浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「目指すべき指標」(6/15)

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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EURO2012を戦うイタリア代表に、レッズの指標を見た?ミーシャ監督にもこの意見をぶつけました。

ここのところ、連載のコラムをお休みして読者の皆様には、ご心配をお掛け致しました。浦和の街中で「体調が悪いのですか?」などとお声をお掛け頂き有難う御座いました。私は至って元気です。

ただし、寝不足の日々が続き睡魔との闘いに負けそうです。寝不足の理由は・・・「ユーロ2012」だ!もちろん、録画もしているが、気になるカードは、どうしてもライブで見たくなる。試合を見始めると眠気が吹っ飛ぶぐらい面白くて堪らない。なかでもスペイン対イタリア戦のイタリアの可変式3DFには驚いた。出場国それぞれ特徴のある中、現代サッカーの主流は4DFである。イングランドのシステムも4-4-2で、守備の時は、2ブロックを形成して守備を固め、初戦のフランスを苦しめた。カテナチオの国イタリアも4DFかと思いきや、デロッシが3DFの真ん中で、トリプルボランチのピルロが下がって4DFにもなるし、サイドハーフのジャッケリーニとマッジョが3DFの外側のスペースを埋める5DFにもなる。浦和に当てはめると、阿部が下がったり、梅崎と平川が退いて守りにはいる形である。イタリアは3-5-2。浦和は3-4-3。攻撃の組み立ては勿論違い、プレスの掛け方の違いもあるが、可変式3DFといった意味では同じであると感じた。

そこで、ミーシャ監督にイタリアの3DFについて聞いてみた。ミーシャ監督は「イタリアの3DFで、デロッシは攻撃能力があるし、典型的なストッパータイプだ。リベロのピルロは特に素晴らしい。また、ワイドの選手が高い位置でプレッシャーをかける。我々が、今後やって行く可能性があるDFだ。ただ、1対1に強い選手がいないとだめだ。将来そう言った(可変式3DF)の傾向が強くなる。ザッケローニ監督も3DFにチャレンジした。今後は、3DFが主流になってくるかなぁ」と笑った。「浦和の目指す守備はイタリアの3DFのやり方なのですか?」と聞くと、ミーシャ監督は「あれよりもベターなものを目指したい。うちの3枚が今後どのように変化していくか見て欲しい」と話し「ただ単に比較してもしょうがない。どういう選手がいるかだと思う。スペインは前に沢山攻撃的な選手がいた。それをデロッシが潰していた。デロッシはインテリジェンスな選手だ。スペインの選手の先を予測して守備をするのは難しい。デロッシじゃなかったら、5対0でスペインに負けていたと思う」と教えてくれた。

しかし、浦和にインテリジェンスなデロッシは居ない。ミーシャ監督は「次のプレーをいかに予測するか?練習で繰り返し遣って行けば良い。能力を持っている選手は伸びて行く。反復する事が大事で、言われなくても出来るようになる。出来ない選手には求めないが、出来る選手には求める」要するにインテリジェンスな選手は練習の中から育つと言う。練習を見ていても、フリーズをかけて細かく動きの指示をミーシャ監督は出す。選手は、その指示を理解して動く。理解して動く選手は、判断力が付いてきて、監督の指示がなくても、動けるようになる。練習で指示を理解出来ず、身体能力と感覚だけで動いている選手は判断力も欠け、プレーの幅も広がらない。選手の練習に取り組む意識も大切だと感じた。

スペイン戦を前にデロッシは「監督はその位置にMFを望んでいる。守備と同時にプレーを作る事も望んでいるんだ。将来に向けての指標になるかもしれないね」とコメントした記事を読んだ。正しくスペイン戦のデロッシ選手のプレーは、目指すべき「指標」になった。ライブで無くて良いので、「ユーロ2012」をぜひ見て欲しい。そして、様々な「指標」となるプレーを感じて欲しい。今は、世界との距離を感じてしまうが、何年後、数十年後、浦和の選手達がフットボール界の頂点に立つ夢をみたい。夢は実現するためにある。


Photo by(C)Kazuyoshi Shimizu

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