく上で、共に戦った同志を再結成させようという目的で組織化を進めている最中のOB会だが、この新しい動きに参加者たちも同意し、また今後の活躍に期待したい。

2時間以上にも渡ったトークショーは、協賛である”KUVERA”のロンTを巡るジャンケン大会で幕を閉じた。そして今回のトークショーの特徴は、Timelogを利用した質問形態だろう。各参加者が携帯電話で掲示板にログインし、質問をリアルタイムで書き込んでいくというシステムである。挙手の質問以外にもTimelogからの質疑応答も行われた。

レッズを愛するからこその鋭い質問の数々は、改めてレッズという存在の大きさを確認することができただろう。また、選手、フロントスタッフという経歴を持った西野氏の意見は、参加者にとって有意義なものであったに違いない。 サッカーが根付くこの街で、浦和レッズの向かう未来に今後も期待したいと思う。

ページ先頭へ