浦和フットボール通信

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【This Week】週刊フットボールトーク Vol.122 (1/17)

2013シーズン新加入選手会見でお披露目となった、各選手の印象と裏側

椛沢佑一(浦和フットボール通信編集長)× 豊田充穂 (コピーライター)

椛沢:今週火曜日には、埼玉スタジアムにて、ユニフォーム新パートナーの発表。新加入選手会見、新ユニフォーム発表が同時に行われまして、いよいよ新シーズンに向けて始動するという雰囲気になってきました。ユニフォームパートナーとなるポラス株式会社から中内代表も登壇をしまして、今回パートナーとなるにあたって、レッズがサッカーを通じた文化貢献をしていることは、住宅販売をしているポラスにとっても地域の文化向上は住環境を高めることに繋がるテーマとして取り組んでいることなので共感できた部分だと答えていたことが印象的でした。浦和レッズとともにホームタウンを盛り上げる活動にも期待したいところです。

豊田:広告ビジネスの同業者で永年にわたってポラスさんの扱いを担当していた事務所があります。住宅展示の関係もあるせいか、地域ごとのイベント開催や細分化された文化事業に延々と携わってきた企業というイメージがありますね。いずれにしても各クラブを取り巻く経済状況も厳しさが続く折に、新たにユニフォームパートナーが決まるという展開はありがたいニュースと思います。周囲からは新しいユニフォームに対する印象や意見が飛び交っているのですが、最近のユニは「体型が見えやすいから気をつけて着ていきたい」という声がある。実は私はほとんどレプリカを着たことがないのだが、これは本当のことなのですか?

椛沢:例年に比べるとタイトな作りになっているかもしれませんので、その意味では体型が見えやすいユニフォームという印象があるかもしれませんね。新ユニフォームはシンプルなデザインで、赤の濃淡でダイヤモンドをデザインしているくらいで、余計な装飾は施されていません。ポラスさんも普段のブランドカラーを使わず、ユニフォームに合わせた白のロゴを採用して頂いたので、浦和レッズの赤・白・黒がシンプルに表現されているユニフォームだと思います。

豊田:なるほど。それから「サードユニのカラーにはびっくり!」という声も聞きました。確かに違和感感じる人もいるかも?の色ですが、何しろバルサのアウェーユニに通じる色使い。衣装負けしないよう、今季は敵地まで赴いたサポーターに何度も勝利をプレゼントして欲しい。毒のイメージしているのなら、その通りの悪役をしっかり演じることを期待します。

椛沢:ナイキもチャレンジをしたというサードのエメラルドカラーは、記者会見でも物議を醸しだしそうな色と話題になっていました(笑)。チームの活躍がこのカラーの印象を変えていくのかもしれません。新加入選手会見では、各選手のキャラクターが垣間見える会見でした。森脇選手は噂通りのムードメーカータイプ。広島から引っ越してくる際に、先日の大雪に遭って車が道で立ち往生をしてしまった所で、クラブ関係者、選手、地域住民にも助けられたことを一生懸命に話していて、この恩をピッチで返さなければいけないと意気込んでいました。那須選手は仕事人的な印象。闘将タイプで、気持ちのあるプレーを見せたいとレッズサポーター好みの選手であるかもしれません。関口選手は田中達也選手から11番を引き継いでのプレーになります。田中達也選手は、帝京高校の憧れの先輩ということで、栄光の番号を敢えてつけることで自分にプレッシャーをかけてプレーしたいと覚悟を決めている様子でした。興梠選手はライバル鹿島からの移籍ということで、FWとして点を決めることをサポーターは見ていて、その結果で認められるかは決まるので頑張りたいと、このクラブの雰囲気を察していたようでした。最後は明治大学から阪野豊史選手。彼はレッズユースとして高円宮杯優勝を果たした時のCFで、大学を経由しての復帰となりました。高円宮杯メンバーの活躍を見ながら、復帰することを夢見ていたということで、彼らとのプレーで、またあの歓喜をトップチームで再現してくれることを期待したいと思います。

豊田:こうして名前を列挙してみると、確かに各ポジションに多士済々の補強であると実感します。ベースになるミシャ采配のサッカーが深くサポーターにも浸透したタイミングであるだけに、駒を当てはめての予想もしやすいし興味もつきません。もちろん思い通りの結果に繋がらないケースがままあるわけですが、その「使い方の予想」すらできなかった頃とはまるで異質な期待感があることは事実。新加入選手の効果は彼ら自身のパフォーマンスばかりではなく、迎え入れる従来メンバーやチームおよびクラブスタッフ全員の意気軒昂に繋がってこそ際立つものです。先発起用やポジション争いの推移も見逃せない。すぐにACLの予選ラウンドも始まる厳しい展開も心にとどめた上で、開幕へのモチベーションを高めて行きたいと思います。

椛沢:どうも補強に関しては、興梠、那須選手は特にミシャ監督がかねてから欲していた選手とのことで、彼らへの期待は大きいのだと思われます。昨年が浦和レッズ020th でしたが、今年は1993年に開幕したJリーグ20周年です。Jが始まってもう20年も経ってしまうんですね……。当時、私は中2でしたが、多感な時期にJリーグが開幕して、ものすごいインパクトを与えられたのを覚えています。当時はなぜかヴェルディがダントツ人気で、埼玉に住んでいながらも周りはヴェルディ一色。当時から埼玉県民であれば浦和レッズを応援するのが当然だろうと思っていましたが、J開幕の頃は今考えてもすごいブームだったのかもしれません。世間の認知という意味ではブームになったことは大きなことだと思いますし、ブームは完全に去った今、この文化を永続的に続けていくためにこれからの20年を考えないといけないのだと思います。

豊田:私は神保町で某出版社の依頼でJのオフィシャルガイドを前年から企画・制作し始めていた頃でした。当時はまだサッカーがプロとしてのビジネスに直結する……なんていう筋書きを信じている広告マンは担当の広告代理店スタッフ以外にはまるで存在しないような時代。サッカーをプレーしたことがあり、観戦の経験もあるコピーライターなんて皆無という状態でした。そのおかげで当時の監修を担当されていた大住良之さんや財徳健治さんとの知己を得られたわけですが。

椛沢:Jリーグサイトでは、過去20年のベストマッチ、ベストゴール、ベストイレブンを見て、選べる企画を実施していて、非常に懐かしくなってしまいました。http://j20th.jp/
ちなみに私のベストイレブンは、FW:エメルソン,ワシントン,福田正博 MF:岡野雅行,バイン,小野伸二,ポンテ DF:田中マルクス闘莉王(トゥーリオ),ブッフバルト,坪井慶介 GK:土田尚史。完全に浦和レッズ20年のベストイレブンになってしまいました(笑)

豊田:さっそく覗いてみましたが、この企画気に入りました。懐かしい、というか忘れかかっていたプレーヤー名までがガンガン出てきて、youtubeの映像とは一線を画した懐古趣味に浸れます。編集長のイレブン構成は、まあおおむね同意。ただ土田さんには申し訳ないが、私のセレクトではGKは川島永嗣選手を選びます(笑)。

椛沢:私のはあくまで浦和レッズベストイレブンですから……(笑)。別にホームタウン出身ベストイレブンも作ってみたいですね。


フォトセッションでは、まだ雪の残る埼玉スタジアムメインピッチの寒さに、凍える中で写真撮影に臨んだ新加入選手たち

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