浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「猛暑知らずの働き蜂~鈴木啓太選手」(8/3)

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

プロフェショナルな姿勢が夏場を乗り切る秘訣。

容赦なくギラギラと照りつける太陽。暑さを煽るような蝉の鳴き声。年々、猛暑の度合いが酷くなっていくように感じている。夏と言えば、子供の頃に唇が紫色になるぐらいプールで泳ぎまわった。部活では、レモンの蜂蜜漬けを用意して出かけ、真黒に日焼けした事を思いだす。しかし、年を重ねるごとに地球温暖化が進み、熱中症注意報が出され、日中の過度な運動や外出を避けるようになった。また、室内にいても熱中症になる恐れも出て来た。本当に、この猛暑はどうなるのだろう?と思ってしまう。

浦和の練習も、開始時間が1時間早くなったが、暑くて堪らない。練習を見ているだけでも、滴り落ちる汗は止まる事を知らない。それでも、選手達は顔を真っ赤にしながら練習に励む。猛暑だからと言って、練習を休む訳にはいかない。練習失くして、試合に臨む事などあり得ない。選手達は、暑さに負けないように必死に闘っているのだ。練習中には、水分補給の為に、選手それぞれの番号が書いてある1リットル水が入った赤いボトルが用意され、更に2リットルのスポーツドリンクと2リットルの水ペットボトルが合計25本用意されている。それが、練習が終わる頃には、ほぼ空の状態になる。

練習を終えて、ロッカールームに上がって来る選手達の顔色を見ると、暑さに強い選手と暑さに弱い選手がいる事が分かる。練習後、目の焦点が合わないような感じの濱田水輝選手は「駄目です。やばいです。」とロッカールームに引き上げて行った。後日、話を聞くと「涼しい所にずっと居ないようにして、風を受けないようにしています。寝る時はエアコンを28度に設定して、タイマーを1時間かけて寝ます。夜ご飯はまだ良いのですが、練習後のお昼ご飯は、正直、食べる気になれないです。それでも、スーッと入って来る蕎麦やうどんを栄養のバランスを考えて食べています。でも、夏バテ防止は出来ていないなぁ・・・。身体が動けていないです。」と苦しい胸の内を明かしてくれた。濱田選手は、普段から鍛えられたアスリートである。その濱田選手でも、この猛暑に苦しんでいるのだ。猛暑に苦しんでいるのは、濱田選手に以外にも沢山いる。

そんな中、平然としている選手がいた。それは、鈴木啓太選手である。試合中は、ピッチの中央で働き蜂のように動きまわる。1試合終わると、体重は3キロ落ちるそうだ。鈴木選手に夏バテ防止を尋ねると「人それぞれ、その人にあったケアーの仕方があると思うけど、僕の場合は、冷たいものを一気に飲まずに、少しづつ飲む。また、あえて熱いお茶を飲んだりしている。エアコンは、暑くて眠れないよりも、しっかり寝た方が良いので、気にせずにかけている。必然的に食べやすい物にはなってくるが、頑張って食べる。」と教えてくれた。そして、1試合で3キロ落ちた体重を、次の試合までに極力100%の状態に戻すそうだ。だから、試合で鈴木選手は運動量が落ちる事無く、100%の状態で動きまわる事が出来るのだ。鈴木選手は「仕事だから当たり前!毎週、受験がある、受験勉強みたいなものだよ」と笑った。受験勉強は本人の頑張りも、もちろんであるが、それを影で支えるご家族の協力は無くてはならないものである。「夏バテ防止には、頑張って食べる」と言う鈴木選手を頑張らせている存在は、やはり家族なのかもしれない。「仕事だから・・・」と言ってもそう簡単に克服出来るものではない。鈴木選手は、ご家族の事を決して口にはしなかったが、話しを聞きながら、家族の絆、温かさを感じずにはいられなかった。

自分を支えてくれる家族が傍にいるから、この猛暑をものともせずに、働き蜂の鈴木啓太選手は、ピッチの中を飛び回る。

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