浦和フットボール通信

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【達也ラストマッチに涙】2012シーズン最終戦、レポート

アジア出場権のわずかな可能性をかけて最終戦を戦った浦和レッズは見事に名古屋グランパスを2-0で撃破。上位の鳥栖、柏が敗れたために浦和レッズが5年ぶりのアジアの舞台への進出を決めた。そしてこの試合は、”浦和のワンダーボーイ”田中達也がレッズのユニフォームを着て戦う最後のリーグ戦ともなった。浦和を愛するものが設えた達也へのセレモニーは、レッズ特有の幸せな空間となっていた。この試合のレポートを浦和が生んだカメラマン清水和良さんの写真と共にお送りする。(浦和フットボール通信)

2012 Jリーグディビジョン1 第34節  2012年12月01日(土) 15:34 KICK OFF
埼玉スタジアム2002 51879人

浦和レッズ 2-0 名古屋グランパス

得点者
23分柏木陽介、59分槙野智章

今季初の5万人が集まった埼玉スタジアムは5万人越えの独特な雰囲気を漂わせて、レッズの選手たちを後押しした。

15:34のキックオフに向けて選手が入場。

最終戦に挑む、レッズイレブン。

 ミシャサッカーの下で成長を続ける鈴木啓太がこの試合も攻守にアクセントとなる。

 身体能力の高さで決定機を何度も防いできた加藤順大は、攻撃の起点としても活躍した。

 23分、右サイドの平川からのクロスを柏木がヘッドであわせて先制。

今季、イングランドからレッズに復帰して攻守の要となった阿部勇樹。彼の存在なくしては今シーズンの躍進はなかった。

ベテラン平川もミシャの下で見事に再生。特長であるスプリント能力の高さは衰えることを知らず、右サイドを制圧した。

59分、貴重な追加点は、槙野の強烈なキャノンシュート。埼玉スタジアム中の歓喜が爆発した。

 槙野のゴールに駆け寄る選手たち。ベンチから達也も駆けつけた。

 センターフォワードの位置に入った闘莉王は、阿部、山田暢久が封殺。

 達也のスピリットを受け継ぐ一人、矢島慎也が途中出場。

 2-0で勝利し、3位に浮上してアジアチャンピオンズリーグへの出場が決まったとアナウンスされるとスタジアムは歓喜した。

 田中達也への感謝の意を込めてサポーターがゴール裏に設えたビジュアル。2003年ナビスコ決勝でゴールを決めた後の達也のゴールパフォーマンスをシルエットで表現した。

 試合後のセレモニーでは達也が愛されていることがよく分かる時間となった。

達也と共に今季での退団が発表されたポポも背番号16回分の胴上げをされた。

 

 最後は、選手、スタッフ全員とスタジアムに駆けつけた5万人のサポーターと共に「We are Diamonds」を熱唱した。

清水和良(しみず・かずよし)Profile

1954年、埼玉県浦和市出身。過去9大会連続(1978~2010年)でサッカー・ワールドカップを取材してきたほか、長年にわたり、サッカーをはじめとする世界中のスポーツシーンをフィルムに収めてきたスポーツ・フォトグラファーの第一人者。スポーツグラフィックという視点から撮影された作品の数々は、さまざまな人々のサッカーへの熱い思いを映し出すとともに、清水和良自身の情熱を感じさせてくれる。そのサッカーに対する思い入れは、撮影することのみにとどまることなく、サッカーグッズ・コレクターとしても広く知られている。

 

攻め切る―指揮官西野朗の覚悟
戸塚 啓 (著), 清水 和良(写真)

  • 単行本: 175ページ
  • 出版社: アートヴィレッジ
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