浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「絶対に借りは返す!!」(4/22)

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

悔しい敗戦となった”さいたまダービー” 特別な思いのあるこの闘いを選手達は、サポーターはどう思ったのか。試合後の選手バスでは、サポーターと監督、選手が意志も交わした。

どんな試合でも「勝ちたい!!」と思う。「負けよう」と思って挑む闘いなどあり得ない。さいたまダービーと言われる大宮戦に対しては、浦和を愛する人ならば特別な思いがある。Jリーグ19回目の対戦となった4月21日、NACK5スタジアムには1万2709人のファン・サポーターが自分の愛するクラブの勝利を信じて熱い声援を送った。結果は、0-2と浦和の敗戦。特別な思いがあるからこそ、悔しさは大きい。

前半に2点リードで折り返した大宮は、後半自陣に退いてゴール前を固め必死に守った。後半だけ見ても、大宮がカウンターから放ったシュートは3本に対し浦和は10本。気迫の籠った梅崎選手のシュート、平川選手のシュート、阿部選手のシュート、あと1歩及ばず、大宮のGK北野選手の好セーブに阻まれたり、ゴールラインぎりぎりでDF陣が踏ん張った。後半のCKの数は大宮の1本に対して浦和は8本。(90分通してCKは大宮3本 浦和15本)大宮側の苦しさが数字だけでも伝わって来る。しかも、それは全て浦和のゴール裏の目の前での出来ごとである。試合終了の無情な笛が鳴り響いた瞬間、脱力感に襲われ、悔しさが込み上げ唇を噛みしめた。何が何でも勝ちたかった。

ピッチで闘った選手達も思いは同じである。プレーを振り返り試合後、平川選手は「開始直後の失点・・・。研究されていて、ウイングの裏を上手く使われた。ラファエルに対しDF3枚が見ていて、トップ下3人が裏のスペースに出で来た。次の名古屋もワイドの選手がいるから、きっちりと修正しないといけない。CKでも、1~2点決めたい。相手にCKを獲らせたくないと思えるプレーをしないといけない。」と悔しそうに話し、そして「ダービーに対する思いの強さはサポーターと一緒。彼らの気持ちは分かる。ただ、自分達は全力でやった。前に進まないといけない。負けた試合を次に生かす。」と力強く話した。

坪井選手は「相手のやり方にはまった。特に後半、相手がブロック作って厳しかった。そうならないために、失点をしてはいけなかった。啓太とボールへのプレッシャーが後手々になっていると声を掛け合い修正しようとしていた所だった。今日の試合、何が大事かって、勝つか、負けるかそれしかなかった。特別な思いがあったから・・・。今日、ブーイング受けて気持が奮いたった。やらないといけない。ピッチでやる事を信じて、積み重ねて行く」と何とか気持ちを切り替えようとしていた。

帰宅の途に着く選手バスをサポーターの有志が人間バリケードとなり行く手を塞いだ。掲げられた横断幕には「ダービーで求めるものは勝利のみ」の言葉。浦和のプライドがあるから、選手に伝えたい思いがある。ミーシャ監督がサポーターの前に姿を現し「結果に対しては、私の責任だ。もちろん選手も、チームもベストを尽くした。みんなに謝りたい。みんながいなければ、闘う事は出来ない。悔しい思いをさせたのは分かる。その悔しさを喜びに変えるために、頑張るから!頑張るから!みんなの気持ちに応えられなかったのは悔しい。我々は前に進んで行かないといけない。サポーターを背中にしょって、頑張る。次のダービーは死ぬ気で闘う。死ぬ気で闘う」と思いの丈を口にした。

「大宮に気迫で負けた。」と試合終了直後に思っていた。しかし、本当に大宮の浦和に勝ちたいと言う思いが勝っていたのか・・・?!勝ちたいと思う気持ちだけで勝てるほどプロの世界は甘くない。勝ちたいと思う気持ちが空回りして、誰もが冷静な判断が出来なくなっていたのではないだろうか・・・?勝利への拘りからから生じる焦り。ゴール前を固めた相手を崩すのは、難しい。平川選手の言う通り、CKで点が取れれば少しは楽になれただろう。坪井選手が言った「失点」が問題だっただろう。敗戦には様々な要因がある。この敗戦を無駄には絶対にしない。

さいたまダービーは、浦和のJ2時代だった2000年から始まった。J2時代は浦和の3勝1敗。その後、大宮がJ1に昇格した2005年から今日まで5勝4分け6敗。通算成績は8勝4分け7敗だ。(カップ戦は除く)しかも、19回対戦して、大宮はホームで浦和に初めての勝利であった。20回目の対戦は、浦和のホーム9月1日18時キックオフ。借りは必ず返す。ダービーに懸ける思いが更に深くなった。

 

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