浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「強く、強くなりたい」

J開幕から浦和レッズを追いかけている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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もっともっと走り汗をかき、もっともっとサッカーの本質を楽しみ、勝利に拘り、強く、強くなりたい

浦和の未来にどんな夢を託そうとしても、心が凄く弱くて過ぎ去った月日ばかりを見つめてしまう。今年もあと数日で終ろうとしているのに・・・。

昨シーズンは、天皇杯決勝まで勝ち進んでいたから、何とか気持ちが前へと進めた。今は、天皇杯をTVで観ながら浦和だったらここに武藤雄樹選手が走り込んで、森脇良太選手から逆サイドの宇賀神友弥選手へと展開してピッチの幅を大きく使って揺さぶりを掛けなどと妄想しながら他の試合を観ている。何とも情けない。

今シーズンの締めくくりとして行われるJリーグアウォーズの前には、少しだけ気持ちが前向きになっていたが、実際にJリーグアウォーズを取材してまた気持ちが滅入ってしまった。シャーレを手に壇上に姿を見せた鹿島の選手たち。小笠原満男選手は堂々と「どんな相手でも勝ちに行く姿勢は見せられた」と胸を張りながらも「悔しい思いはある。勝ちに拘ったいたから、あのような舞台で勝って行くように頑張る」とレアル・マドリッドに勝ちきれなかった悔しさを滲ませた。

そして「1年間通して安定した闘いを積み重ねたのは、浦和だ。敬意を表す」とゆっくりと頭を下げた。年間勝ち点1位の浦和を気遣ってくれた小笠原選手の気持ちは凄く嬉しかった。だが小笠原選手は、一呼吸入れてキリッと前を向き「1年後、チャンピオンして戻って来られるように1年間頑張る」と話したのだ。

これは、年間勝ち点1位でもチャンピオンとして認められなかった浦和に対する宣戦布告だとある意味感じてしまった。小笠原選手は、年間勝ち点1位を獲れずシャーレを手にしていることに納得がいかなかったように思う。そこには勝利に拘る鹿島魂を感じて、思わず身震いするほどであった。

シャーレを手にした鹿島の後に登壇したのは、YBCルヴァンカップを手にした浦和であった。年間勝ち点1位を獲得した浦和に対する気遣いなのか、Jリーグアウォーズでは、かつてナビスコカップで優勝したクラブの栄光を讃えて登壇することなど一度も無かったのに・・・。鹿島が登壇した後だけに、もの凄く惨めな気持ちになった。登壇した浦和の選手たちは、誰ひとりとして笑顔を見せなかった。それでも阿部勇樹選手は、キャプテンとしての務めを果たしてマイクの前に立ったのだ。阿部選手の胸中を思うといたたまれなくなった。

こんな思いを浦和の選手たちにさせてはいけないと思いつつも、浦和のメンタルの甘さを感じた。どんな舞台でも勝利に拘る鹿島は、天皇杯も勝ち進んでいる。

浦和は、天皇杯を初戦で敗退している。相手が川崎だったから、西川周作選手など代表選手が欠けていたから、言い訳は無用だ。YBCルヴァンカップを征し、年間勝ち点1位を獲得した。確かに誇れることだが、その現状に監督も選手も浦和を愛する人々も甘んじていないだろうか。勝負の世界だから勝つことも負けることもある。だが、負けるにしても全力を出し切り死力を尽くして負けるのであれば、潔く負けを認めることが出来る。今シーズンの浦和の敗戦を振り返ると、ACLソウル戦の負けても胸を張れる闘いであったと思うが、自滅型の敗戦が多い。どんな舞台でも勝利に拘るメンタル的な強さが、浦和には欠けていた。だから今シーズンも最後に、こんな惨めな思いをする嵌めになったのだ。

来シーズンから、また本来の1ステージ制に戻る。厳しい闘いになると思うが、恐らく通年と同じように優勝争いに浦和は名乗りを上げて行くだろう。補強の面でも若手が加入してくる。ポジション争いも今シーズンよりも激しくなっていく。さらにチームは、飛躍していくと思われる。だが、勝負に拘るメンタル的強さを持たなければまた同じ過ちを繰り返すことになる。こんな惨めな思いを繰り返さないために、もっともっと走り汗をかき、もっともっとサッカーの本質を楽しみ、勝利に拘り、強く、強くなりたい。

今年は、もう終わる。年が明けたら、新たな闘いが待っている。選手たちは、新たな闘い向けて自主トレを始めるだろう。全てにおいて強く、強くなって、またあのピッチで勝利を誓う。

今シーズン、拙いコラムをご愛読いただき有り難うございました。来年は、もっともっと素敵なシーズンと共にコラムをお届け出来るように頑張ります。どうぞ、来シーズンも宜しくお願いいたします。

Q. 疲労性の筋肉の炎症について教えてください。

A. 疲労骨折があるように、疲労性の肉離れがあります。また、筋肉の損傷ではないですが、疲労からくる炎症でMRIを撮影すると真っ白になっていることもあります。肉離れではないですが、症状として肉離れに近いです。また、こむら返りを起こし、疲労が取れてない時に肉離れになりやすいです。疲労を溜めないために、適切なクールダウンと休養が大事です。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。

川久保整形外科がリニューアル開院しました。平成28年5月6日(金)より新クリニックにて診療を開始しています。MRIなど最新施設を備えて、より良い環境の下での医療とサービスをご提供していきます。http://www.kawakubo-clinic.jp/

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