浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「新生浦和レッズレディースに注目!」(9/8)

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

残り9試合、巻き返しのために超攻撃的システムに変更。

大宮戦後、張り詰めていた糸がプッリと切れたかのように、物凄い虚脱感に襲われた。1人少ない大宮に対して、失点。でも、何処かで点は取れると思っていたが・・・。結果は引き分け。柏木陽介選手は「ダービーでダメだった事を忘れさせる結果を出す!」と力強く誓ってくれた。既に選手達は、リーグ戦、天皇杯に向けて気持は切り替わっている。しかし、失点はチーム全員の責任と思いつつも、勝てるチャンスがある試合を落とした事で、中々気持の切り替えが出来ない自分がいる。浦和の選手達は全力で最後まで闘った。決して悲観するほど酷い内容の試合では無かったと、頭は分かっていても、心が付いていかない。

だが、ヤングなでしこ達の活躍を見ると心が躍る。準決勝のドイツ戦には敗北したものの、それまでの闘いは、実に彼女達は楽しそうである。ヤングなでしこには、レッズレディースの選手達が、GK池田、DF坂本 和田、MF藤田 猶本 柴田 加藤と総勢7名の選手達が招集されている。選手層の厚いレッズレディースでは、なかなかレギュラー定着とまではいかないが、実力のある彼女達である。U20W杯での経験を積んだ彼女達が、チームに戻って来る事を村松監督は「楽しみだよね!」と目を細めて心待ちにしている。

ロンドン五輪とU20W杯で、なでしこリーグが中断して約3カ月が経つ。その間にレッズレディースは、システムをワンボランチにして、4-1-2-3と変更した。村松監督は「より攻撃的にやるために、攻守に渡ってポジションバランスを取るためにシステム変更をした」と教えてくれた。3トップのFWの2人がワイドに張りながら、ゴール前に侵入する時は、トップ下のMFの2人も加わり、5人がゴールを狙う動きをする。そのため、DFラインを高めにして、前からしっかりとプレスをかけ、高い位置でボールを奪い最短距離でゴールを狙うため、相手陣内でのプレーを心掛ける。ピッチの広さは最大120m×90mで、日本サッカー協会の規定では、105m×68mである。「相手陣内でプレーをすると言う事は、理論的に約52m×68mのエリアでサッカーをする事になるでしょ?!」と攻撃的フットボールを目指す村松監督は目を輝かせた。もちろん、高めのラインを取る為にGKとDFラインの間に生まれたスペースは狙わるリスクがある事を指摘すると、「背後にロングボールを蹴り込まれてカウンターを狙われるのは、想定内。想定出来る事は、リスクにはならない。GKの飛び出し、守備範囲を広く持ち足技をしっかりする事と前からプレスをかけてロングボールを蹴らせない。万が一、ミスが起きても慌てない。想定出来るのだから対処は出来る」と自信たっぷりに答えた。このシステムが確立すれば、超攻撃的で非常に面白い。ボールサイドで崩して、縦で攻撃を作っているタイミングで、ゴール前に、斜めから侵入して来る味方にクロスを合わす。より上位に行くため、プレーの質を上げて行くための、村松監督の思いきったチャレンジであった。

なでしこリーグは第9節を終えた時点で、1位は勝ち点25点でINAC神戸、2位は20点で日テレベレーザ、3位は19点で湯郷ベル、そして16点でレッズレディースが4位と厳しい状況に追い込まれている。リーグ戦は残り9試合である。巻き返しを図るために、システム変更は大切な事であった。システムを変更して、直ぐに上手く行くとは限らないが、選手達は未来を信じてトレーニングに励んでいる。
なでしこリーグ再開は、9月16日 浦和駒場スタジアムでAS狭山を迎え撃つ。ヤングなでしこのパワーと勢いも加わり、システム変更により超攻撃的に変貌を遂げた新生浦和レッズレディースをぜひ観て欲しい。フットボールに懸ける彼女達の直向きな姿は、観ている者の心を魅了する筈である。

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