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【河合貴子の大原なう】2015シーズンが始動!興梠、柏木は別メニュー<興梠、阿部、石原コメントあり>(2015/1/14)

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浦和、ついに今シーズン始動!!

長いオフシーズンが明け、1月14日ついに2015シーズンが始動した。監督、選手、クラブスタッフと共に今シーズンこそは「優勝」と願いを籠めて、埼玉市内で必勝祈願を行なった。そして、新しい練習着に着替えて、ミーティングを終えて後に晴れ渡る空の下で初練習が始まった。

新加入選手たちは、芝生の感触を確かめるようにピッチを踏みしめた。一番最初に走りだし、ボールを最初に触ったのは阿部勇樹選手だった。「忘れてたぁ~」と嬉しそうに声を上げてサッカーが出来る喜びを噛みしめていた。

また、森脇良太選手は「おはようございます!今シーズンもよろしくお願いします」と初練習を見学しに来たファン・サポーターへ元気に挨拶をした。ミシャ監督も手を上げて挨拶をして両手を合わせてお辞儀をして練習を始めた。

初練習で使用されたボールは、ACLで使用されるニューボール。選手たちは、ニューボールの感触を確かめるように、2グループに分かれてボール回しを行なった。そして、合図と共にストレッチを交えながら軽いランニングを行なって、3グーループに分かれて通称鳥かご(ボール回し)後、パスを中心とした基礎トレーニングをおこなった。

4人一組で縦方向にボールを動かしながらのパス練習では、ミシャ監督から「必ずボールの流れ、味方の動き、走る方向やパスを受けるタイミングを考えながら遣れ!スピードを上げないで良いから、動きを止めないこと」と今シーズンも考えながら走ることを選手に要求していた。4人組のパス回しで、一番動きが早く良いテンポで出来ていたのは、宇賀神友弥選手・槙野智章選手・小島秀人選手・梅崎司選手の組みであった。

どうしても新加入選手同士で固まる傾向があり、石原直樹選手・武藤雄樹選手・加賀健一選手・橋本和選手が4人組を形成する中、ズラタン選手が関根貴大選手や岡本拓也選手たちとコンビを組んでいたのが、印象的であった。

ボールを使った基礎トレーニング後は、30分のランニングが始まり、終わったかと思いきや5分間のインターバル後に反対周りで30分のランニングを行なった。ランニングでは、岡本選手と関根選手、ユースから昇格した茂木力也選手と斉藤翔太選手の4選手が快調に飛ばしてオフシーズンの身体作りの成果を見せ付けた。

また、ストレッチを入れながらマイペースでランニングをする梅崎選手や森脇選手と青木拓矢選手、石原選手など談笑しながらランニングをする選手もいれば、高木俊幸選手や阿部選手は自分のペースでただひたすら黙々とランニングをしていた。選手各自のペースの60分走(5分インターバルあり)で約1時間半の練習を締めくくった。

初日の練習としては、かなり負荷が掛かった練習であったが、選手たちは心地良い汗をかいていた。

また、西川周作選手はアジアカップのため不在。柏木陽介選手は、オフシーズンの自主トレ中に左足を軽い肉離れで別メニューとなった。しかし、宮崎キャンプ2日目ぐらいには合流出来そうな見込みである。

興梠「まだ骨がついていないので対人は出来ない」

また、骨折でリハビリ中の興梠慎三選手は、ステップワークを取り入れたメニューをこなし、軽くボールを蹴った。興梠選手は「きつかったぁ~」と額から噴き出した汗を拭き、嬉しそうに「ねぇ~意外と走れてたでしょ?!」と笑った。スパイクからランニングシューズに履き換えてまたランニングを行ない初日の練習を終えた。興梠選手は「縦に走れた。ステップワークは厳しいが、意外と出来た」と満足そうな表情を浮かべたが「まだ、骨がついてないから、ボールを使っての対人は出来ない。ボールは軽く蹴れたが、まだ恐さがある。やっているサッカーは変わらないが、選手が大幅に入れ替わっている。コミュニケーションをとって、早く合流したい」と話した。そして、子供の話しになると「可愛くて堪らない。オフは、ずっと一緒にいた。お風呂に入れたりした。今までのオフは、お酒をずっと飲んでシーズンを迎えて体調不良だったが、子供と過ごして良い感じです」と子供のお陰でオフの過ごし方が変わったようだ。

阿部「笑って終われる1年にしたい」

阿部勇樹選手は「全ては、昨年成し遂げられなかったことをやらなきゃいけない。いよいよ今日から始まった」と身を引き締めて話し「雰囲気は良い。良い雰囲気で続けていきたい。オン・オフが出来れば良い。楽しい中でも厳しく出来たら良い。ACLがあって、充実した1年になる。リーグもセカンドステージ制になるが、目指す方向は変わらない。目標に向かってみんなで歩きたい。笑って終われる1年にしたい。一日々を闘っていきたい」と今年に懸ける思いを話した。そして、新加入選手について「前向きな選手たちが来た。良い選手がいる。自分もしっかりとやっていかないといけない。それで、チームは大きくなる。今シーズンは、結果を求められる。昨年は、何かが足りなかった。今まで遣ってきたことの継続と精度を上げる。ACLもあるし、足元を見失わずに遣って行く。最高の準備をしたい」と話した。

石原「グランドの中で示す」

青木選手と練習中から声を掛け合っていた石原直樹選手は「明るくて、チームに馴染めそう。イメージ通りで溶け込みやすかった」と安堵の表情を浮かべた。「自分らしくマイペースで練習出来たが、時間的に長かった。動き出しは、オフにやっていない選手はきついだろうし、やっていた選手は物足りなかったかも・・・。自分は、変に気を使うことなく、自分のペースで出来た。他の選手に無理に合わせると負担が来る。上手くコントロール出来た。自分は、30歳になったので、チームを引っ張るタイプではないが、グランドの中で示せたら良い」とベテランらしく自分のリズムで初練習を終えた。

今日のイチオシ!!「鈴木啓太と那須大亮」

今日のイチオシは、鈴木啓太選手と那須大亮選手の2人!!約1時間半の練習で選手たちは、かなりの汗をかいた。練習が終わるころには、冷たい風が吹き始め曇り空となり一気に冷え込んで来た。初日の練習で多くの報道陣が集まり、選手たちにコメントを求める中で、鈴木選手と那須選手は「風邪をひきそうなんで・・・。ごめんなさい」とはっきりとした口調で取材を断った。出来れば、取材対応をしてもらう方が良いに決まっている。しかし、練習初日からしっかりと自分のコンディションを考えて、行動し、取材を断る勇気がある2人は、さすがベテラン選手だと思った。練習初日から、選手が風邪をひいてしまって話しにならない。コンディション作りの重要さを考えさせられた。

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